LINE株式会社が1,146人に実施したアンケート調査によると、スマホ利用の波はシニア層にまで到達しており、ついに「70代で初の半数超え」という結果が発表された。このタイミングでシニア層にスマホが普及した理由には、いったいどのような携帯電話各社の働きかけがあったのだろうか。
今回は最新の調査結果をもとに、スマホ利用の浸透ぶりをお伝えしていきたい。
70代でのスマホ利用が初の半数超えに!
LINE株式会社が今年4月、全国1,146人の15歳~79歳の男女に実施した「2022年上期のインターネット利用環境に関する調査」の結果を今月発表。その内容によると、スマホ利用の波はシニア層にまで到達し、70代で初の半数超えという結果を記録した。
インターネット利用者の推移は、「スマホのみ」の利用者が増加傾向にあり、全体では過去最多の54%となった。男女別では、とくに女性で「スマホのみ」の利用者の増加傾向がみられ、過去最多の68%となった。
年代別のインターネット利用者の調査結果をみると、今回とくに目を引くのは、70代でスマホ利用者が半数を超え、51%を記録したことが挙げられる。半数を超えたのは調査開始の2018年以来はじめてであり、1年前の2021年4月の時点ではまだ34%に留まっていたが、そこから一気に増加した格好だ。50代以降もスマホ利用の伸びは順調という調査結果から、スマホ利用の波がシニア層にまで到達した、と同社は分析している。
70代の半数がスマホを持つほど世間に浸透してきた背景に挙げられるのが「3G回線の終了」だろう。「スマホは操作が難しそう」とのイメージから、シニア層の間では依然としてガラケーを使い続ける人たちが多かった。しかし、2022年3月31日にau(KDDI)が3Gのサービスを終了したのを皮切りに、ドコモやソフトバンクも次々と3Gのサービスを終了する方向で動いている。ドコモは2026年3月31日に、ソフトバンクは2024年1月下旬に3Gサービス終了を発表しており、ガラケーユーザーはスマホへの切り替えが急務となっている。
携帯ショップ各社では、シニア層などを対象にした無料のスマホ教室を開催。操作への不安を払拭して、シニア層のスマホへの切り替えを後押ししている。お盆の季節も近づき帰省する人もいるだろう。久々に会った祖父母や両親がガラケーからスマホに持ち替えていたら、ぜひともスマホにした感想を聞いてみてもらいたい。
防災や健康アプリ、気軽にテレビ電話ができるアプリなど、スマホをネタにコミュニケーションが深めるのもいいかもしれない。
出典元:〈調査報告〉インターネットの利用環境 定点調査(2022年上期)【LINE株式会社】