最近、スマホを持っている小中学生が非常に増えている印象が見受けられる。ついこの前までは、子どもが持っているのは親と通話やメールのみできる、いわゆるキッズケータイだったのだが、最新の調査では小学生の半数以上がスマホを持っているというのだ。
今回は小学生のスマホデビューの実態と、成功例・失敗例なども紹介する。スマホをせがまれている小学生がいる人は、ぜひ参考にしてみては。
スマホデビューが最も多かったのが「小学6年生」
MMD研究所は2022年1月21日~1月24日の期間に、2021年以降に初めてスマートフォンを持った子がいる親1,000人に対し「初めてスマートフォンを持つ子どもと親のスマートフォン意識調査」を実施した。
そのデータによると、スマホデビュー時期で最も多かったのは「小学6年生」が14.2%、次いで「中学3年生」11.2%、「中学1年生」11.1%という結果になった。また小学6年生以下でスマホデビューした子どもの合計は51.6%と過半数を超え、2019年の前回調査と比較しても小学生は11.5ポイント増加し、低年齢化の傾向であった。
一方で子どもにスマホを持たせることに不安を抱える親も多く、「スマホを利用する上でルールを決めている」という親は78.4%、「ルールを決めていない」親は21.6%という調査結果も出ている。これは小学生から高校生までの2021年以降に子どもにスマホデビューさせた親に対しての調査なので、子どもが小学生の場合は、よりルールを決めている親が多いと予想される。
具体的にルールを尋ねる設問では「アプリ課金」と「時間」に関するものが多く、今の親世代も「ファミコンは1日1時間!」「親の財布で勝手にカセットを買わない!」と決められていたことを思い出すオトナライフ読者も多いのではないだろうか。
スマホデビューでの成功例・失敗例 まさかそんなことを!?
小学生にスマホを持たせるメリットや持たせておくことで、「いつでも連絡を取れる」ため大きな事故に巻き込まれづらい、というメリットもあるだろう。居場所を知るだけならGPS端末もあるが、双方向のコミュニケーションが可能で、居場所の把握もできるのはスマホの最大のメリットだといえるのではないだろうか。
実際に「習い事へ向かうときに乗る電車を間違えてしまい、スマホを持っていたからこそ子どもと連絡が取れ、スクールへもすぐに状況説明の連絡ができた」という声もたびたびネット上で聞こえてくる。また、「友達とのLINEのやり取りを親に見せる」というルールを設け、いじめになりそうなトラブル未満の出来事を事前に察知することも可能だろう。
そして子どもと同じスマホゲームをやっていたら、いつのまにか子どもの方が上手になり親が攻略法を教えてもらうことになったり、スマホデビューした直後に暗号のような若者特有の文章が届いたり、隠してあった高級おやつを食べたという事後報告の泣きたくなるようなLINEが届くことも「あるある」の一つ。
しかし、小学生にスマホを持たせて「まだ早かった…」と後悔しているという親も一定数いるのも事実だ。その失敗例で多いのが「失くした」「乱暴に扱って壊した」など、SNS上では親の嘆きの投稿が数多く見られる。ネットリテラシーやSNSトラブル以前の問題が、小学生のスマホデビューにはつきものだ。
スマホデビューはいつになるにせよ、避けられない世の中になってきている。どうせなら、子どもが自分の意見をきちんと話せて話し合いができ、まだ親の言うことを聞いてくれて、スマホを丁寧に扱えるかもしれないギリギリの小学校高学年で持たせるのもいいのかもしれない。
購入前に親子できちんとルールと決め、後悔しないようなスマホデビューにしよう。
出典元:スマホデビューが低年齢化、小学生が51.6%と2019年より11.5pt増 最も多い学年は小学6年生が14.2%、中学3年生は11.2%【MMD研究所】
※サムネイル画像は(「写真AC」より引用)