グーグルがついに大きな決断に踏み切った。2021年10月1日をもって、グーグル検索での「Internet Explorer 11」のサポートを終了したのだ。「Internet Explorer」といえば、かつてはウェブブラウザとして“一強”と言えるほどの存在だった。読者の方々の中にも、「学生時代にInternet Explorerを使っていた」という人も少なくないだろう。
今回は、かつて一世を風靡したInternet Explorerについてお伝えしていきたい。
グーグル検索、Internet Explorerのサポートを終了
Internet Explorerは、マイクロソフトが開発したブラウザだ。マイクロソフトはWindows OSを開発していることもあり、長らくWindowsのPCではInternet Explorerが標準搭載されていたことをご存じの方もいるだろう。しかし比較的新しい他のブラウザと比べて搭載されているセキュリティ機能が少なくセキュリティリスクを解消しきれないことから、近年では同じマイクロソフトの「Edge」やグーグルの「Chrome」に取って代わられつつある。2022年6月16日には、マイクロソフトもInternet Explorer 11のサポートを終了することを宣言している。
そんな中でマイクロソフトよりも一足先にサポートを終了したのが、グーグル検索だった。グーグルのソフトウェアエンジニアであるマルテ・ウブル氏は自身のツイッターで、「Web開発者として久しぶりにうれしい発表の1つです」とコメントしながらInternet Explorer 11終了を告げている。グーグルのサポート終了の判断は、サポートを継続するためのコストとそれによってユーザーが得られるメリットを計算・比較して決定したようだ。
一方で「サポートが終了する=Internet Explorer 11でグーグル検索が使えなくなる」というわけではなく、基本的な検索機能は利用可能のようだ。
近年はデジタル技術の発展により様々なサービスが、より便利に・より安全になってきている。しかしサイバー犯罪の手口も高度化・巧妙化してきており、サービスの開発側もこまめなセキュリティアップデートで対処していることを知る人も多いだろう。「サポートの終了」はそうしたアップデートが実施されなくなるということ。これまでも「セキュリティが危ないから使わないように」と言われていたInternet Explorerが、サポート終了後はさらに危険になるのだ。それでもなおInternet Explorerにこだわって使い続ける理由を、筆者は見いだせない…。
実はInternet Explorerは、いまだに利用しているユーザーも一定数いると言われている。人によってはEdgeやChromeなどへの移行が推奨されたあとも、「今さら新しいソフトの使い方を覚えるのは難しいし…」とInternet Explorerを使い続けているのだろう。しかし、セキュリティ上「安全でない」し、グーグル検索でも新しい機能を使えず「便利でない」Internet Explorerをかたくなに使い続けるのは、非効率以外の何物でもないのだ。
読者の方々も身の回りにInternet Explorerを使っている人がいたら、他のブラウザへの移行を勧めてあげてみてほしい。それはきっと、その人のためにもなるのだから。
参照元:Google検索、Internet Explorerの公式サポートを終了【iPhone Mania】
※サムネイル画像(Image: PK Studio / Shutterstock.com)