近年、“回らない寿司”地位を脅かす勢いで支持を集めている回転すし。気軽に入れるカジュアルさは当然のこと、寿司にこだわらないメニューのバリエーションの豊富さ、小さな子どもたちが楽しめるエンタメ性といった各チェーンそれぞれの特色を出しながらファンの獲得に注力している状況だ。そんな中で、3月24日に「消費者が回転すし店を選ぶときの判断基準」のランキングが伝えられた。
今回は、読者の方々が回転すし店で食事をする際に、店舗のチョイスでもっとも重視してもらいたいポイントをお伝えしていく。
「寿司を食べるなら回転すし」がもはやスタンダード?
大手食品会社のマルハニチロが2021年3月にアンケート調査「回転寿司に関する消費者実態調査 2021」を実施。それによると「どのように寿司を食べているか」という設問では、「回転すし店で寿司を食べることがある」と答えたのは2万人を超える回答者のうちの71.1%で圧倒的な1位に。2位の「スーパーなどで買う」が54.4%だという点をふまえても、非常に高い割合の消費者が回転すし店を利用していると言えることがわかった。
さらに回転すし店を利用すると答えた人のうち35%以上が月1回以上の利用をするといい、頻繁に回転すしを訪れていることが明らかに。年代別にみると、とくに20代30代の利用頻度が高く、“寿司”という比較的年齢高めの人々の支持が高そうなイメージを覆したのだった。
そんな多くのユーザーから愛される回転すし店において「回転寿司店を選ぶ際に重視している点」を聞く設問では、「値段が安い」が40.2%の支持を集めて1位となった。2位の「ネタが新鮮」や3位「家から近い」といった“味”“利便性”よりも、リーズナブルな値段で寿司を楽しめることが重要視されているようだ。
さらにその傾向は「『格安均一価格店』と『皿によって値段が違うお店』どちらを多く利用するか」でも、「『格安均一価格店』が多い」とする回答が67.5%を占めたことでもうかがえる。近年は本格志向の回転すしチェーンも少なくないが、それでも“100円寿司”の需要がまったく衰えていないことが改めて証明された。
くら寿司が人気の漫画作品「鬼滅の刃」とコラボし大きな反響を呼んだり、注文から精算まで店員と接触せずにタッチパネルを使って利用ができる店舗が登場したりと、このコロナ禍で苦境に立たされることの多かった飲食店業界において際立った存在感を放っていた回転すしチェーン。2021年もさらなる飛躍を遂げることができるだろうか。その成長ぶりからますます目が離せなくなってきそうだ。
参照元:~マルハニチロ「回転寿司に関する消費者実態調査 2021」~(PDF)【マルハニチロ】