Galaxy A54 5GとiPhone SE(第3世代)、結局どっちが買いなの? 徹底比較してみた!

日本では非常に人気の高いiPhoneですが、ここ数年はAndroidスマホもコスパに優れたモデルが多くなってきました。なかでも23年5月25日発売のSamsung「Galaxy A54 5G」は「iPhone SE(第3世代)」と同価格帯なので、少し気になっている人も多いことでしょう。そこで今回は、両モデルのスペックを徹底的に比較し、どちらが買いなのか検証してみます。

Galaxy A54 5GはiPhone SE(第3世代)と同価格帯の注目機種!

(Image:samsung.com_apple.com)

写真左が「Galaxy A54 5G」、写真右が「iPhone SE(第3世代)」です。いずれも約7万円と同価格帯モデルなので、比較検討している人もいるでしょう

日本ではiPhoneのシェアが異常に高く、「StatCounter」の調査では2023年4月時点で、日本におけるスマホのシェアではiPhoneがなんと69.79%も占めているそうです。

● StatCounter「Mobile Vendor Market Share Japan(Apr 2023)」は→こちら

でも、最近はコスパに優れたAndroidスマホも多く販売されていますので、iPhoneユーザーもスマホのコスパについては、少し気になっているかもしれませんね。

そのようななか、23年5月25日にSamsung(サムスン)から「Galaxy A54 5G」が発売されました。このGalaxy A54 5Gはドコモで6万9,850円、「iPhone SE(第3世代)」はApple直販で128GBモデルが6万9,800円であり、同価格帯のモデルになります。

そこで今回は、Galaxy A54 5GとiPhone SE(第3世代)の両モデルの基本スペック、ディスプレイ、カメラ性能などを、じっくり比較してみましょう。

●Apple「iPhone SE(第3世代)」(公式)は→こちら
● Samsung「Galaxy A54 5G」(公式)は→こちら

  【Samsung】Galaxy A54 5G 【Apple】iPhone SE(第3世代)
価格 (docomo)6万9,850円/(au)7万4,730円/(UQ Mobile)7万4,730円 (64GB)6万2,800円/(128GB)6万9,800円/(256GB)8万4,800円
ディスプレイ 6.4インチ(Super AMOLED・有機EL)
1,080×2,340ドット(403ppi)
4.7インチ(Retina HDディスプレイ・IPS液晶)
750×1,334ドット(326ppi)
CPU Samsung Exynos 1380(8コア) A15 Bionicチップ(6コア)
リフレッシュレート 120Hz 60Hz
RAM 6GB 4GB
ROM(ストレージ) 128GB(MicroSD・最大1TB) 64GB/128GB/256GB
カメラ(OUT) (広角)5,000万画素/(超広角)1,200万画素/(マクロ)500万画素 約1200万画素
カメラ(IN) 3,200万画素 約700万画素
動画 4K/30fps(3,840×2,160) 4K/60fps(3,840×2,160)
OS Android 13 iOS 15.4
サイズ 158.2×76.7×8.2mm 138.4×67.3×7.3mm
重量 約201g 約144g
バッテリー 5,000mAh(ビデオ再生時21時間) 2,018mA[非公開・参考数値](ビデオ再生時15時間)
充電 USB Type-C Lightning
5G
防水/防塵 IPX5/IPX8、IP6X IP67
NFC おサイフケータイ Apple Pay
生体認証 指紋/顔 指紋
カラー オーサム バイオレット(紫)/オーサム グラファイト(グレー)/オーサム ホワイト(白) ミッドナイト(黒)/スターライト(白)/ (PRODUCT)RED(赤)

こちらがGalaxy A54 5GとiPhone SE(第3世代)のスペックを比較した表です。果たしてどちらのほうが買いなのでしょうか?(表はsamsungおよびApple公式サイトのデータを元に筆者が独自に作成)

スマホとしての基本性能は「Galaxy A54 5G」のほうが上!

それではGalaxy A54 5GとiPhone SE(第3世代)の基本スペックをチェックしていきましょう。

まず、CPUはメーカーが異なるので単純に数値だけでは比較できませんが、Galaxy A54 5Gは8コアでiPhone SE(第3世代)は6コアを採用しています。

(Hopix Art / Shutterstock.com)

iPhone SE(第3世代)は最上位機種と同じ「A15 Bionic」を採用しており(上写真)、Galaxy A54 5Gは「Samsung Exynos 1380」を搭載しています。どちらがサクサク動くかは、メモリやOSとの兼ね合いで決まるので、単純に比較はできません

次に、メモリに関してはGalaxy A54 5Gが6GBで、iPhone SE(第3世代)は4GBなので、ややGalaxy A54 5Gのほうが有利に見えます。

ストレージに関しては、iPhone SE(第3世代)が64GB/128GB/256GBの3機種を用意しているのに対し、Galaxy A54 5Gは128GBモデルのみとなっています。

しかし、Galaxy A54 5GはmicroSDカードを追加できるので、購入後に安価でストレージ容量を増やすことが可能となっています。

すべてのAndroidスマホがmicroSDカードを追加できるわけではありませんが、これはAndroidスマホの特徴であり、非常にユーザーフレンドリーであると言えます。

(Image:Mehaniq / Shutterstock.com)

