「iPhone 13 Pro Max」と「AQUOS R6」のカメラ性能を比較してみた、結局どっちが美しい!?

2021年6月、カメラの開発をライカ(LEICA)と共同で行った高性能カメラ搭載スマホ「AQUOS R6」が発売された。背面カメラは非常に大きく、パッと見で“ただ者ではない”雰囲気を醸し出している。そこで気になるのが、カメラ性能で定評のある「iPhone 13 Pro Max」とどっちが美しい写真を撮れるのか? ということであろう。そこで今回は、実際に「AQUOS R6」と「iPhone 13 Pro Max」の2台を使って検証してみたぞ! 

ライカと共同開発したカメラを搭載する「AQUOS R6」とは?

SNSで映える写真を撮りたい人にとって、スマホのカメラ性能はやはり気になるだろう。

数年前のスマホは、500万~800画素の単眼カメラが主流だったが、最近では1~2万円のエントリーモデルでも1,300万画素クラスの2~4眼カメラが付いており、簡単に美しい写真が撮れる。

また、iPhoneのカメラは昔からAndroidよりも美しい写真が撮れると評判だったので、もしかすると、今ではカメラ性能を気にする人はあまりいないのかもしれない……。

そんななか、カメラ開発を「ライカ(LEICA)」と共同で行った高性能カメラ搭載スマホ「AQUOS R6」が2021年6月に発売された。ライカといえば、プロのカメラマンも評価する伝統的なドイツのカメラメーカーである。

「AQUOS R6」の背面カメラは非常に大きく、その見た目はかなりインパクトもある。「これはもはやデジカメにスマホが付いているのでは?」と思わせるほどだ。

そこで気になるのが、iPhoneの最高峰「iPhone 13 Pro Max」と「AQUOS R6」では、どのくらいカメラ性能に差があるのかであろう。果たしてどちらが簡単に美しい写真が撮れるのだろうか?

(Image:jp.sharp)

見よ、AQUOS R6の背面カメラのデカさを! もはやデジカメにスマホ機能が付いているようなインパクトがある。ライカとの共同開発ということもあり、これはかなり美しい写真が撮れそうだ

まずは「iPhone13 Pro Max」と「AQUOS R6」のカメラのスペックを比較してみる

実際に「iPhone13 Pro Max」と「AQUOS R6」のカメラ画質を比較する前に、それぞれのカメラ機能のカタログスペックを確認しておこう。

まず、両者のカメラ性能を比較すると、画素数は圧倒的にAQUOS R6が上回っている。実はiPhoneシリーズのカメラは、iPhone 6s以降ずっと1,200万画素のままだ。

これは高解像度の写真だとファイル容量が大きすぎて、ストレージを圧迫してしまうからだと言われている。

確かに、最近のカメラは写真1枚で3~5MBくらいはあるので、SDカードを追加できないiPhoneでは切実な問題であろう。

また、カメラのF値は数値が小さいほど明るいレンズとなり、美しい写真が撮れるので、こちらは広角時にF1.5のiPhoneのほうがやや優れていることになる。

ただし、AQUOS R6ではレンズから入った光(画像)を電子データに変換するイメージセンサーに、デジカメでも採用される1インチサイズの大きなものを採用しており、その効果も気になるところだ。

■iPhone 13 Pro Max

画素数:1,200万画素
絞り値:F 1.5
※カメラアプリ起動時の広角レンズでの値

iPhoneシリーズはPro、Pro Maxには望遠、広角、超広角の3種類のレンズが付いている。撮影時に設定で得意なレンズへと切り替えることで、より鮮明な画像を撮影できるようになっている

■AQUOS R6

画素数:2,020万画素
絞り値:F 1.9

AQUOS R6のカメラには、ライカが監修した1インチセンサーを搭載。センサー面積が増えることで集光力が向上し、より高精細な画像を撮影できるとしている

実際に撮影した写真を比較してみよう!

カタログ上の画素数だけで比較すると、2,020万画素の「AQUOS R6」のほうが美しい写真が撮れそうだ。

しかし、それは「写真サイズの大きさ=精細度が高い」ということであり、数字だけでは実際の写真にどんな差があるのかは分からない。

そこで、今回は「花」「空」「電飾」「夜景」といったシチュエーションで両者の写真を比較してみたいと思う。

ちなみに、今回はすべて「カメラアプリを起動してシャッターボタンを押すだけ」という条件で撮影した。

これは、ほとんどの人が撮影時にフルオートで撮影し、細かい調整をする人は少ないことを考慮したものだ。

【花】

iPhoneのほうが明るく色が鮮やかに表現されている。対してAQUOS R6のほうは色に深みがあるように見える。綺麗な色に補正されたiPhone、ナチュラルな色合いを再現したAQUOS R6といったところか

【空】

iPhoneでは鮮やかな青空と深い緑の葉っぱが写せるのに対し、AQUOSの方は空がくすんでいて、葉っぱの部分は若干白飛びしているように見える。空の写真比較ではiPhoneの圧勝と言ってよいだろう

【電飾】

iPhoneはコントラストが強めに補正されており、電飾部は石に反射した色が完全に滲んでしまっている。これ対して、AQUOSのほうはナチュラルな色合いで電飾部の滲みもない。これはAQUOSに軍配が上がる

【夜景】

iPhoneは光のにじみがなく、建物中央の名前もくっきりと見えるのに対し、AQUOSでは光の線が出てしまい、名前部分も白くなっている。しかし、柱部分はiPhoneが黒く沈んでいるのに対し、AQUOSは細かい部分までハッキリ写っている

いかがだっただろうか? どちらもカメラの性能では定評があるだけに、フルオートでも美しい写真を撮影することができた。

ポケットからスマホを取り出して、サッと写真を撮るのなら、どちらも満足できる仕上がりだろう。

実際に両者を比較してみると、色やコントラストを的確に補正して鮮やかに見せてくれる「iPhone」に対し、見た目のままナチュラルな感じで撮れる「AQUOS」といった評価になる。

SNS映えを狙う若い層には、おそらく「iPhone」のほうが評価されると思うが、風景写真などを撮るベテランカメラマンなら、高精細でナチュラルなAQUOSのほうを評価するかもしれない。

いずれにせよ、どちらもフルオートで美しい写真が撮れるので、どんなシチュエーションで写真を撮りたいかで、スマホを選ぶのもアリだろう。

●Apple「 iPhone13 Pro/Pro Max」(公式)→こちら
●SHARP「AQUOS R6」(公式)→こちら

文=すずきあきら/編集・ライター

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