格安SIMの日本通信「合理的シンプル290プラン」のメリット&デメリット

楽天モバイルが0円プラン廃止を発表したことで、乗り換え先の有力候補となっているのが、格安SIMの日本通信「合理的シンプル290プラン」だ。最低利用料は月1GBまで月額290円で利用できるので、楽天モバイルの乗り換え先としては最適。しかし、日本通信「合理的シンプル290プラン」にもデメリットはある。もし、これから日本通信「合理的シンプル290プラン」に乗り換えるつもりなら、事前に確認しておくべきだろう。そこで今回は、日本通信「合理的シンプル290プラン」のメリットとデメリットについて解説したいと思う。

日本通信「合理的シンプル290プラン」はネットを見ない人にオススメ!

楽天モバイルは、2022年6月末で0円プランを廃止することになった。これまで楽天モバイルを0円運用していた人にとっては、最低でも月額1,078円を支払うことになるので、解約するか他社に乗り換えようと考えているだろう。

そこで、楽天モバイルから有力な乗り換え先候補として注目を集めているのが日本通信の格安SIM「合理的シンプル290プラン」だ。

日本通信は格安SIMの草分け的な存在で、「合理的シンプル290プラン」はドコモ回線を使用している。月1Gで月額290円が基本となり、あとは利用状況に応じて1GBにつき220円で追加する方式。データ容量は最大100GBまで利用可能となっている。

●日本通信「合理的シンプル290プラン」→こちら

■日本通信「合理的シンプル290プラン」の詳細

【月額基本料】290円(月1GBまで)
【回線】ドコモのみ(LTE PREMIUM 4G)
【データ追加】1GB/220円
※100GBまで1GB単位で追加可能
※申し込み時の上限は10GBまで
【国内通話】11円/30秒
【通話定額オプション】
・70分無料通話オプション(月額700円)
・通話かけ放題オプション(月額1,600円)
【留守番電話】330円
※転送電話は無料
【初期手数料】3,300円
【最低利用期間】なし
【解約金】なし
【MNP転出手数料】なし
【eSIM】対応
※Rakuten Handなど、Androidスマホは動作保証対象外

日本通信「合理的シンプル290プラン」(Image:nihontsushin.com)

月1GBまで月額290円という価格は、とにかくブッチギリの安さ。とくに、楽天モバイルの電話番号をpovo2.0(au回線)ではなく、ドコモ回線でキープしたい人にはこのプランがおすすめ(画像は日本通信公式サイトより転載)

日本通信「合理的シンプル290プラン」は本当に月額290円なの!?

楽天モバイルと同じように月1GB以下でOKということなら、日本通信「合理的シンプル290プラン」はかなり安い。

何しろ、Webサイトはほとんど見なければ月1GB以下で本当に月額290円ポッキリで済むのだ。楽天モバイルは月3GBで月額1,078円なので毎月770円も安くなる。 

もし、データ容量が1GBで足りないという場合でも、データ通信量を1GB追加すると月2GBで月額510円、月3GBでも月額料金はたった730円だ。

ちなみに、「合理的シンプル290プラン」の初期設定では上限が10GBに設定されており、使った容量だけ請求されることになる。仮にデータ量を月3.8GB使った場合は、上限設定の10GBではなく、4GB分の950円が請求されるというわけだ。

また、「合理的シンプル290プラン」では通話料が通常の半額11円/30秒で利用できるのもお得。もちろん、楽天モバイルは専用アプリを使うことで無制限無料通話も可能だが、正直言って音質はあまりよくない。

「合理的シンプル290プラン」では定額通話プランも追加可能で、「月70分無料」が月額700円、「かけ放題」は月額1,600円となっている。

日本通信「合理的シンプル290プラン」の内訳1(Image:nihontsushin.com)

基本料は月1GBまで290円で、以降1GBごとに220円が加算される方式。たとえば月2GBなら月額510円で済む。初期設定は上限が10GBまでに設定されているが、自分で最大100GBまで変更可能だ(画像は日本通信公式サイトより転載)

日本通信「合理的シンプル290プラン」の内訳2(Image:nihontsushin.com)

通話料は11円/30秒と安いが、ほかにも「月70分無料」オプションが月額700円、「かけ放題」オプションが月額1,600円で追加できるようになっている(画像は日本通信公式サイトより転載)

日本通信「合理的シンプル290プラン」には何かデメリットはないの?

