「Galaxy Z Fold 4」を始め、広がりを見せる「折りたたみスマホ」。閉じれば普通のスマホ、広げれば小型タブレットとして使える用途の柔軟性やサイズ感が最大の特徴。近年はSAMSUNG以外のメーカーからも多様な機種が登場しています。
一方で、端末価格はいまだ高価。さらに重量も重く、耐久性にも難があると言われています。また商品ラインナップがまだまだ少ない点も気になるでしょう。この記事では、折りたたみスマホのメリットやデメリット、おすすめ機種をご紹介します。
折りたたみスマホとは?2つの形状と特徴
先述した通り、折りたたみスマホには大きく分けて横折りタイプと縦折りタイプがあります。それぞれの形状と特徴を解説します。
横折りタイプ:タブレットのように大画面で使える
横折りタイプは、本のように画面を内側に折りたためるタイプで、広げるとタブレットサイズの大画面になります。
折りたたみスマホなら、大画面かつ画面を2つに分けることも可能。それぞれの画面で同時に別の作業ができます。
たとえば、メールやSNSを見ながら動画を視聴したり、地図やカレンダーを見ながら電話したり。ゲーム好きな方なら、「片方の画面でゲームをプレイ、もう一方で攻略サイトを見る」「片方の画面でゲーム配信を視聴、もう一方で一緒にゲームをする」など、これまで端末が2つなければできなかった楽しみ方を1台で実現できます。
縦折りタイプ:コンパクトに持ち運べる
縦折りタイプは、ガラケーのように画面を半分に折りたためるタイプで、持ち運びやすい点が特徴。
折りたたみスマホのメリット
折りたたみスマホのメリットは以下の通りです。
・大画面で動画やゲームが楽しめる
・画面の角度を調整して快適に使える
・折りたたんだ状態でも通知や時計が確認できる
大画面で動画やゲームが楽しめる
折りたたみスマホの大画面なら、動画やゲームなどのコンテンツをより臨場感や没入感を持って楽しむことができます。
(画像引用元:SAMSUNG公式)
たとえばGalaxy Z Fold4の場合、サイズは以下の通り。
機種名 | Galaxy Z Fold4 |
端末サイズ(オープン時) | 縦155.1mm・横130.1mm・厚さ6.3mm |
端末サイズ(クローズ時) | 縦155.1mm・横67.1mm・厚さ15.8~14.2mm |
画面サイズ | メインディスプレイ7.6インチ、サブディスプレイ6.2インチ |
重量 | 263g |
Galaxy Z Fold4の開いた状態のサイズは7.6インチ。Fire HD 8が8インチほどのため、小さめのタブレットといった使い方もできます。
画面の角度を調整して快適に使える
通常のスマホは画面の角度によっては見づらかったり操作しづらかったりすることがあります。一方折りたたみスマホなら、縦や横に画面を折り曲げられ、画面の角度を自由に調整可能。
折りたたんだ状態でも通知や時計が確認できる
折りたたみスマホは、折りたたんだ状態でも時計や通知、音楽再生などの基本的な機能を利用できます。
折りたたみスマホのデメリット:価格や耐久性に注意
折りたたみスマホの主なデメリットは以下の通りです。
・高価格で購入費用や修理費用がかかる
・重量や厚さが普通のスマホより大きい
・画面に折り目が付く
高価格で購入費用や修理費用がかかる
折りたたみスマホの大きなデメリットがその価格。たとえばGalaxy Z Fold4は249,700円で、ゲーミングPCと同等の価格帯となります。高価な端末を故障リスクのある外で持ち運ぶことに抵抗がある人も少なくないのではないでしょうか。
また、折りたたみスマホは液晶が2枚あるため、修理代も高額になります。
重量や厚さが普通のスマホより大きい
折りたたみスマホは、コンパクトに持ち運べるというメリットがある反面、重量や厚さが普通のスマホより大きくなってしまうというデメリットもあります。
画面に折り目が付く
折りたたみスマホは、画面を折り曲げることで大画面とコンパクトさを両立できるというメリットがありますが、その反面、画面に折り目が付くというデメリットも。折りたたみスマホの画面は有機ELと極薄ガラスの組み合わせで作られており、柔軟性が高いものの、繰り返し折り曲げることで表面に細かなシワや凹凸が生じる可能性があります。
折りたたみスマホを選ぶ際のポイントとして、以下の項目をご紹介します。
・横折りタイプか縦折りタイプか自分の好みに合わせる
・使いやすいサイズと重量を確認する
・利用中もしくは利用したいキャリアがその機種に対応しているか確認する
横折りタイプか縦折りタイプか自分の好みに合わせる
