2023年1月23日、Appleは古いiPhoneやiPad向けに「iOS 12.5.7」と「iOS 15.7.3」をリリースしました。これらを適用すればセキュリティの向上が見込めるため、iOS 16にアップデートできないiPhone 7以前の古い機種や、あえてiOS 16にアップデートしたくないiPhoneユーザーも、従来どおり安全に利用できることになります。これは朗報ですね!
「iOS 12.5.7」は2013年発売のiPhone 5sも対象に!
今回リリースされた「iOS 12.5.7」は、2013年9月発売のiPhone 5s、2014年9月発売のiPhone 6/6 Plusのほか、iPad Air、iPad mini 2、iPad mini 3、iPod touch(第6世代)が対象となるセキュリティ・アップデートです。
【iOS 12.5.7の対象となるデバイス】
・iPhone 5s
・iPhone 6/6 Plus
・iPad Air
・iPad mini 2
・iPad mini 3、および iPod touch (第6世代)
iOS 12.5.7は、悪意を持って作成されたWebコンテンツを処理すると、任意のコードが実行される問題がありましたが、これが改善されています。
今から10年近く前に発売されたiPhone 5sを使っている人はほとんどいないと思いますが、これはかなり手厚いサポートと言えるでしょう。
●Apple「About the security content of iOS 12.5.7」は→こちら(英文)
「iOS 15.7.3」は2015年9月発売のiPhone 6s も対象に!
今回は「iOS 15.7.3」と「iPadOS 15.7.3」も同時にリリースされました。「iOS 15.7.3」は、2015年9月発売のiPhone 6sシリーズ、2016年9月発売のiPhone 7シリーズ、2016年3月発売iPhone SE(第1世代)が対象のセュリティ・アップデート。
iPadOS 15.7.3は、iPad Air 2、iPad mini(第4世代)、iPod touch(第7世代)向けのセキュリティ・アップデートになります。
【iOS 15.7.3の対象となるデバイス】
・iPhone 6s (全モデル)
・iPhone 7 (全モデル)
・iPhone SE (第1世代)
【iPadOS 15.7.3の対象となるデバイス】
・iPad Air 2、iPad mini(第4世代)、および iPod touch(第7世代)
iOS 15.7.3/iPadOS 15.7.3では、アプリが機密性の高いカーネル状態をリークできてしまう問題や、アプリがカーネル権限で任意のコードが実行されてしまう問題を改善しています。
また、Exchange アカウントから電子メールを転送するときに、引用された元のメッセージが間違った電子メールから選択される現象や、MAPアプリがプライバシー設定をバイパスできる問題。さらには、スクリーンタイムがユーザーの連絡先に関する情報にアクセスできる不具合なども解決しています。
●Apple「About the security content of iOS 15.7.3 and iPadOS 15.7.3」は→こちら(英文)
まとめ
いかがでしょうか? 現在、iPhoneの最新iOSは「16.3」がリリースされたところです。しかし、iOS 16はiPhone 8以降でないとアップデートできないため、それ以前の古いiPhoneは対象外となっていました。
しかし、今回のiOS 12.5.7やiOS 15.7.3がリリースされたことで、しばらくは古いiPhoneを安全に使うことができるようになったわけです。もし、今でも該当するiPhoneを使用しているなら、今すぐiOSをアップデートしておきましょう。
※サムネイル画像(Image:Cincila / Shutterstock.com)