「安くてうまい」が売りの外食チェーン店。毎日のランチでお世話になる方もいるだろう。最近、行く店の先々でメニューの値上げが多いと感じることも多いのでは。
昨年末から多くの外食チェーン店で値上げが相次いでいる。そしてその波はついに、「餃子の王将」にまで及んできた。餃子の王将は、全店舗で特定メニューの値上げを発表したのだ。
看板メニューも対象に! 価格の改定内容とは
餃子の王将は中華料理だけではなく、外食チェーン店の代表格の一つといっても過言ではない。京都から始まり全国各地へ安くておいしい中華料理を提供してきた餃子の王将が、約7年半ぶりに行う今回の価格改定だ。
値上げの対象となるのは定番メニューの14商品。餃子類すべてを含むほか、「炒飯」や「鳥の唐揚」、「餃子の王将ラーメン」など、多くのファンに愛される商品が続々と値上げすることとなる。価格は店内飲食の場合、22円~33円の値上げが行われ、たとえば餃子では、西日本で246円から264円に、東日本では264円から286円へ値上げされる。また、宅配もそれぞれ30円から40円引き上げられることが発表されている。
利用客にとってはかなり強い打撃となる価格改定。SNSでは今回の価格改定について悲しみの声が多く投稿された。中には多くの飲食店で相次ぐ値上げからか、「不景気だから仕方ない」と諦めの声も上がっていた。たしかに値上げについて餃子の王将は他チェーン店と同様、小麦や食用油などの高騰、人件費・物流費の高騰を理由として挙げている。景気が悪いからと諦めの気持ちが出るのも仕方ないといえる。
だが、餃子の王将は今回の値上げを、今後のお客様のためにつなげていくつもりだろう。コストの上昇が起きる中で品質を保つために、また商品を絞ることでこれ以上、値上げが広がらないようにするなど、餃子の王将側でこれ以上の値上げが起きないよう努力する様子がうかがえるのだ。
値上げはするが味も向上!餃子の王将の努力!
値上げをこれ以上広げないための努力だけではない。今回の価格改定に伴い、餃子の王将では料理がよりおいしくなるようレシピも改定。対象メニューすべてに味の見直しを図ったのだという。
大きな変更点の一つは、調理方法。下準備の段階から手順の見直しが行われ、肉の下処理から麺の調理方法、米の炊き方にまで修正が施されている。この改良でとくに筆者が気になるのは、「鳥の唐揚」だ。鶏肉の仕込み方法と揚げ方の改良を行い、よりサクッとジューシーに仕上げたと伝えられており、これまで以上においしいメニューになるようだ。
もちろん味にも改良が。これまでのレシピを見直し、素材の味をより生かしたメニューへの改良がなされている。人気メニューの「揚げそば」は、ベースとなるスープの味を改良し、野菜などの具材の旨味を閉じ込めた餡は、パリパリの揚げ麺と相性抜群に仕上げられている。
店名にもある看板メニューの餃子でも、餃子を焼き上げる鉄板を会社独自のものに統一し、調理方法も均一化されることが発表された。これにより店舗によって味の変動がなく、どこでも美味しい王将の餃子を味わうことが可能となる。地方に出張や旅行に行った際も、あの餃子を食べられるようになることは、とても喜ばしい。
餃子の王将はただの値上げで終わらない。より店舗が良くなるための努力を重ね、利用客が満足する店舗へと変化させようと考えているのではないだろうか。価格改定の施行は5月14日から。今のうちに好きなメニューを味わい、値上げ後の味の変化を楽しみに行くのもよいのではないだろうか。
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