帰省や大掃除、挨拶回りなど、なにかと忙しい年末年始。「食事ぐらいは楽に済ませたい」という思いから、外食を利用する機会が増える時期でもある。外食が多くなれば出費に頭を悩ませがちだが、そんな消費者のつよい味方が、早い・安い・うまいでおなじみの丸亀製麺だ。ファミリー層からも支持される人気ファストフードチェーンだが、2022年1月12日に価格が改定されることが明らかになった。どの商品が値上げの対象となり、そしていくら値上げされるのだろうか。
ポピュラーなかけうどん、釜玉うどんは値上げ。うれしい据え置きメニューも
12月27日に食品産業新聞社ニュースWEBが報じた内容では、「かけうどん」「ぶっかけうどん」「ざるうどん」らのシンプルメニューの並サイズが、各320円(以下、税込価格)から20円値上げし、340円に改定される。また、「釜玉うどん(並)」の新価格は420円、「とろ玉うどん(並)」は490円、「肉うどん(並)」は620円と、それぞれ30円の値上げ。トッピングメニューでは人気の「かしわ天」が10円値上がりし150円となる。
今回の価格改定について、丸亀製麺は「昨今の原材料費の高騰及び人件費・物流費の高騰」が背景にあるとしている。全体的に値上げするものの、消費者にとってうれしい情報も。昨今の外出自粛傾向を受けて支持を高めている「丸亀うどん弁当」は価格据え置きとなる。食材費・人件費に加えて容器代もかかるメニューでありながらの据え置きからは、新しい生活様式で生まれたニーズをがっちりつかもうとする、丸亀製麺の強い意志が伝わってくる。
ネット上には「しょうがない」の声。しかし値上げしても従業員の給料は…
なにも値上げするのは丸亀製麵だけではない。同様に食品メーカー各社が2022年に続々と値上げに踏み切る。うどんと同じ小麦粉を原料とする食品では、山崎製パンが1月から食パン製品を平均9%、日清フーズのパスタやパスタソース製品は2月より約3~9%の値上げとなる。節約志向の消費者であれば「外食をひかえて自炊すれば経済的」と内食に舵をきるが、食品・外食業界全体に押し寄せた“値上げの波”の前では、大きな節約効果は得られないかもしれない。
世界的な需要の拡大を追い風に、小麦粉や食用油、牛肉といった食材価格が軒並み高騰していることは、各メディアのメディアで報じられているところ。値上げの理由が明確である分、ネット上では「色々原価が高くなってるのは判るので仕方ないよね、って感じですね」「諸事値上がり傾向にある今、それを補うための値上げを受け入れなければなりませんから」と、許容的な反応が多い。
ただ、値上げした“その先”となると話は別な様子。「今回の値上げはコロナ禍を起因として世界的な物流不安が原因。これだと社員の給料には反映されないんじゃないの?」と、企業経営のみにメリットのある値上げでは、いずれ労働者でもある消費者の堪忍袋の緒が切れてしまうかもしれない。
参照元:丸亀製麺「かけうどん」「釜玉うどん」など値上げも「釜揚げうどん」「丸亀うどん弁当」は据え置き、2022年1月12日価格改定【食品産業新聞社ニュースWEB】
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