どれだけ素晴らしい企画や提案が書かれていても、その資料が読みづらければ魅力は十分に伝わらない。そして、資料の読みやすさを左右する要素のひとつが、フォントだ。といってもWindowsには数多くのフォントがデフォルトで入っており、フォント選びに迷った経験も少なくないだろう。
今回は、1文字1文字で見ればあまり大きな違いは無さそうに見えても、文書にすると印象を大きく変える「フォント」についてお伝えしていきたい。
フォント選びのポイントは「視認性」「可読性」「判読性」の3つ
資料作成の際に考慮すべきフォント選びのポイントは、一般的に「視認性」「可読性」「判読性」の3つだと言われている。視認性とは、目立ちやすさのこと。対象物を見た時にそれが何かを瞬間的に認識できるかどうかを指す。可読性とは読みやすさのことで、対象物を認識した後に内容を正確に読み取れるかどうかを指す。スムーズに読めるか、長い文章を読んでも疲れないかなどにも影響してくる部分だ。さらに判読性とは、文字の分かりやすさのことで、似ている文字でも区別がしやすいか、読み間違えの有無に波及する。
そうはいうものの、これらは読み手の視力や年齢、PC環境などにも左右される。では具体的に、どのフォントを使えばよいのだろうか。今回はオールアバウトによるアンケート調査で、社会人100名のおすすめフォントが判明した。調査の選択肢として挙げられたのは「メイリオ」「游ゴシック」「MSPゴシック」「Meiryo UI」「HGP創英角ゴシック」「MSP明朝」「Arial」「UDデジタル教科書体」の8つだ。
メイリオが堂々の1位。馴染み深いことが要因か
調査の結果、3位となったのはMSPゴシック。特に不動産・建築・設備業界のユーザーから人気が高く、「年配の人が見ても抵抗がない(44歳女性)」との意見が見られた。2位には20.8%の票を集めた游ゴシックがランクイン。游書体はWindow s8.1以降のWindows OSのほか、アップルの最新MacOSにも搭載されているため、同じフォントでの表示が可能だ。「高級感があり、今っぽい(41歳男性)」などのコメントが寄せられた。
そしてそれらを抑えて1位に輝いたのはメイリオ。“複数回答可”という条件ではあるものの、50%以上の人が支持しており、フォント名の語源である「明瞭」の通り、字面が大きく、やや横幅が広いため読みやすい形状であることが支持を集める要因となったことが伺えた。メイリオは横組みでの可読性を重視して作成されており、画面上でフォントを精細に表示する「アンチエイリアス」がかかっているため、見た目も綺麗だ。Windows Vista以降のシステム用フォントにも採用され、「社会人になったばかりの頃に、資料をつくるときはメイリオがいいと言われたため(35歳女性)」との声の通り、サラリーマンにとって馴染み深いフォントであるとも言えるかもしれない。
業界や社内で使用フォントがルール付けされている場合もあるが、社内ルールの確認をしたうえで、このアンケート結果を資料作りの際に考慮してみては。
参照元:【新社会人必見】100名の社会人に聞いた、WindowsPCユーザーにおすすめしたいフォントランキング2021【All About NEWS】