2017年に発売された「iPhone X」は、本体からホームボタンが消えて話題となった人気モデル。「iPhone 8/8 Plus」も2017年発売のベストセラーモデルです。この2機種は2023年現在でも利用している人が多いことでしょう。しかし、次期「iOS 17」のアップデートからは、いよいよiPhone Xと8/ Plusがサポート対象外となるのではないかと噂されています。そこで今回は、iPhone Xや8/8 Plusが、いつまで使えるのか検証してみましょう。
iPhone Xと8/8 Plusユーザーが知っておくべきiOSと修理のサポート終了時期
2017年に発売されたiPhone Xは、iPhoneシリーズとして初めて本体のホームボタンが無くなり、顔認証(Face ID)機能を搭載するなど、現在のiPhoneに通ずる革新的なモデルです。
マスクを付けたままだとFace IDが使えないなど、機能面ではさすがに最新モデルに劣る部分もありますが、それでもiPhone Xは現役で使えるレベルの高い性能を誇っています。
一方、2017年発売のiPhone 8/8 Plusはホームボタンが残された廉価版となります。とはいえ防水やワイヤレス充電に対応するなど、いまでも中古品が大量に流通しているほど人気のベストセラーモデルです。
しかし、どちらも販売から6年が経過したことで「次のiOS 17の対象外となれば、もう使えなくなるかも……」と不安になっている人も多いことでしょう。詳しくはこちらの記事をご確認ください。
そこで今回は、iOSのアップデートと修理サポートの面から、iPhone Xや8/8 Plusがいったいいつごろまで使えるのか、検証してみたいと思います。
iPhone Xや8/8 Plusは次期iOS 17にアップデートできる? できない?
iPhoneのiOSは常にアップデートされています。最新版に更新していくことで新たな機能が追加されたり、セキュリティの安全性を高めることができるので、iPhoneを安全に使うならiOSのアップデートは必須でしょう。
2023年5月19日現在の最新版は「iOS 16.5」ですが、iOS 16は2022年9月にiPhone 14の投入と同時にリリースされたメジャーアップデートになります。このときは、iPhone 7/7 PlusがiOS 16の対象外となりました。
iPhoneは過去の例から、iOSのメジャーアップデートを最低でも4回、最大6回まで受けられています。発売当初はiOS 11を搭載していたiPhone Xと8/8 Plusは、すでに5回のメジャーアップデートが適用されています。
そのため、2023年秋にリリース予定の次期「iOS 17」では、いよいよiPhone Xと8/8 Plusがサポート対象外になる可能性もあるでしょう。
もし、iOS 17のアップデート対象から外れると、新機能や最新アプリが利用できなくなるだけでなく、システム上の不具合や脆弱性の改善も受けられなくなってしまうかもしれません。
iPhone Xや8/8 Plusの修理サポートは今後どうなる?
iPhoneを長く使うには、iOSのサポートだけでなく修理サポート状況も重要なポイントになります。
iPhoneは、販売を終了した日から5年以上7年未満の製品については「ビンテージ製品」に区分して、修理サポートが制限されてしまいます。
iPhone Xはすでに2018年9月には販売終了となっているため、早ければ2023年中にビンテージ製品扱いとなる可能性が高いでしょう。
一方、iPhone 8のほうは2020年4月まで販売が続けられていましたので、ビンテージ製品扱いとなるのは2025年頃になると予想されています。
もし、ビンテージ製品扱いになると、修理サポートは部品の在庫状況しだいとなり、部品が無くなれば純正品での修理は難しくなります。
iPhone 8/8 Plusのほうはまだ数年間の猶予がありますが、iPhone Xのほうはあと半年しかありませんので、長く使うつもりなら、まずは経年劣化が激しいバッテリーの交換を行なっておいた方がいいでしょう。
結局、iPhone Xや8/8 Plusはいつまで使えるの?
次期iOS 17は、2023年6月6日〜10日に開催されるApple主催の大型イベント「WWDC23」において、正式に発表されると見られています。
このWWDC23でiOS 17がiPhone Xと8/8 Plusをサポートするかどうかハッキリしますので、もし、対象外となれば、ぼちぼち買い替えを検討したほうがいいかもしれません。
●Apple「WWDC23」(公式)は→こちら
逆にiOS 17に対応するとなればしばらくは安全に利用できるので、今のうちに修理しておいたほうがいいでしょう。
とはいえ、実はこれまでもAppleはiOSに重大な脆弱性が発見された場合、セキュリティアップデートを継続してリリースしています。
たとえば、2023年1月23日にリリースされたiOS 12.5.7のセキュリティアップデートでは、なんと9〜10年前に発売されたiPhone 5sや6/6Plusがアップデート対象となっていました。
また、同時にリリースされたiOS15.7.3では2015年発売のiPhone 6sや7、SE(第1世代)がセキュリティアップデートの対象になっています。詳しくはこちらの記事でご確認ください。
このような事例を考えると、iPhone Xや8/8 PlusがiOS 17のサポート対象外となったからと言って、即座に危険な状態になって使用できなくなるわけではないと考えることもできます。
まとめ|iPhone Xや8/8 Plusはもう数年使えるかも……
いかがでしょうか? iPhone Xや8/8 Plusユーザーにとっては、次期iOS 17に対応するかが大きな分かれ目になっています。
とはいえ、Appleは10年もの長期間iOSのセキュリティサポートを実施してきた実績があります。
したがって、最新機能やアプリを使えなくても構わないという人なら、iPhone Xや8/8 PlusがiOS 17に対応できるかどうかはさほど大きな問題ではないでしょう。
もし、今使っているiPhone Xや8/8 Plusに何も不満がないのであれば、ハードの不具合さえなければ、もう2〜3年は使い続けることができるかもれませんね。
※サムネイル画像(Image:Anna Hoychuk / Shutterstock.com)