Androidスマホの多くはmicroSDカードスロットを備えているため、本体のストレージ容量が少なくても、自分で好きなだけ容量を増やすことができます(写真はイメージです)

また、バッテリーに関しては、Galaxy A54 5Gが5,000mAhの大容量でビデオ再生時は21時間も持つのに対し、iPhone SE(第3世代)のバッテリーは非公開となっており、ビデオ再生時は最大15時間ですから、こちらもGalaxy A54 5Gのほうが優れています。

そのほか、両モデルとも5G対応で防水・防塵仕様、NFCによるタッチ決済も可能ですが、生体認証に関してはGalaxy A54 5Gが指紋と顔認証に対応しているのに対し、iPhone SE(第3世代)は指紋認証だけとなっています。

いずれのモデルも高性能な防水・防塵性能を備えていますので、これに関しては互角です。ただし、Galaxy A54 5Gは生体認証には顔認証も利用可能となっています(画像はSamsung公式サイトより転載)

ディスプレイも「Galaxy A54 5G」の方が圧倒的に高性能!

ここではディスプレイの性能を比較してみましょう。まず、iPhone SE(第3世代)が液晶(IPS)なのに対し、Galaxy A54 5Gは有機ELを採用しています。 

有機ELは発色がいいうえに省エネなので、これだけでもGalaxy A54 5Gのほうが高性能だと言えます。

ちなみに、iPhone 11以降のモデルは有機EL(OLED)を採用しており、iPhone SE(第3世代)が最後の液晶モデルになるのでは? と言われています。

また、Galaxy A54 5Gは1,080×2,340ドットで403ppiなのに対し、iPhone SE(第3世代)は750×1,334ドットの326ppiですので、ディスプレイの解像度の点でもGalaxy A54 5Gのほうが高精細で美しいと言えるでしょう。

(Image:samsung.com_apple.com)

実際に比較するとよく分かりますが、有機ELは非常に発色がよく、しかも省エネです。一度、有機ELモデルと利用すると液晶ディスプレイは色がくすんだように感じるほどです(写真はSamsungおよびApple公式サイトより流用)

また、Galaxy A54 5Gのリフレッシュレートは120Hzなのに対し、iPhone SE(第3世代)は60Hzです。リフレッシュレートは1秒間の画面書き換え回数のことで、これは動きの早いゲームやアクション映画を見るときに影響します。

というわけで、ディスプレイも関しては圧倒的にGalaxy A54 5Gのほうが高性能だということになります。

もちろん、Galaxy A54 5Gは6.4インチでかなりディスプレイが大きいモデルで、iPhone SE(第3世代)は4.7インチの小型モデルです。

中高年の男性ならディスプレイが大きいほうが見やすくていいという人も多いでしょうが、小柄な女性なら手になじむ小型スマホのほうがいいと感じる人も多いはずです。

(Image:apple.com)

画質はともかく、iPhone SE(第3世代)は4.7インチの小型モデルなので、手が小さい女性でも握りやすいというメリットがあります(画像はApple公式サイトより転載)

カメラも「Galaxy A54 5G」の方がかなり優秀!

最近のスマホのカメラは、下手なデジカメより画質が良い場合もありますよね。とくにSamsungとiPhoneはどちらもカメラ性能の良さをウリにしています。

ただし、iPhone SE(第3世代)に関してはエントリーモデルということもあり、アウトカメラは1,200万画素のシングルとなっています。

これに対しGalaxy A54 5Gは、トリプルカメラを装備しており、広角が5,000万画素、超広角が1,200万画素、マクロが500万画素となっており、圧倒的な高画質を誇っています。

(Image:samsung.com_apple.com)

Galaxy A54 5Gがトリプルカメラなのに対し、iPhone SE(第3世代)のアウトカメラは1,200万画素のシングルとなっており、やや古臭い印象です(画像はSamsungおよびApple公式サイトより転載)

しかも、インカメラはiPhone SE(第3世代)が700万画素とショボいのに対し、Galaxy A54 5Gは3,200万画素とアウトカメラ並みの高画質を誇ります。

もし、SMSなどで自撮りする機会が多い人なら、インカメラ性能に優れるGalaxy A54 5Gがオススメになります。

まとめ

いかがでしょうか? Galaxy A54 5GとiPhone SE(第3世代)のスペックを比較すると、Galaxy A54 5Gのほうが圧倒的に高性能であることがお分かりいただけたでしょう。

ただし、iPhone SE(第3世代)はAppleのエントリーモデルなのに対し、Galaxy A54 5GはAndroidのミドルハイレンジモデルなので、比較すること自体が少々かわいそうな気もします。

ちなみに、日本では最近あまり元気のないSamsungですが、世界シェアではiPhoneと首位争いを繰り広げるほどの実力を持つ韓国メーカーで、性能や信頼性ではiPhoneに引けを取りません。

おそらく長年iPhoneを使い続けてきたユーザーがこの結果を見ても、そう簡単にOSの異なるAndroidスマホに乗り換えることはないでしょう。

しかし、現在Androidスマホで2〜3万円も出せばiPhone SE(第3世代)よりも高性能なミドレンジモデルが手軽に買える状況ですので、もし、iPhoneにこだわりがないのであれば、圧倒的にコスパが良いAndroidスマホのほうが満足度は高いでしょう。

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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