格安SIMの「mineo(マイネオ)」は、2022年3月7日から使い放題プラン「マイそく」を開始する。最大速度が1.5Mbpsの「スタンダード」は月額990円、最大速度が3Mbpsの「プレミアム」は月額2,200円とかなり安いが、どうしてそんなに安くできるのか? いったいどんなカラクリがあるのか気になっている人も多いだろう。そこで今回は、mineoの新プラン「マイそく」について詳しく解説しよう。
mineoはなぜ新プラン「マイそく」を投入したのか?
月20GBで月額3,000円前後のドコモのahamoやauのpovoなど、大手キャリアが格安なプランを投入したことにより、厳しい立場に追い込まれたのが格安SIMだ。何しろ、格安SIMのほうが逆に“割高SIM”になってしまったのだ。
当然、格安SIMは次々と値上げを発表して対抗した。たとえば、ソニーグループの「nuroモバイル」なら、音声付き料金プランが月3GBで月額792円、月5GBなら月額990円という安さである。
だが、いち早く値下げに踏み切った「mineo(マイネオ)」の料金プランは、月1GBで月額1,298円、5GBで月額1,518円と、他社に比べてかなり割高感があった。
そんななか、mineoは2022年3月7日から新たな料金プラン「マイそく」を投入する。この「マイそく」は使い放題プランだが、最大速度が1.5Mbpsの「スタンダード」は月額990円、最大速度が3Mbpsの「プレミアム」は月額2,200円となっている。
従来のプランから考えるとかなりお得だが、どうしてそんなに安いのか? いったいどんなカラクリが隠されているのだろうか?
「マイそく」は平日の昼間1時間が超低速になる!
mineoの使い放題プラン「マイそく」には2つのコースが用意されている。
まず、通信速度が最大1.5Mbpsの「スタンダードコース」は月額990円。次に、通信速度が最大3Mbpsの「プレミアムコース」は月額2,200円となっており、いずれもデータ通信量の上限はない。
たしかに、データ通信速度が1.5Mbpsあれば、Webの閲覧やSNSはもちろん、低解像度であれば動画閲覧まで可能であろう。
ただし、「マイそく」は、月曜〜金曜(祝日を含む)の12時〜13時は、“32Kbps”という超低速に制限されてしまう。しかも、使い放題とはいえ3日間で10GB以上のデータ通信を行うと、速度制限されてしまうのだ。
“32Kbps”でもメールの送受信は可能だろうが、SNSやIP電話の利用も難しいほど低速なので、動画や音楽視聴などは全然無理。事実上、昼の1時間はネット接続がほとんどできないと考えたほうがよい。
もちろん、それではあまりにも不便なので、「マイそく」契約者が速度制限を解除できるオプションとして、1回330円の「24時間使い放題」が用意されている。
どうしても、お昼にWi-Fiが使えない場合は、高速データ通信でネットに接続できる「24時間使い放題」を利用するしかないだろう。
■新プラン「マイそく」
【提供開始日】2022年3月7日
【 料金】
[スタンダート]月額990円(最大1.5Mbps)
[プレミアム]月額2,200円(最大3Mbps)
[速度制限]月〜金の12時〜13時/直近3日間で10GB以上利用時は最大32Kbpsとなる
※音声通話は制限時間中も利用可能
■オプションサービス「24時間使い放題」
【提供開始日】2022年3月7日
【対象】「マイそく」利用者
【料金】330円(1回・24時間)
【内容】24時間高速通信を使い放題(1.5Mbps/3Mbps/32kbps等の速度制限なし)
※3日10GB制限のカウント対象外
まとめ
いかがだろうか? 通常のデータ通信量で決まる料金プランでは割高感が否めないmineoだが、通信速度による新しい料金プランを打ち出してきたのは面白いチャレンジだと思う。
しかし、昼の1時間はほぼデータ通信ができないというリスクを、どこまでユーザーが許容できるかは正直言って分からない。
確かに、昼はいつもオフィスにいるのであれば会社のWi-Fiを利用できるので問題ないだろうし、外回りの営業ならちょっと、ネットが使えなくてイライラするかもしれない。
やはり、mineoの新プラン「マイそく」は、会社や自宅でWi-Fiが利用できる環境があり、あまり外出しないようなユーザー向けのプランということになるだろう。
●mineo「【A・D・S】3月7日より、通信速度で選ぶデータ使い放題プラン「マイそく」の提供を開始します」(公式)→こちら
●mineo「そうきたか!マイネオ!」(公式)→こちら
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※サムネイル画像(Image:mineo.jp)