「合理的シンプル290プラン」にもデメリットはある。まず、月5GBを超えてくると必ずしも最安値ではないこと。

「合理的シンプル290プラン」で月5GB利用すると月額1,170円になるが、余ったデータの繰り越し機能もない。その点、ソニー系の「nuroモバイル」なら月5GBのVMプランは月額990円と安いうえに、3カ月ごとに3GBのデータ通信量がプレゼントされるので、かなりお得。もちろん、余ったデータの繰り越しにも対応する。

●nuroモバイル→こちら

また、月6GBならドコモ系の「OCN モバイル ONE」が1,320円で利用できるので「合理的シンプル290プラン」より安くなる。もちろん、余ったデータの繰り越しも可能だ。

●OCN モバイル ONE→こちら

月10GB以下の格安SIMの比較に関してはこちらのサイトで詳しく解説しいてるので参考にしてほしい。

次に、「合理的シンプル290プラン」では、スマホの周波数(バンド)に注意したい。「Band1」に対応していないスマホ(Rakuten Miniなど)では利用できないので、とくに楽天モバイルのオリジナルスマホを利用している人は要注意だ。

「合理的シンプル290プラン」では物理的なSIMカードを使わない「eSIM」にも対応しているが、こちらもRakuten Handなど、Androidスマホは動作保証対象外となっている。気になる人は「動作確認済みの端末」リストで事前に確認したほうがよいだろう。

●日本通信「動作確認済みの端末」→こちら

さらに、「合理的シンプル290プラン」では、データ容量が上限値に達した時は速度制限ではなく“アクセス制限”がかかり、日本通信のWebサイトとマイページ以外はまったくアクセスできなくなる。

もちろん、日本通信のマイページにアクセスしてデータ通信量の上限を上げればすぐに解除されるし、2022年6月30日まではアクセス制限は行われず、暫定措置として低速度に制限されるが、それでも128Kbpsや200Kbpsといった超低速でもなく、まったくネットにつながらなくなる仕様であることは注意したい。

日本通信マイページのデータ上限設定方法

日本通信マイページのデータ上限設定方法1

「合理的シンプル290プラン」では上限を自分で設定できる。まず、公式サイトにログインし(左写真)、画面を下にスクロールして「データ上限設定」の「申込/変更」をタップする(右写真)

日本通信マイページのデータ上限設定方法2

初期設定では10GBになっているので、2GBや3GBなどを選択すると(左写真)、データ通信量の上限を変更できるようになっている(右写真)

なお、楽天モバイルは数は少ないものの実店舗があるが、日本通信には実店舗がないので、対面での相談はできない。また、スマホのセット販売もないので、手持ちのスマホを使うのが前提だと考えたほうがいいだろう。

まとめ

いかがだろうか? 日本通信「合理的シンプル290プラン」は、楽天モバイルで使っていた電話番号をドコモ回線で維持するにはもってこいの格安SIMだ。

ほとんど、スマホでWebサイトなどを閲覧しないということなら、本当に毎月290円という低価格で利用できるのが最大のメリットだろう。

だが、月5Gを超えると他社のほうが安くなる場合があるし、余ったデータの繰り越し機能もない。そう考えると、やはり「合理的シンプル290プラン」は、本当に月1GB以下で維持する人向けの格安SIMだということが分かるはずだ。
 
そのような事情もよく理解したうえで、日本通信「合理的シンプル290プラン」に乗り換えたいと思っている人は、筆者が実際に日本通信に乗り換えた手順を紹介している記事を参考にしてほしい。

※サムネイル画像(一部編集部で加工しています)

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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