回転寿司チェーンの雄・くら寿司のうどんは想像以上に「THE 普通」だった

衛生面を考慮した「蓋つきのお皿」、ダイエット勢に人気の「糖質制限メニュー」など、消費者目線に立ったサービスを展開する回転寿司チェーンの雄・くら寿司。そんなくら寿司の提供する「うどん」の味はいかに? スシローやかっぱ寿司のうどんと食べ比べてみると、くら寿司のうどんの特徴が明らかになった。恐るべし、くら寿司。

くら寿司のうどんの特徴は特徴がないこと、という結論

筆者の中でくら寿司は、スシローと双璧をなす回転寿司チェーンのアイドルだ。正直、寿司のクオリティでは甲乙つけがたい。

 

そんなくら寿司が提供するうどんを実際に食べてみると、ある結論に行き着いたのである。

 

それでは、「きつねうどん(280円+税)」をレビューしていこう。

注文してから数分、いつものとめ具つき器が到着。こうしたリスクを最小限にする姿勢はくら寿司のいいところ。好きだ。

蓋を開けると、きつね、ネギのみをトッピングした潔い(?)きつねうどんが姿を現す。味にはまったく関係ないが、容器の緑が全体の色味とマッチしていて美味しそう。もしかしてこれも計算……?

スープをすすると、魚介の風味がしっかりと伝わってくる。体に染みる、と表現すればいいだろうか。ジャンクな二郎や家系ラーメンとは対極にある優しく癒される味だ。

次に麺。柔らかすぎず、硬すぎず、ちょうどいい塩梅の茹で加減。柔らかめのスシロー、硬め(=コシつよめ)のくら寿司のちょうど中間、といった印象である。

そして、きつね。色はうすめだが、味はしっかり。ただ、かっぱ寿司きつねうどんに比べるとやや薄めの味付けのような気がする。このあたりは好みが分かれるところだろう。

気がつけば、そこに麺の姿はなかった。

 

くら寿司のうどんを食べ終わって感じたのは「いい意味でも悪い意味でも特徴がない」である。そう、「THE 普通」なのだ。

 

出汁感のあるスープ、ほどよい茹で加減の麺、いい塩梅のきつね。全部のバランスが取れているものの、コレといったパンチもない。ただ、それが逆にくら寿司の特徴であり、魅力になっている気がする。

 

これがくら寿司の戦略通りなのかはわからない。しかし、「頻繁に通う、食べる」ことを想定したら、正解のような気がしてきた。くら寿司恐るべし。

くら寿司では万人受けする「超普通」のうどんを頼んでみては

良くも悪くも「超普通」だったくら寿司のうどん。予想を下回ることも、上回ることもなかった本当に普通のうどん。万人向けの味なので、締めにはちょうどいいだろう。

 

くら寿司に行ったときは、ぜひ締めに注文してみてほしい。

文=ミヤモトマサシ/フリーライター

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