マスクを着用したままでも顔認証「Face ID」でiPhoneのロック解除できる「iOS 15.4」が来週にも登場するという嬉しいニュースが発表された。「ようやく実装されるのか」と、新機種より待ち望んでいたというiPhoneユーザーも多いのではないだろうか?
このアップデートで、2020年以来 2年以上抱えてきたストレスからやっと解放されることになりそうだ。
Face ID、マスク着用のままで使えるように
アップルが3月9日に行なった新製品発表会で、待望の機能が紹介された。それが、マスクを着用したままでもFace IDが利用できる「マスク顔認証」だ。来週行われる予定のiOS 15.4の無料アップデートにともなうもので、既存のiPhoneには無料で提供される。
「iPhone SE(第3世代)」や新しいデスクトップ「Mac Studio」など新製品が目白押しな発表会ではあったが、正直なところマスク着用状態でのFace ID有効化のほうが、新機種よりも多くの人に待ち望まれていた発表だったのではないだろうか、とiPhoneユーザーの筆者は感じている。
Face IDがはじめて搭載されたのは2017年発売の「iPhone X」だった。パスコード入力が不要となる指紋認証「Touch ID」を経て登場したFace IDは、目が開いていないとロック解除ができないなどよりセキュアな仕様だったが、コロナ禍でマスク生活がはじまると使い勝手は地に落ちていた。使うときだけマスクを外すという一手間を強いられてはや2年、ユーザーはよく耐えてきたものだ。
今までもアップルが無策だったわけではない。2021年には、「Apple Watch」と連携することでFace IDによるロック解除ができるようになっていた。しかし、安価とはいえないApple Watchが必須であることや、Apple Payの支払い認証などには対応しておらず不便さがすべて解消されるには至っていなかった。また、ユーザー自身も試行錯誤を試みていた。Face IDの認証登録でまれに「マスク顔」が登録できるというウワサが流れれば「できた」「できなかった」と一喜一憂したものだ。
iOS 15.4について詳細は明らかにされていない。しかしテスト段階のiOS 15.4ベータ版では、マスク付きFace IDによるロック解除のほか、Apple Payでの購入時の認証、サードパーティ製アプリのパスコード代わりの利用もできようになっているという。Apple Watchとの連携では解消しきれなかった不便さも取り払われ、ようやくマスク生活以前の快適さを取り戻せそうだ。
コロナ禍にあわせて花粉が飛び始め、ますますマスクが手放せなくなってくる人の増えるこの季節。iOS 15.4は、過去の例からすると3月15日深夜ごろにリリースされるのではと見込まれている。実装の日が今から待ち遠しくてたまらない。
●Apple iOS 15(公式)は→こちら
※サムネイル画像(Image:A9 STUDIO / Shutterstock.com)