mineoがau回線で「eSIM」に対応も、iPhoneでのデュアルSIM運用は要注意!

2022年8月24日、格安SIMの「mineo(マイネオ)」が、au回線のmineo Aプランにおいて「eSIM」の提供を開始しました。mineoの既存プランでeSIM契約が可能になるため、ドコモ回線などと組み合わせる“デュアルSIM運用”もしやすくなります。ただし、iPhoneの場合は多少注意が必要になりますので、今回はmineoの「eSIM」プランと、iPhoneでのデュアルSIM運用について詳しく解説しましょう。

mineoのau回線「eSIM」契約ってどんなものなの?

関西電力グループのオプテージが提供する格安SIM(MVNO)「mineo(マイネオ)」は、2022年8月24日よりau回線の「mineo Aプラン」において、「eSIM」の提供を開始しました。

eSIMでの契約が可能なのは「マイピタ」「マイそく」「デュアルタイプ(音声通話+データ通信)」「シングルタイプ(データ通信のみ)」などで、ほとんどのプランが対象となっています。

すでにIIJmio(アイアイジェイミオ)がドコモ回線を利用したデータ専用「eSIM」を提供していますが、au回線を使った格安SIMが「eSIM」を提供するのはmineoが初めてとなります。

eSIMは物理SIMを使わずにスマホ本体に内蔵されたチップを書き換えることでネットに接続できる便利な機能です。詳しく知りたい人はこちらの記事を確認してください。

最近、キャリア回線でネットに接続できないトラブルが頻発していますが、たとえば、mineoのau回線を「eSIM」で、物理SIMカードをドコモ回線にするなど、ひとつのスマホで「デュアルSIM運用」しておけば、万一のときにどちらかの回線でネットにつながるので安心です。

ただし、mineoの「eSIM」契約の事務手数料は3,300円かかるほか、SIMプロファイル発行料が別途440円かかります。また、eSIMプロファイルの再発行手数料も440円必要になる点は注意しましょう。

なお、mineoでは2023年2月にドコモ回線のeSIM「mineo D」プランを提供する予定となっています。

●mineo「eSIM」は→こちら

■mineoの「eSIM」サービス

【提供開始日】2022年8月24日(水)
【対応プラン】mineo Aプラン(au回線)
※「マイピタ」「マイそく」、「デュアルタイプ(音声通話+データ通信)」「シングルタイプ(データ通信のみ)」を問わず対象
※mineo Dプラン(ドコモ回線)は2023年2月に提供開始予定
【対応機種】
・iPhone 13シリーズ/12シリーズ/iPhone SE(第2世代)以降/XS/XR/XS Max
・AQUOS sense6/AQUOS with/Xperia 10 IV/Rakuten Hand 5G
【手数料】
・新規契約事務手数料:3,300円
・SIMプロファイル発行料:440円
・SIMプロファイル再発行料:440円

●オプテージ「mineo eSIMの提供開始および本人確認時のeKYC導入について」は→こちら

mineoの「eSIM」サービス(Image:mineo.jp)

mineoのau回線プランをeSIMで契約すると、自宅にいながらすべてオンラインで契約でき、最短で即日開通することも可能だ(画像はmineo公式サイトより転載)

iPhoneでeSIMを利用したデュアルSIM運用する際の注意点は?

今回、mineoがeSIM契約を開始したことで、iPhoneでのデュアルSIM運用を考えている人も多いことでしょう。

2018年9月発表以降のiPhone(SE(第2世代以降)やXR/XSなど)ならeSIMにも対応していますので、物理SIM+eSIMの組み合わせでデュアルSIM運用することが可能です。

ただし、iPhoneではSIMカードのネット接続(アクセスポイント設定)に必要な「APN構成プロファイル」はひとつしかインストールできませんので、APN構成プロファイルが必要になる格安SIM同士でのデュアルSIM運用はできません。

つまり、mineoのeSIMでデュアルSIM運用するときは、APN構成プロファイルが不要な大手キャリア&サブキャリアのプランと組み合わせることになります。

ちなみに、格安SIM「IIJmio」のeSIMや、povo2.0(iOS 15以上)などはAPN構成プロファイルが不要なので、iPhoneでmineoのeSIMと組み合わせて利用することが可能ですが、eSIMで契約する場合はeSIMが2つ利用できるスマホでないとダメです。

iPhoneでは「13」シリーズだけが「eSIM」+「eSIM」のデュアルSIM運用にも対応していますが、eSIMでデュアルSIM運用しているとき、物理SIMは利用できなくなります。

iPhoneでは「13」シリーズだけが「eSIM」+「eSIM」のデュアルSIM運用にも対応(Image:apple.com)

「eSIM」+「eSIM」のデュアルSIM運用ができるのは、iPhoneでは「13シリーズ」のみである(画像はApple公式サイトより転載)

まとめ

いかがでしょうか? mineoのau回線プランにおいてeSIM契約できるようになったことで、スマホをデュアルSIMで運用しやすくなりました。

万一の回線トラブルを考えると、今後はデュアルSIM運用が当たり前になるかもしれませんね。

ただし、iPhoneで格安SIMを利用する場合はAPN構成プロファイルがひとつしかインストールできないので、事前によく調べておきましょう。

ちなみに、Androidスマホは自分で複数のAPN設定を登録すれば、格安SIM同士でのデュアルSIM運用も簡単にできます。

※サムネイル画像(Image:Koshiro K / Shutterstock.com

(※2022/8/30 記事の一部を訂正いたしました)

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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