UQモバイルは、2023年6月1日から新料金プラン「コミコミ/トクトク/ミニミニ」を開始。データ容量や通話料などに応じて、3つのプランが用意されました。しかし、よくよくプランを確認すると従来の「くりこしプラン +5G(S/M/L)」よりお得感が無いことに気付いている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、UQモバイルの新プランを、旧プランや他社プランと徹底的に比較します。なお、結論から言えば従来プランや、楽天モバイル「Rakuten最強プラン」の方がはるかにお得。「コミコミ/トクトク/ミニミニ」に乗り換えるべきか検討中の方は、乗り換え前にぜひ従来プランや他社比較を参考にしてください。
UQモバイル新プラン「コミコミ/トクトク/ミニミニ」とは
UQモバイルでは2023年6月1日より、従来のくりこしプラン S/M/Lに変わる新プラン「コミコミ/トクトク//ミニミニ」の3プランを開始しました。短時間の通話が多く、データ通信量が多い人は「コミコミプラン」への移行でお得になるケースも。
コミコミプラン
コミコミプランは、データ通信と通話の両方が充実しています。
プラン詳細 | |
月間データ容量 | 20GB |
月額料金 | 3,278円 |
通話料金 | 10分以内通話無料 (10分超過後は22円/30秒) |
通話オプション | 通話放題:1,100円 |
増量オプションⅡ | +5GB/550円 |
通信制限時最大速度 | 1Mbps |
データくりこし | 対応 |
節約モード | 非対応 |
※税込価格
コミコミプランは、データ通信を中心として、短時間の国内通話が多い方におすすめ。データ通信容量が20GBと大きくて、1回10分以内の国内通話が無料です。
節約モードが使えず、各種セット割に対応していない点に注意が必要なものの、動画や音楽の配信サービスを通信量を気にせず楽しめます。
トクトクプラン
トクトクプランは、プラン選びに迷ったときにおすすめ。データ通信が少ない人にも多い人にも対応しています。
プラン詳細 | |
月間データ容量 | 1~15GB |
月額料金 | 3,465円 (1GB以下:2,277円) |
通話料金 | 22円/30秒 |
通話オプション | 通話パック(60分/月):550円 通話放題ライト:880円 通話放題:1,980円 |
増量オプションⅡ | +5GB/550円 |
通信制限時最大速度 | 1Mbps |
データくりこし | 対応 |
節約モード | 非対応 |
※税込価格
トクトクプランは、1GBを境に料金が2段階になっているのが特徴です。月間のデータ通信量が1GBでおさまっていれば、割引が自動で適用されます。
通話は30秒で22円が発生するものの、各種割引が適用された場合の基本料金が2,178円となるため、通話オプションをつけても十分にお得です。
ミニミニプラン
ミニミニプランは、Wi-Fi環境下での使用が多い人や、データ通信量が少ない人におすすめです。
プラン詳細 | |
月間データ容量 | 4GB |
月額料金 | 2,365円 |
通話料金 | 22円/30秒 |
通話オプション | 通話パック(60分/月):550円 通話放題ライト:880円 通話放題:1,980円 |
増量オプションⅡ | +2GB/550円 |
通信制限時最大速度 | 300Kbps |
データくりこし | 対応 |
節約モード | 対応 |
※税込価格
ミニミニプランのデータ通信量は4GBと少ない反面、割引適用後の基本使用料が1,078円になるのは魅力的。
データ通信量を4GB以内にするには、節約モードを使うのがポイントです。節約モードとは、低速通信への切り替えが可能なサービス。節約モード設定中は、基本的にデータ消費がゼロになるため、データ量を気にする必要がなくなります。
UQモバイルの従来の料金プラン一覧 | くりこしプラン +5G(S/M/L)
UQモバイルの従来のプランである「くりこしプラン +5G(S/M/L)」は、通信量や基本料金に段階のないシンプルなものでした。
くりこしプラン +5Gの詳細がわかりやすいように、月額料金や基本データ容量などの詳細を、改めて表で見てみましょう。
月額料金 | くりこしプランS +5G:1,628円 くりこしプランM +5G:2,728円 くりこしプランL +5G:3,828円 |
基本データ容量 | くりこしプランS +5G:3GB/月 くりこしプランM +5G:15GB/月 くりこしプランL +5G:25GB/月 |
回線 | au回線(4G・5G) ※5Gは一部エリアのみ提供 |
容量超過時・節約モード時 最大通信速度 |
くりこしプランS +5G:300Kbps くりこしプランM +5G:1Mbps くりこしプランL +5G:1Mbps |
基本国内通話料 | 22円/30秒 |
※税込価格
UQモバイルの新旧料金プランを比較
UQモバイルの新旧料金プランを、料金・月間データ容量・節約モード・自宅セット割・家族セット割の観点から比較してみましょう。
基本料金は安くなった?
