ついにお披露目された「iPhone SE(第3世代)」。iPhone SEシリーズ初の5G対応モデルとなったり、一部のファンから熱烈な支持のある指紋認証「Touch ID」が搭載されたりと、ユーザーからの期待に応えたモデルと言って差し支えはなさそうだ。しかし一方で公式発表前に多々飛び交っていたリーク情報の中には、実現しなかったものも少なくない。
今回は、そんな「期待通りとはいかなかった」部分なども含めてiPhone SE(第3世代)のあれこれについてお伝えしていきたい。
iPhone SE(第3世代)、ついに発表される!
アップルは日本時間3月9日にオンラインイベントを開催し、iPhone SE(第3世代)や新型「iPad Air」、「iPhone 13」シリーズのグリーンカラーなどがリリースされると発表された。
iPhone 13シリーズのグリーンカラーは、iPhone 13と「iPhone 13 mini」は「グリーン」、「iPhone 13 Pro」と「iPhone 13 Pro Max」では「アルパイングリーン」という名称となり、色合いが異なるようだ。アップル公式の画像を見る限り、アルパイングリーンのほうが若干薄い色のようにも見える。
そしてiPhone SE(第3世代)は、57,800円~(税込、以下同)で、3月11日から予約受付を開始し18日に発売されることとなった。機能面では冒頭でもお伝えしたように5GやTouch IDに対応。内部に搭載されたSoCもiPhone 13と同じ「A15 Bionic」で、「iPhone SE(第2世代)」と比べて読み込みが早く、グラフィック表示もよりなめらかになったという。また、バッテリーに関しても公式ページ上で「効率的なチップ、進化したバッテリー、そしてiOS 15が連係してバッテリー駆動時間が大幅に向上」と解説している。
欲しい人が多い反面、「ちょっと高い」と感じる声も
iPhone SE(第3世代)の発表にネット上からは「待ってました!」「買い替えどきだな」など、購入に前向きなファンの姿が多く見られた。2年ぶりのiPhone SEの新型となれば、やはり人気は高そうだ。
しかし一方で「これでSE2と同じ値段だったら即買うつもりだったが」「性能アップ、値段もアップ……うーむ」といった反応も。64GBモデルが57,800円だが、iPhone SE(第2世代)は64GBで49,800円だったため、1万円弱の値上がりと言えなくもないのだ。iPhone SEシリーズはその手頃な価格感も支持を集めるポイントだっただけに、今回の価格に戸惑いを覚えてしまう人もいるようだ。
発表前には「300ドル(約35,000円)~」という予想もあったが、残念ながら憶測に過ぎなかったようだ。また今回の発表に合わせてアップル公式からiPhone SE(第2世代)の販売ページが消え、販売終了になったとみられる。その結果、新品価格で5万円を切るiPhoneが存在しなくなったという。
加えて、今回のイベント前にはiPhone 13シリーズのグリーン追加もリークされていたが、このグリーンがiPhone SE(第3世代)のカラーバリエーションにも追加されるのでは?という期待も寄せられていた。しかし実際には「ミッドナイト」「スターライト」「(PRODUCT)RED」の3色展開となっている。グリーン好きのファンにとっては残念な決定と言えそうだ。
また、個人的に気になるのは公式ページの「ホームボタン。不動の人気者です。」という一文だ。これはつまりホームボタンとTouch IDの復活を願うファンが多数いることをアップルもわかっているということだろう。それでいて正式なナンバリングシリーズでホームボタン・Touch IDを復活させないのは、意図的な判断ということになる。2022年に発表されるであろう「iPhone 14(仮称)」でのTouch IDの復活の可能性が一歩遠のいたように感じるのは筆者だけだろうか…?
今回のiPhone SE(第3世代)の仕様に、満足したファンと満足できなかったファン、どちらが多いのだろうか。発売後の初動が、その結果を判断する一番の材料となりそうだ。
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※サムネイル画像(Image:apple.com)