現在ほどスマートフォンが普及する前、連絡手段といえばドコモ、au、ソフトバンクが提供するキャリアメールが一般的だった。しかしスマホが一般的なものとなりLINEなどメール以外の方法で連絡を取る人が増えている昨今、キャリアメールに固執する必要はあるのだろうか?株式会社SheepDogが運営するSTRATE[ストラテ]の調査によると、もはや半数近くがキャリアメールを使っていないことが判明した。
今回は、有料の移管サービスを利用してでも使い続ける必要性はあるのかを含め、キャリアメールの動向をお伝えしていきたい。
もはや半数近くが使っていないキャリアメールの実態が判明
株式会社SheepDogが運営するSTRATE[ストラテ]が2022年2月に行った「キャリアメールに関するアンケート」の調査結果によると、「SMSやキャリアメールを利用することはありますか」という質問に、最も多かったのが「ほとんど使っていない」で、49%の人がキャリアメールを利用していない実態が明らかになった。また、2位は28%で「日常的に使っている」となったのだが、回答者の年代別では、60代以上は「32%」だったのに対し、20代では「24%」と、やはり年齢が上がるほど利用頻度も高まっていることがわかった。
2021年にマイボイスコムが実施した「スマートフォンに関する調査」によれば、現在は70代でもスマホの所持率は8割弱だといい、かなり普及してきていることが伺える。そんな状態であれば、メールからLINEへの移行が加速していると考えても不思議ではない。
5年ほど前はキャリアメールでなければ登録できなかったサービスも過去の話で、今ではGmailなどのフリーメールでどれも利用できる。最近キャリア各社がMNPで出ていったあとも有料でキャリアメールを残すサービスも開始しだしたが、ネット上からは「電話番号は引き継げるけど、メアドは有料とは…」「月300円支払う価値アル?」などキャリアメールの必要性や、移管の有料サービスを疑問視する声が続出。他にも「細かい字が見えにくくなったのでスタンプ便利!」「料金を気にせずLINEビデオ通話できるのは、モチベーションになった!」など、コロナで行き来ができなくなった子どもや孫たちとLINEでのコミュニケーションを図るため、今までキャリアメールのメインユーザーだった高齢者の間でもLINEへの移行が一気に加速した声が伝わってくる。
かつて東京都内の一等地に本社を構えることが信用に繋がった時代から、実店舗を持たないネット社会の興隆とともに意味をなさなくなったのと同様、個人情報を提示する必要のあるキャリアメールのアドレスの方が、誰でも自由にアドレスを取得できるフリーメールよりも信用されるという価値観も、既に過去のものになりつつあるという変化の風が感じられる。 今後のキャリアメールの行方にも注目していきたい。
出典元:20代の4人に1人はキャリアメールを日常的に使うと回答 60代は3人に1人が利用【キャリアメールに関するアンケート】【STRATE[ストラテ]】
※サムネイル画像は(「写真AC」より引用)