最近、ますます注目を集める中古スマホ市場。とはいえ、存在は知りながらも、購入を検討したことがあるか否かとなれば話は別だ。実際、スマートフォンを購入する際にどの程度の人が、なぜ中古を選ぶのか。市場調査・マーケティングリサーチを行うインテージの調査データから、スマホ選びに関するユーザーの声が明らかになった。
中古スマホ「検討したい」は、わずか2割程度
インテージは、スマホを持っている日本在住の15歳以上19万4455人に対して「次回スマホ購入時に、中古スマホを購入検討したいですか?」とアンケートを行った。多数派となったのは「中古スマホは検討したくない」で全体の56.4%を占めた。続いて「わからない」が22.7%、そして「中古スマホを検討したい」が最も少なく20.9%となっていた。
性別年代別で見ると、中古スマホの購入にもっとも積極的なのは男性30代で32.8%となっていた。すべての年代で、女性より男性のほうが中古スマホに対する購入意欲が高く、抵抗感が少ないようだ。
しかし現在、利用しているスマホが中古か新品かでわけると、ようすは大きく変わってくる。
すでに、中古スマホを利用している人の中では、引き続き「中古スマホを検討したい」と考える人が76.7%にものぼった。明確に「検討したくない」と答えたのは、わずか8.7%だ。実際、使ってみると、とくに問題はないということなのかもしれない。
性別や男女で異なる、中古スマホへの「不安」
中古スマホは、新品に比べて価格が安く、中には保証がつくものもある。実際に中古を利用しているユーザーの肯定的な意見を見ると、中古スマホも悪くないような気もする。それでも、多くの人が購入をためらう理由は、どこにあるのだろうか。
「中古スマホの購入検討をしたくない理由」としては、多い順に「新品の方が品質的に安心がある」「バッテリーのもちが不安」「他人が使用したものは使いたくない」がトップ3となった。
性別年代別にみると「新品の方が品質的に安心がある」と考えている割合が多いのは10代男女であり、「バッテリーのもちが不安」と考えているのは30代男女がもっとも多かった。さらに「他人が使用したものは使いたくない」と考えるのは、全世代を通して男性より女性が多い結果となった。
バッテリーのもちや品質の問題は、販売元の保証次第で乗り越えられる壁かもしれない。他人が使ったものという点は中古である以上、免れないが大手中古販売店であれば、正常品かどうかの検査、キズ、個人情報の有無、支払いが完了している端末か否か、完全なデータの消去など数々の検査を経て、きれいにクリーニングされた上で出荷されているという。
年々高くなるスマートフォン、安く手に入れる手段として、中古スマホを検討してみてもいいかもしれない。
出典元:インテージ【知るギャラリー】2023年2月7日公開記事
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