名古屋発祥の喫茶店チェーン・コメダ珈琲店。国内屈指の喫茶店激戦区である名古屋から生まれただけあって、全国どこの店舗でもコーヒーを頼めば豆菓子がついてきたり、食事が想像以上にボリューミーでコスパが良かったりと何かとサービス精神旺盛な点が特徴だ。そんなコメダ珈琲店には独特な文化がある。それは、コーヒーのサイズの“呼び方”だ。
Mは「普通」、Lは「たっぷり」。LLは「でらたっぷり」!?
コメダ珈琲店では、コーヒーのサイズ表記は「S・M・L」ではなく「普通」「たっぷり」となっている。それだけでもユニークな印象があるが、一部の店舗ではさらに上のサイズを「でらたっぷり」と呼ぶこともあるという(「でら」は名古屋弁で「とても・かなり」)。
「日刊ゲンダイDIGITAL」の取材によると、この独特な呼び方についてコメダ広報いわく「お子さまからご年配の方まで、皆さまにご注文いただきやすいように、わかりやすい表現にしております」とのこと。確かに、「普通」「たっぷり」とサイズ感をそのまま表現した呼び方は、初めてコメダを利用する人にとっては非常にわかりやすい。休憩で立ち寄って「普通でいいや」と思う時や、ゆっくり本を読むために「たっぷり飲みたいな」と思う時、自分が思ったままのことを伝えれば希望のサイズが出てくるのはありがたいことだ。
一方、わかりにくさを極めたスターバックス…
ド直球なコメダのネーミングに対し、ネット上からは「たっぷりいいね。わかりやすい」「スタバとは真逆な路線ね。いいと思うよ」と称賛の声が続出している。
たしかに親切なサイズ表記をしているコメダに対して、スターバックスのサイズ表記は初見泣かせである。スタバでは、小さいものから順番に「ショート(Short)」「トール(Tall)」「グランデ(Grande)」「ベンティ(Venti)」となっている。ショートとトールまでは雰囲気でギリギリ分かる。しかし、グランデ、ベンティとはなんだろう。聞きなれない言葉のため調べてみたところ、どうやらこの2つは“イタリア語”なのだという。わかるはずがない。
筆者も初めてスタバを利用した時は、どれがどれほどのサイズなのか全く想像できず、レジでまごついてしまったことを覚えている。同じような恥ずかしい体験をしたことがある人も少なくないはずだ。そんな思い出を振り返ると、コメダ珈琲店のサイズ表記がいかに親しみやすく優しさに溢れているかが実感できる。
ブランド性を大切にするスターバックス、幅広い層の顧客を大切にするコメダ珈琲店。好みはそれぞれだが、「温もり」という点ではコメダに軍配を上げたい。
参照元:コメダ珈琲店 コーヒーLを「たっぷり」と呼ぶもっともな理由【日刊ゲンダイDIGITAL】
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※サムネイル画像(Image:珈琲所コメダ珈琲店公式サイトより引用)