折りたたみスマホの横折りタイプは、大画面で複数のアプリを使えるメリットがありますが、重くて厚い点はデメリット。一方縦折りタイプは、コンパクトで持ち運びやすい点はメリットですが、操作性が低い点がデメリット。自分の使い方や好みに合わせて選ぶことが大切です。
使いやすいサイズと重量を確認する
300g近い重量のある折りたたみスマホは、重すぎて持ちにくいと感じる人もいるでしょう。また、閉じたときのサイズも横折り型と縦折り型で違います。横折り型は縦の長さが約140~160mmになりますが、縦折り型は約85~95mmに。横幅や厚みは大きく変わりません。自分の手の大きさや持ち方に合わせて、使いやすいサイズと重量を確認しましょう。
利用中もしくは利用したいキャリアがその機種に対応しているか確認する
折りたたみスマホの代名詞でもあるGalaxyシリーズは、ドコモ・au・楽天モバイルでキャリア購入が可能。分割払いにも対応しています。
しかし、Galaxyシリーズはソフトバンクでは購入不可。キャリアによって購入できる/契約できる機種が限られるので、事前にチェックしましょう。
【2023最新】日本で発売されているおすすめ機種4選
2023年3月現在、日本で発売されている折りたたみスマホの中からおすすめの機種を4種類ご紹介します。
Galaxy Z Fold4:最高性能の横折りタイプ
「Galaxy Z Fold4」は、横折りタイプの中でも最高性能のスペックを持つスマホです。
(画像引用元:SAMSUNG公式)
「Galaxy Z Fold4」の基本的なスペックは以下の通り。
・端末サイズ(オープン時):縦155.1mm・横130.1mm・厚さ6.3mm
・端末サイズ(クローズ時):縦155.1mm・横67.1mm・厚さ15.8~14.2mm
・画面サイズ:メインディスプレイ7.6インチ、サブディスプレイ6.2インチ
・重量:263g
・CPU:Snapdragon 8+ Gen 1
・メモリ:12GB(RAM)/256GB(ROM)
Galaxy Z Flip4:軽量でカラフルな縦折りタイプ
「Galaxy Z Flip4」は、カラフルなデザインが魅力の縦折りタイプスマホ。
(画像引用元:SAMSUNG公式)
「Galaxy Z Flip4」の基本的なスペックは以下の通り。
・端末サイズ(オープン時):縦165.2mm・横71.9mm・厚さ6.9mm
・端末サイズ(クローズ時):縦84.9mm・横71.9mm・厚さ15.9~17.1mm
・画面サイズ:メインディスプレイ6.7インチ、サブディスプレイ1.9インチ
・重量:187g
・CPU:Snapdragon 8+ Gen 1
・メモリ:8GB(RAM)/128GB(ROM)
Surface Duo 2:Windowsと連携できる横折りタイプ
横折りタイプの「Surface Duo 2」は、Microsoft製で8.3インチの大画面が特徴。
(画像引用元:Microsoft公式)
「Surface Duo 2」の基本的なスペックは以下の通り。
・端末サイズ(オープン時):縦145.2mm・横184.5mm・厚さ5.5mm
・端末サイズ(クローズ時):縦145.2mm・横92.1mm・厚さ11.0mm
・画面サイズ:8.3インチ
・重量:284g
・CPU:Snapdragon 888 5G
・メモリ:8GB(RAM)/128・256・512GB(ROM)
Motorola Razr 5G:レトロなデザインの縦折りタイプ
「Motorola Razr 5G」は、縦折りタイプでありながら外側のサブディスプレイが2.7インチと大きいのが特徴。
(画像引用元:Motorola公式)
「Motorola Razr 5G」の基本的なスペックは以下の通り。
・端末サイズ(オープン時):縦169.2mm・横72.6mm・厚さ7.9mm
・端末サイズ(クローズ時):縦91.7mm・横72.6mm・厚さ16mm
・画面サイズ:メインディスプレイ6.2インチ、サブディスプレイ2.7インチ
・重量:192g
・CPU:Snapdragon 765G
・メモリ:8GB(RAM)/256GB(ROM)
まとめ | 実際に折りたたみスマホを触ったレビューは?
筆者は実際にGalaxy Z Flip3を触ったことがありますが、非常に個性的な端末です。
なお可動部は固めで、片手で簡単に開くことはできません。ガラケーのようにパカパカ気軽に開いたり閉じたりできない点にはやや不便さを感じました。無論、CPU性能などについてはGalaxyシリーズの新しい端末であり、文句なし。純粋に機構やデザイン面、操作性などについて「まだまだ発展途上」という印象です。
※サムネイル画像(Image:Framesira / Shutterstock.com)