中古スマホ市場において、3四半期にわたりトップ3を独占してきた「iPhone 8」。このまま地位は磐石か……と思いきや、今回とある機種が2位に大躍進。iPhone 8シリーズの牙城を崩してみせたのだった。さらに同シリーズの機種はiPhone 8とともにランキング上位を席巻している。はたしてその機種とは…。
今回は2021年10月~12月中古スマホ取引数ランキングから、大きな動きを見せている中古スマホ市場についてお伝えしていきたい。
iPhone SE(第2世代)が初の2位に!
ウェブメディア「iPhone 格安SIM 通信」を運営する株式会社マーケットエンタープライズが発表したデータによると、2021年10月~12月の中古スマホ取引数ランキングで、初めて「iPhone SE(第2世代)」が2位という快挙を遂げた。
3四半期連続で上位3位を独占してきたiPhone 8は、1・3・4・6位に、iPhone SE(第2世代)は2・5・7・9・10位にランクイン。iPhone SE(第2世代)のうち7・9・10位の3機種はトップ10初登場と、中古取引市場の顔ぶれが大きく刷新された調査となった。
同発表では、今回の順位変動の一因は「iPhone 13シリーズの発売」ではないか、と分析している。iPhone 13へと機種変するiPhoneユーザーが増え、使用されなくなった中古スマホが市場に出てきたと見られる。中でも、2020年4月発売のiPhone SE(第2世代)は購入からおよそ1年半が経過したタイミングでiPhone 13の発売を迎えたこともあり、「そろそろ新しい機種を」と考えたiPhoneユーザーが多かったのかもしれない。
9ヶ月連続で首位を守り続けているiPhone 8と、中古市場に出回り始めたiPhone SE(第2世代)。近年需要が拡大している中古スマホ市場で、ネット上からは「違いが分からない」「どちらを選べばよいのか悩みどころだ」という声が挙がっている。
というのもこの2機種は、デザイン、サイズがそっくりだからだ。実は、iPhone SE(第2世代)はiPhone 8と同じ筐体が使用されている。最大の違いは「搭載チップ」であり、iPhone SE(第2世代)のほうが処理能力は高い。
iPhone 8とiPhone SE(第2世代)、どっちが買い?
2017年9月22日発売のiPhone 8と、2020年4月24日発売のiPhone SE(第2世代)。デザイン、サイズ、重量は同じため、ネット上でも「どちらを買えばいいのか悩みどころ」「重たいゲームはiPhone SEでしょ」「中古ならiPhone 8でいいのかな…」などどちらを買うかも大きく割れている。「iPhone 8のOSアップデート、そろそろ終わりかな」とiPhone 8の最新OSアップデートの対応が、2022年秋に出るであろうiOS 16あたりで終わってしまうのでは、という指摘も存在した。
中古スマホ取引数トップ10のうち9つを占めるこのiPhone 8とiPhone SE(第2世代)。根強い人気の秘訣は、そのサイズと指紋認証「Touch ID」の機能だ。ネット上でも「手のひらサイズのiPhone 8使い続けたい」など4.7インチディスプレイの存続を願う声や、「Touch IDは非常に便利!」「マスク時代は顔認証はかえって不便」など、「iPhone X」以降ほとんどのiPhoneに採用されている顔認証「Face ID」が煩わしいという声も多く、iPhone 8とiPhone SE(第2世代)の人気は健在だ。
近年のiPhoneの画面やボディが巨大化していく中で、依然として活発な中古スマホ取引市場。今後さらなるiPhone SE(第2世代)の流入で、9ヶ月連続1位のiPhone 8の王座の地位はどうなるだろうか。春先には新たな「iPhone SE(第3世代、仮称)」の発売も噂されており、発売されたとなれば多くのiPhoneが中古市場に流入することは必至だ。これからの動向にも注目したい。
出典元:2021年10~12月中古スマホ取引数ランキング【iPhone格安SIM通信】
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