今や環境問題に取り組んでいない企業は時代遅れ、環境に配慮した商品やサービスが支持を受けている向きもあるが、実態はどうなのだろう。企業の環境・社会問題への取り組みや端末の再生品・中古品に対する意識調査を行ったところ、スマホの再生品、中古品の購入経験者はともに8.5%との結果だった。企業の環境負荷削減や社会課題の解決への取り組みに「好感をいだく」のは55.3%だった。
企業の環境への配慮に好感を抱く人は半数以上 購入時に環境への配慮も考慮する人が増えている
今や環境問題に取り組んでいない企業は、取り残されるような時代となってきた。世界的に店舗を展開しているファストファッションブランドは、ユニクロをはじめ店舗にリサイクルボックスを設置するといった取り組みをしている。トヨタは廃車エアバッグからエコバッグを制作しシェアリングしているそうだ。MMD研究所が、15~69歳の男女5,000人を対象に「企業の環境・社会問題への取り組み及び端末の再生品・中古品に対する意識調査」を実施したところ、企業の環境負荷削減や社会課題の解決への取り組みに「好感をいだく」のは55.3%だった。個人レベルでも意識改革が進んでいるといった現状だろうか。
スマホの中古品だけでなく、リファービッシュ品や整備品も購入時の選択肢に入ってきそう
スマホの中古品も珍しくなくなってきたが、最近はリファービッシュ品といったものもあるようだ。これは、初期不良で返品された電化製品を、メーカーで修理・調整して再出荷したもの。メーカー再生品や修理再生品、わけあり商品といった名称で取り扱われることもある。そのようなリファービッシュ品や整備品といった再生品、中古品のスマホを購入したことがある人はどちらも8.5%という結果だった。
今後、スマホを購入する際に再生品や中古品が選択肢に入るかという問いには、再生品と答えた人は33.0%、中古品が17.4%で、いずれかが選択肢に入る人の割合は4割と、スマホ市場が活況なのもうなずける。
スマホ購入時に優先的に購入したい取り組みがあるかを聞いたところ、「そう思う」と「ややそう思う」を合算した割合では、「故障しても部品の買い替え、修理で使用し続けられる」が63.3%と最も高かった。これは、近年のスマホの寿命への不満の表れといった側面もあるのではないだろうか。10万円前後するスマホを3~4年の寿命で買いなおさなければいけない状況は環境にも優しくないはずだが、修理したり部品を交換することの方が高くついたりする場面が少なくないように思う。
また、「購入時の包装や梱包が今より簡易的」が60.7%、「リサイクル素材や環境配慮素材の利用」が56.1%となっており、環境問題は身近に根付いているように見える。
出典元:【MMD研究所】
参照元:【トヨタ自動車株式会社】