今やすっかり大きな市場へと成長した中古スマートフォン市場。スマホの買い方は新品一択ではなくなったともいえる。その原因のひとつは、端末の高スペック化に伴った価格の上昇だろう。また2022年6月、アップルは2022年秋にリリースといわれる「iOS 16」のアップデート対応機種を発表した。それを受けて、中古iPhoneのランキングはどのように変わったのだろうか。2022年4月〜6月中古スマホ取引数ランキングを詳しくみていきたい。
安定した人気のiPhone 8をiPhone 12が追う
株式会社マーケットエンタープライズが運営するウェブメディア「iPhone 格安SIM 通信」は8月2日、「2022年4月〜6月中古スマホ取引数ランキング」を発表した。iPhone、iPad、Androidスマホの3部門ともに取引数が増え、今期の中古スマホ市場の盛況ぶりが伺われる。
iPhoneランキングは前回と同様、「iPhone 8」(64GB)のキャリア違いが上位3位を独占。相変わらずiPhone 8の人気は根強く、価格も前期比で5%~10%程度の下降ながら比較的安定している。注目すべきは4位と5位にランクインした「iPhone 12」。前期より6,000円前後値上がりしているのにも関わらず、iPhone 8とともにベスト5を独占する結果となった。
このランキングは6月までのものだが、円安を受けてアップル製品の値上げを予想し、中古市場での価格上昇を見越して買った「先見の明」があるユーザーがいたのかもしれない。さらに、長年の人気機種だった「iPhone 7」がiOS 16のサポートから外れたことの影響も少なくないだろう。
また、iPadは順位の変動はあるものの前回と同じ機種がベスト5にランクイン。さらに取引数が増えたためか、全体的に価格が下がり、求めやすい価格になっている。しかし、安定した人気を誇っていた「iPad mini4」は次回のiOSアップデートから外れることになったため、今後のランキングに影響があるかもしれない。
次に、Androidスマホは今回も大きく動きがみられ、前回からトップ10の半分が入れ替わっている。1位に輝いた「Galaxy A22 5G」は新品の人気機種だが、中古市場でも取引が増えた。これは2022年3月から「ahamo」にて、他社からの乗り換えの場合に限り5,500円(税込)で購入できるキャンペーンが行われているからだと考えられる。
また、前回は圏外だった「Pixel 3」が2位、「Pixel 6」が5位とGoogleのスマホであるPixelシリーズが2機種ランクインしているのも注目すべき点だ。こちらも2022年5月にGoogleストアにおいて「GWセール」が行われ、はじめてPixelが値下げされた影響もある、とiPhone 格安SIM 通信は分析している。新品のキャンペーンが中古市場に影響を及ぼすのもおもしろい話だ。
頻繁にキャンペーンが行われ、人気も価格も変動するAndroidスマホは、毎回ランキングが入れ替わる。各社のキャンペーン情報に注目しておくと、欲しいスマホを中古でお得に手に入れられる可能性も高そうだ。
2022年7月1日、アップルはiPhoneをはじめとする幅広い製品の値上げに踏み切り、アップルファンを驚かせた。それにともない、中古市場も値上げをしたり、品薄になったりと大きな動きがあった。今回発表されたランキングにアップル製品の値上げは反映されていないが、7月以降のランキングには影響が出てくるだろう。
今後はますます中古市場への需要と期待は高まる。次回のランキングも楽しみだ。
出典元:2022年4~6月中古スマホ取引数ランキング【iPhone 格安SIM 通信】
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