大手通信会社から3Gのサービス終了が発表され、5Gの携帯電話が次々に登場している2023年。総務省は2023年度末までに、5G利用者の人口カバー率95%を目標としていたが、2023年2月現在、すでに達成間近とも読み取れる情報が発信された。2022年の国内携帯電話端末の出荷台数を調査してみると、5Gスマートフォンがかなりの割合を占めていたのだというのである。
スマートフォンの総出荷台数のうち、5Gスマートフォンが95%を占める結果に
ICTの市場調査を行う、MM総研が行った「2022年暦年(1月~12月)の国内携帯電話端末の出荷台数を調査」によると、2022年の携帯電話の総出荷台数は3372.7万台であった。その内、スマートフォンの総出荷台数は3167万台と、総出荷の93.9%を占めており、過去最高の数字を出していたといわれている。市場に出ている携帯電話のたいていがスマートフォンであるといえるが、とくに大きく数を増やしたのが5Gスマートフォンであるだろう。なんと、5Gスマートフォンは3007.6万台出荷されており、これはスマートフォン全体の95%を占めているのだという。
さらには、昨年の1960.9万台と比べると53.4%も台数を増やしていたのである。すでに、世の中は5Gに向けて変わっていると考えられるのではないだろうか。5Gが拡大した理由としては、総務省が拡大を推進していることもあり、5Gの基地局の整備が積極的に進められていることや、4G電波を5Gに転用するなど、5Gがつながるエリアが都心を中心に増えていることが考えられるだろう。
高速大容量通信が強みである5Gは、情報化社会である現代において、必須となり得るサービスだといえる。これからも5Gの利用環境はより整備されていくことが考えられるため、まだ5Gのスマートフォンを購入していない方は、機種変更を視野に入れるのもよいのではないだろうか。
出荷台数のシェア率はアップルがトップに
メーカー別に総出荷台数のシェア率も調査され、2022年は11年連続でAppleがトップシェアという結果となった。出荷台数は1544.6万台と総出荷台数のシェア率では45.8%を獲得。また、スマートフォンのみの出荷台数のシェア率では48.8%となった。販売価格の値上げや在庫不足などがあり、出荷台数が昨年から8.1%減ってはいたものの、そのシェア率はまだまだ高いものといえる。
シェア率が2番目に多いのは「シャープ」。Android端末である「AQUOS」は高性能・高品質として多くのユーザーに師事されているといわれているため、納得といえるだろう。3位は「FCNT」。人気シリーズ「arrows」がトップ3ランクインの理由といえるだろう。
4位は「サムスン電子」。「Galaxy」シリーズのユーザーは世界各国にいるため、人気のメーカーであるといえる。その後の順位は、5位が「ソニー」、6位は「京セラ」となった。シェア率を見ると、Appleの人気はまだまだ続くように思えるが、物価や光熱費の上昇が叫ばれる2023年において、このままのシェア率をキープできるのか少々不安に感じる部分もある。
また、Androidでも価格転嫁が行われており、スマートフォンの平均単価が上がることが予想される。5Gに向けた整備が進む今、手が出せる値段の内に機種変更を視野に入れるのもよいといえるだろう。
出典元:【MM総研】
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