3月15日にiPhoneの最新OS「iOS15.4」がリリースされた。今回のアップデートのメインともいえる機能は、ユーザーの顔を認識してロックを解除する生体認証機能「Face ID」がマスクをしたままでも識別可能になったことで、歓迎の声が上がっている。その一方で、一部のユーザーからは「バッテリーの消耗が早くなった」という不満もSNS上で多く見られる。
今回はバッテリーの持ちが悪くなった機種の詳細やその対策法を解説する。
バッテリー消費テストではiPhone12とiPhone13のスコアが下がった!
YouTubeチャンネル「iAppleBytes」は3月18日、「iOS 15.4 Final Battery Life / Battery Drain / Battery Performance Test.」と題し、各種iPhoneのバッテリー消費テストの様子を公開した。このテストは「iPhone SE(第1世代)」「iPhone 6s」「iPhone 7」「iPhone 8」「iPhone XR」「iPhone 11」「iPhone 12」「iPhone 13」「iPhone SE(第2世代)」の9機種をそれぞれ同じ条件でバッテリー負荷をかけ、持続時間とスコアを計測したものとなっている。
特筆すべき結果はアップデート前のiOS15.3.1を使用した実験に比べて、iPhone 12とiPhone 13の2機種だけスコアが下がったということである。バッテリーの容量が大きいのでスコア自体は高かったが、iOS15.3.1に比べると、明らかに低下している。
iPhone 12とiPhone 13以外の7機種はほぼ変化なしかスコアの改善が見られたのに対し、新型でハイスペックモデルのはずの2機種だけスコアが低下したのはなぜだろうか。5Gに繋がることが原因ではないかという声もあるが、詳細は明らかではない。
バッテリー消耗への対策はあるのか?
iOS15.4は「マスク着用したままFace IDでロック解除」ができる機能が便利だからと、早々にアップデートした人も多いようだ。iAppleBytesのOSバージョン別スコアのグラフを見ると、実は大型アップデートの度に一旦下がり、不具合解消のためのアップデートで改善しているのがわかる。
今回のiOS15.3からiOS15.4は新しい機能の追加や既存機能の大きな改良が行われた「大型アップデート」。不具合の発生確率は高い傾向があるので、この結果は避けられないものだったのかもしれない。
では対策はあるのだろうか。アップル社はユーザーの声を受けて「アップデート直後の数日はシステム最適化のため多くのバックグラウンド処理が実行され、それが原因でバッテリー消費が増える」という見解を出している。システム最適化が完了しても直らない場合は、今のところ、一般的なバッテリー節約法で対処するしかないようだ。
すでにアップデートした人は5Gのエリア外にいるときは5Gを探さないように4Gに切り替えておくこと、Wi-FiやBluetoothを使わないときはオフにする、画面の明るさを暗めにしておくなどがおすすめだ。不具合修正などの小さなアップデートが今後行われる可能性も高い。バッテリーの持ちを重要視する場合は、まだアップデートせずに様子を見るのが一番良いのかもしれない。
引用元:【(iAppleBytes)youtube】
※サムネイル画像(Image:Niks Evalds / Shutterstock.com)