スシローが東京駅八重洲地下街店をオープン。この店舗が背負う重すぎる使命と、2つの初の試みとは

好調な回転寿司業界の中でも傑出した勢いを見せているスシロー。2021年3月にはタイへ進出、7月15日には国内600店目をオープンしたが、今度は7月29日、スシロー八重洲地下街店をオープンした。東京駅直結という立地の良さはいうまでもないが、回転寿司のスシローと、テイクアウト専門店の「スシロー To Go」を併設した、スシロー初のハイブリッド店舗が誕生したのである。

スシロー初のハイブリッド型店舗。それって一体何?

「ササッと食べたい」「ササッと買いたい」どちらのニーズにもフィット(画像:あきんどスシローリリースより引用)

 スシロー To Goは2021年2月に千葉県我孫子市にJR我孫子駅店をオープン。2020年にテイクアウトの需要が高まったことを受けて開発した店舗だ。年内に15店舗の出店を目指している。どの店舗も駅の改札付近に出店しているのが特徴で、時間がなくてもサッと買えるのが客側の大きなメリットだ。

 スシローの新店推進部の富山宗明課長はITmediaの取材に対し、今回あえてハイブリッド型店舗にした理由のひとつに、八重洲地下街という立地があると語っている。東京駅付近には、旅行者からサラリーマンまで幅広い客層が存在する。「新幹線の時間まで、1人でサッとお昼を済ませたい」「テイクアウトして宿泊施設で食べたい」などニーズがさまざまであることから、今回ハイブリッド型店舗という選択に至ったという。持ち帰りに特化したスシロー To Goでは、To Goでしか買えない商品もそろっている。そしてこの八重洲地下街への新店舗オープンの狙いは、実は他にもあるという。

目新しさは「?」だが、八重洲地下街店の背負う使命は結構ヘビー!?(画像:あきんどスシローリリースより引用)

 というのも、スシローはもともとロードサイドに多く出店し、「車で出かけて食べに行く」という店舗が多い。東京・大阪といった都市部に本格的に出店し始めたのは、実は2016年とまだごく最近のこと。およそ600あるスシローの全店舗のうち都市型店舗はというと、そのうち10分の1以下と圧倒的に少ないのである(2021年7月14日時点)。

八重洲地下街に入居するテナントは約180。そんな数々の店を目的に1日およそ15万人が足を運ぶ人気スポットであり人の流れが途絶えることがない。このように多くの人が集まる場所に出店して、店舗への集客だけでなく、スシローブランドそのものの認知度を上げる狙いがあるのだ。

 また、今回の店舗でもう一つの初の試みが初めて専用出口を設置したことだ。従来は出入り口が同じで食事どきには空席を待つ客と会計をする客、持ち帰りのために来店した客などで“密”な状態になりやすかった。今回入口と出口を分離することで、一方通行の道のようにスムーズな人の流れを作れるよう配慮している。

 また、スシローではすでにお馴染みとなった、店員と接触なしでテイクアウトできる「自動土産ロッカー」は店外に設置され、店内で飲食している客とも極力離れて受け取れる。

 ただ、ハイブリッド型店舗と出入り口の分離。「初の試み」というわりに、そこまでの目新しさがあるかというとやや疑問だが、なかなか盛りだくさんの使命を背負った新店舗。どの点が利用客から支持されるのか、注目していきたい。
この店の今後次第で、あなたの最寄りのスシロー店舗のこれからに影響するかも?

※サムネイル画像Image:あきんどスシローリリースより引用)

オトナライフ編集部
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