3月の声を聞くと「卒業式」を連想する人も多いのではないだろうか。2026年3月にFOMAとiモードのサービスを終了するNTTドコモが公開した「iモード卒業公演」の Web ムービーが大きな反響を呼んでいる。というのもこの動画、体育館の壇上に整列する“卒業生”は歴代400台以上のガラケーたち。そして着信音で歌う「仰げば尊し」をBGMに、赤外線交換やセンター問い合わせなど、一度でもガラケーを手にしたことがある人なら誰もが知っている懐かしい小ネタなどの胸が熱くなるシーンがちりばめられているからだ。
「エモすぎて涙が」と話題騒然の「iモード卒業公演」をご紹介していきたい。
初代から400台以上のガラケーが勢揃いの「iモード卒業公演」
2026年3月にFOMAとiモードのサービスを終了するNTTドコモが公開した「iモード卒業公演」が大反響だ。というのも体育館の壇上にぎっしりと並ぶのは、1999年2月発売の初代iモード端末「F501i」をはじめ歴代400台以上のガラケーたち。そして着信音で卒業式の定番曲「仰げば尊し」を奏でながら、この23年の道のりを「ガラケーあるある」の再現動画で振りかえってくれるからだ。
懐かしの機種と共に繰り広げられるのは、ガラケー世代なら誰もが頷く懐かしのシーンの数々。家の固定電話への連絡手段から、好きな人へ直接連絡できる通信機器という大きな役割を果たしたガラケーだけに、赤外線通信でのメアド交換や「Re:」で埋め尽くされた件名、電池パック裏のプリクラなど、ガラケーを使っていたあの頃の想いがキュンと蘇ってくる人も大いに違いない。
せっせと着メロを打ち込んだり、仲間たちとの思い出満載の「写メ」、たくさん付けたストラップやデコ、思いっきり伸ばしたアンテナなど、ガラケーたちとのさまざまな思い出をかき立てるのは、着信音が奏でる「仰げば尊し」のメロディ。単音から和音、そして音源へと、着信音も動画が進むにつれ発展を遂げていく。
圧巻はベートーヴェンの第九「歓喜の歌」とともに、人生の様々な大切なシーンでガラケーが果たしてくれたシーンが流れる場面だ。合格、出産など節目節目の大切なメッセージを届けてくれたガラケーが「楽しい時もうれしい時も」「そばにいさせてくれてありがとう」とつぶやく。そして再び「仰げば尊し」に戻り、役目を全うしたガラケーは「ありがとう」の言葉とともにスマホへと静かにバトンを手渡す。
このたった3分17秒の短い動画にも関わらず、23年のガラケーの果たした役割をギュギュっと詰め込んだ映像にネット上からも「動画見て泣いた」「エモすぎて涙が」「こちらこそ、そばにいてくれてありがとう…」などの感動の声が続出。「出勤途中に見るとヤバい。ティッシュ必須」といった声もあった。
近年のスマートフォンが加速度的に便利になっていく中で、「想いを伝える」という通信機器の原点の役割を思い出させてくれた今回の「iモード卒業公演」の動画。ガラケーのおかげで、どんなに便利で温かい絆が生まれてきたかを思い出させてくれたのも、多くの人の琴線に共鳴している理由の一つかもしれない。2026年3月のFOMAとiモードの卒業に向けて盛り上がりを見せる、今後のNTTドコモの特設サイトの行方にも注目していきたい。
●iモード卒業公演 ~Music by STUTS ~【NTTドコモ】
※サムネイル画像は(Image:「NTTドコモ」公式サイトより引用)