毎年秋ごろに、新型iPhoneが発表され、公開される情報には全世界から注目が集まっている。発表される度に、スペックや機能性などが向上するのはもちろんだが、価格も年々高くなっている。しかし、価格の上がり幅は国ごとに異なり、数万円も上がっている国もあれば価格が変わらない国もあるようだ。今回はiPhoneについて各国の価格推移を紹介する。
iPhone 12~14の価格推移を発表
2019年の設立以降、世界的に人気のあるガジェット製品の価格比較をサイト上で発信している「Nukeni」が計37カ国でのiPhoneの価格推移を調査。通常の「iPhone 12~14」、「iPhone 12~14 Proモデル」、「iPhone 12~14のPro Maxモデル」の3グループにわけて調査し、それぞれの過去3年にわたる価格推移をもとに国別の値上げ率を発表した。
37カ国で最も値上げ率が高かったのはトルコ。わずか3年で158.8%~181.8%も値上げされており、日本円で換算する、、なんと約8~10万円の値上がりに。なぜこれほどまでに異常な値上げがされているかというと、長年の通貨安と税負担の大きさが原因のようだ。トルコは現在、インフレ率が80%を超え深刻な経済危機を迎えているようで、Apple社もトルコをビジネス上のリスクが高い国として警戒を強めている模様。もし、日本で8万円以上の値上げがされれば、新型iPhoneの購入をあきらめる人はおそらく少なくないだろう。
2番目に価格推移が大きかったのはハンガリーで、28.6%~31.3%の値上がりがされていた。日本円に換算すると約3~4万円で、トルコと比較すると上がり幅は小さいが、それでも経済的な負担は大きくなったといえる。
日本は3年価格高騰が著しい一方、アメリカは変動なし
37カ国で3番目に高い値上げ率を記録したのは、なんと日本。26.9%~27.5%価格が上昇しており、「iPhone 12 Pro Max」では発売時の価格が129,580円だったが、「iPhone 14 Pro Max」の定価は164,800円と35,220円も価格が上がっている。アジアでは値上げ率ワースト1位という結果に。現在では過去に類を見ないほどの円安ドル高が続いており、また、世界情勢の悪化により運送費なども全体的に高騰しているため、「iPhone 13」から「iPhone 14」への値上がり率は大きくなっている。この結果は日本のみならず、世界的にもいえるようだ。
一方「iPhone 12」 から「iPhone 14」 の発売にかけて、iPhoneの販売価格が変動していない国や、価格が低下している国も。いずれのモデルにおいても3年間価格が一、、変化していないのはアメリカとシンガポールのみ。アメリカにはAppleの本社があるため、価格設定はアメリカが基準になっていると考えられるだろう。
iPhoneの価格上昇が止まらない日本。円安や物価高騰が収まらなければ、新型iPhoneの定価が1台20万円になる、という可能性もゼロではないかもしれない。そのため、スペックや機能性にそれほどこだわりが強くないという人は、お手頃価格で十分に利用できる中古の端末に目を向けるのも一つの手だ。いずれにせよ、スマートフォンは安い買い物ではないため、財布と相談してから購入を検討するのがよいだろう。
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