回転寿司業界に新たな旋風を巻き起こすことになるかもしれない。回転寿司チェーンの「はま寿司」が、ブランド一新に乗り出し業界での競争力のアップを図っている。現在回転寿司チェーンは各社とも業績好調で、2021年もさらなる上積みが予想される。はま寿司もそんな勢いのある業界の中で存在感を示すべく、今回の刷新に取り組んでいるのかもしれない。
今回は、群雄割拠の回転寿司業界でここから注目を集めそうなはま寿司についてお伝えしていきたい。
はま寿司がブランドロゴや店舗デザインを新調!
100円寿司チェーン大手・はま寿司は6月9日、ブランド一新に伴って翌10日から新たなブランドロゴ・店舗デザイン・ユニフォームの使用を始めることを発表した。新しいロゴは、従来と同様に大きな「は」の文字を印象的に配置しながらも、これまでのカラーより色味の深い濃紺を使用。落ち着いた雰囲気を出すとともに、「HAMA-SUSHI」と英字表記も配置するなど「グローバル展開にも対応する世界共通のロゴ」であるとして、よりいっそう海外進出を加速させていく意図を明確にした。
また、ロゴだけでなく店舗デザインや従業員のユニフォームの変更にも着手し、イメージアップを図る。店舗デザインでは「次世代の寿司チェーン」をテーマに据え、レーン周りをシンプルにして解放感のあるリラックス空間を演出。それでいて座席の背もたれを高くすることで個室感をアップさせ、周囲を気にせず楽しめる配慮も欠かしていない。にぎやかながらゆっくりと家族で食事を楽しめる店舗となったようだ。
店舗デザインで既存のファンの満足度を高めながら、海外も視野に入れた展開で新たなファンの獲得にも余念のないはま寿司だが、その決断に踏み切ったのは業界全体の上昇ムードもあるのかもしれない。
2020年に人気漫画「鬼滅の刃」とのコラボなどでも大きな話題を呼んだ「くら寿司」は、2020年11月~2021年4月期の決算で純利益が6億6,800万円の黒字となったことを発表している。前年同期は10億円近い赤字だったことを考えれば、驚異的なV字回復と言えるだろう。「かっぱ寿司」でも回転レーンのレンタルサービスを開始。回転レーンとともにかっぱ寿司の皿もついてくるため、自宅でも店舗にいるような気分でクルクルと回る寿司を楽しめるようになったのだ。
各社が多彩な手段で生き残りを賭けた業界シェア獲得合戦は、これからも絶えず続いていくことだろう。そんな戦国時代の中、満足度アップとグローバル化で勝負をかけるはま寿司の今後の飛躍にも注目していきたい。
出典元:6月10日に「はま寿司」のブランドを一新 ~濱のおいしさ、そのままに。~【はま寿司】
※サムネイル画像(Image:hamazushi.com)