大富豪同士の熾烈な覇権争いは、地球を飛び出して宇宙にまで進出しはじめたようだ。現在世界的な大企業のトップや著名な資産家がこぞって宇宙開発に投資を行っているという。近年は日本国内でも、ZOZO創業者でスタートトゥデイ代表取締役の前澤友作氏が宇宙旅行へ行くことを表明したり、元ライブドア社長で実業家の堀江貴文氏が出資するロケットが打ち上げに成功したりと、宇宙開発に関わるあれこれが注目を浴びる機会が増えてきているようだ。
今回は、そんな“宇宙世紀”とも言える宇宙への進出でしのぎを削る人々についてお伝えしていきたい。
アマゾンをはじめ、アメリカの大企業が宇宙開発に参戦
現在盛んになっている大企業の宇宙投資で、目立つのはやはり宇宙開発のパイオニア・アメリカの企業だ。ECサイト大手・アマゾンの創業者であるジェフ・ベゾス氏は2000年に早くも宇宙開発企業のブルー・オリジンを設立。2021年7月20日にはベゾス氏らを乗せて初の有人宇宙飛行実施する予定だ。
また、テスラCEOのイーロン・マスク氏も宇宙開発企業・スペースXを率いて宇宙に対する興味を鮮明にしている。スペースXは5月にロケットの着陸に成功。この朗報にマスク氏も自身のツイッターで「Starship landing nominal!(スターシップが計画通り着陸した!)」と喜びを露わにしたことでも話題となった。
日本でも前述の通り前澤氏も12月にロシアから宇宙へと旅立ち12日間滞在する計画を、5月に明らかにしている。出発に向けて、宇宙空間での滞在のための訓練をロシアで受けており、自身のツイッターでもたびたびその様子が公開されている。さらに前澤氏はスペースXの最初の月周回飛行で乗員となることも明かしており、その熱量の高さが伺われる。
他にも堀江氏をはじめ、ソフトバンクの孫正義氏、楽天の三木谷浩史氏らも個人または企業で宇宙開発事業を進める企業への投資を行っており、“誰が勝ち馬に乗れるのか”がにわかに注目を集めている。
現在、アメリカ・日本に関わらず大企業はどこも様々な業界へと進出し、それぞれの分野でバチバチと火花を飛ばしながら業界シェアを奪い合っている状況だ。日本国内で言えば経済圏争いが最たる例だろう。これまでは地球上に限定されて覇を競っていた各社だが、“宇宙”という壮大すぎる未開拓エリアでの先駆者となりプラットフォーマーとしての地位を確立するため今から投資を続けているようだ。
これからは、「宇宙を制する者が経済を制す」という、もはやマンガの世界とも思えるような時代になっていくのかもしれない。今後どのグループが宇宙の覇権を握るのか。そもそも国際ステーションなど既に多少の開発が進んでいる宇宙で、どんな実績を納めれば覇権を握ったとなるのか。今後の展開にも注目していきたい。
参照元:宇宙ビジネスに続々参戦 IT大手企業が「宇宙プラットフォーマー」を目指し熾烈な覇権争い【BLOGOS】