スマホ4大キャリアの通信速度ランキング、2位ドコモを抑えた1位はどこ?

携帯電話がガラケーからスマートフォンへと進化し、受信するコンテンツが大容量化し続けている昨今、スマホの「通信速度」は非常に重要な要素と言って差し支えないだろう。大容量の動画やアプリゲームをダウンロードする際に、ローディング画面が長時間表示され続けてイライラした、という経験は誰しも一度は通った道のはずだ。

今回は、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルの4キャリアそれぞれの通信速度の実測調査の結果についてお伝えしていきたい。

4キャリアの通信速度が明らかに

下りと比べて上りの差は大きくなかった(「ICT総研」調べ)

調査会社のICT総研は「2022年2月 全国60地点スマートフォン通信速度実測調査」の結果を集計・発表した。調査では、札幌市・仙台市・東京23区・大阪市・福岡市・那覇市の全国6都市の計60地点で、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルそれぞれの「下り(ダウンロード)」「上り(アップロード)」の速度を測定しているという。

その結果、全国60地点で計測された下り速度で最速となったのは「au」、そのスピードは166.5Mbpsを記録したという。次いで2位には「ドコモ」の164.8 Mbps、3位は少し離れて「ソフトバンク」の153.1 Mbps、4位には33.8 Mbpsの「楽天モバイル」、という並びに。2020年にキャリア参入を果たしたばかりの楽天モバイルは、基地局の数も影響してか既存3キャリアと大きく差をつけられてしまうこととなった。

また、その下り速度が大きく影響を及ぼすのは、動画などのダウンロードの際の待ち時間だろう。同調査では2分間のYouTube動画を再生するまでの待機秒数も調査されているが、そこでは1位「ソフトバンク」3.4秒、2位は「ドコモ」と「au」の3.6秒、4位に「楽天モバイル」4.1秒という結果となっている。

4キャリアの動画再生平均待機時間は3.7秒だ(「ICT総研」調べ)

長時間のローディングは、スマホを使用する際にユーザーがイライラすることの上位にあたることのひとつと言っても過言ではない。また、そうしたときほど動画再生中に再びローディングのために停止することも多いのだが、「幸いに」というか、今回の調査では4キャリアとも60地点全てで再生中のローディングは発生しなかったという。追加でイライラせずに済むことは非常にありがたいポイントだろう。

今回の調査で、楽天モバイルはまだ既存の“3大キャリア”とは通信環境に大きな格差があることが浮き彫りとなってしまった。楽天モバイル自身もそれをわかっているからこそ、基地局整備を急務として「人口カバー率96%到達」を目標に設定していたに違いない。

楽天モバイルが同目標を達成した今は、次なる「電波密度の向上」や「5G回線の普及」という新たなハードルが立ちふさがることとなる。これから既存3キャリアをどれだけ詰めていけるのか。はたまた、逆にその差が開いてしまうこととなるのか。キャリア各社の動向にも注目していきたい。

出典元:2022年2月 全国60地点スマートフォン通信速度実測調査【ICT総研

オトナライフ編集部
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