「完璧なステーキの焼き方」とは! 肉科学者の研究でわかったミソは適度な「血の風味」?

ステーキつまり焼いた肉は、古今東西で食されてきたとりわけ原始的な料理だ。シンプルだが、素材選びや調理方法で劇的においしさの変わる料理でもある。今回は料理人の目利きや腕ありきではなく、科学者が研究によって生み出した完璧なステーキの焼き方を紹介したい。客観的な知識を持ち、実験のような感覚で今夜は最高のステーキを焼いてみては?

部位はスーパーで「好み」を選べばOK

肉の部位は味や健康への志向で選べばよさそう

 「料理とは科学である」とはよく言うが、今回の研究はまさにそれだ。全世界で愛されているといっても過言ではないステーキを科学的においしく焼く研究が「Knowable Magazine」にて公開されている。

 まずは推奨される肉の部位だが、適度に動かされてきた背骨に沿って存在する腰部の筋肉、いわゆるヒレとサーロインを含んだ「Tボーン」と呼ばれる部位が軟骨や筋などの結合組織が少なくステーキに適しているとしている。一方で、うまみ成分であるオレイン酸が多く含まれた脂肪が豊富なのはサシが入ったリブロースや霜降り肉だ。柔らかさ・肉汁・風味のどれもが高い。このあたりは、経験的にも理解できる人が多いだろう。赤身肉か霜降りかどちらを選ぶかは好みによるだろうが、いずれも特別珍しい部位ではなくスーパーで気軽に手に入る。

 購入の際、より健康に気をつけたいと考えるなら部位より牛が何を食べて育ってきたかに注目してみよう。穀物よりも牧草で育った牛のほうがオメガ3脂肪酸が多く含まれ、健康上のメリットがあるそうだ。

薄めの肉は低温&グリル、厚めの肉は焼き目をつけてオーブンへ

 まず、最高のステーキに欠かせないのが「匂い」だ。肉を焼く時においしそうな香りは脂肪酸が揮発性分子となり空中を浮遊することから、香ばしい匂いは肉に含まれるアミノ酸と糖が高熱に反応するメイラード反応によって生まれる。

 焦げや苦みのない適度なメイラード反応を起こすには、簡単に言えば生っぽすぎず、焼きすぎないことが必要だ。一口にステーキと言っても分厚さがさまざまだが、比較的薄めのステーキであればグリルの蓋を開け、低温で焼くのがコツ。調理時間の3分の1ほどの時間で裏返すことで焼けていない面に水分が移動していきゆっくりとメイラード反応が起こり、最高のステーキが焼きあがる。

 一方で分厚さが4cm近いようなステーキ肉の場合は、表面を適度に焼こうとすると中心部が生焼けとなる。十分に熱されていない場合、残念ながらステーキの風味が生まれない。そのため、表面に焼き目をつけたら170度のオーブンで加熱することが必須となる。

 多くの人間は芯までよく焼いた肉よりも軽く「血の風味」が残る程度の味わいを好む傾向にあるというのが科学者たちの見解なので、いずれも焼きすぎは厳禁だ。「肉を焼く時の化学反応は短時間で起こるため、しっかり観察するように」とのこと。この週末は、実験気分でステーキを焼いてみてはいかがだろうか。

参照元:「完璧な肉の焼き方」を肉科学者が研究した結果わかったこととは?【GIGAZINE

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