新旧プランの月額料金を比較してみました。
旧プラン | 新プラン | |
月額料金 | くりこしプランS +5G:1,628円 くりこしプランM +5G:2,728円 くりこしプランL +5G:3,828円 |
ミニミニプラン:2,365円 トクトクプラン:3,465円(1GB以下は2,277円) コミコミプラン:3,278円 |
基本データ容量 | くりこしプランS +5G:3GB/月 くりこしプランM +5G:15GB/月 くりこしプランL +5G:25GB/月 |
ミニミニプラン:4GB トクトクプラン:1~15GB コミコミプラン:20GB |
回線 | au回線(4G・5G) ※5Gは一部エリアのみ提供 |
au回線(4G・5G) ※5Gは一部エリアのみ提供 |
容量超過時・節約モード時 最大通信速度 |
くりこしプランS +5G:300Kbps くりこしプランM +5G:1Mbps くりこしプランL +5G:1Mbps |
ミニミニプラン:300Kbps トクトクプラン:1Mbps コミコミプラン:1Mbps ※節約モードはミニミニプランのみ対応 |
基本国内通話料 | 22円/30秒 | 22円/30秒 ※コミコミプラン:1回10分間の国内通話無料(超過後より22円/30秒) |
※税込価格
割引適用前の料金を新旧で比較すると、値下げされているのはコミコミプランのみ。コミコミプランは通話料もお得なものの、旧プラン「くりこしプランL +5G」には割引が適用されることを考慮すると、安くなったとは言い切れません。
月間データ容量はどう変わったの?
従来の「くりこしプランL +5G」に相当する大容量プラン「コミコミプラン」の、月間データ容量を比較してみましょう。
くりこしプランL +5G | コミコミプラン | |
月額料金 | 3,828円 | 3,278円 |
基本データ容量 | 25GB | 20GB |
割引適用 | 自宅セット割(-858円) | なし |
割引適用後の月額料金 | 2,970円 | 3,278円 |
※税込価格
旧プラン「くりこしプランL +5G」と新プラン「コミコミプラン」では、新プランのほうが料金が高いのに対して、データ容量が低くなっています。そのため、データ容量を比較すると、旧プラン「くりこしプランL +5G」のほうがお得。
データ通信量が少ない場合は、新プラン「ミニミニプラン」と旧プラン「くりこしプランS 5G」が該当します。そのため新プランの「3GBまで」の契約がお得かどうかが気になるところ。
くりこしプランS +5G | ミニミニプラン | |
月額料金 | 1,628円 | 2,365円 |
基本データ容量 | 3GB | 4GB |
割引適用 | 自宅セット割(-638円) | 自宅セット割(-1,100円) OR 家族セット割(-550円) + au PAYカードお支払い割(-187円) |
最大割引後の月額料金 | 990円 | 1,078円 |
※税込価格
旧プラン「くりこしプランS +5G」よりも新プラン「ミニミニプラン」の方が割引後の月額料金が低くなっている上に、データ容量も多くなっています。しかし、最大割引を適用するには、自宅セット割・au PAYカードお支払い割の両方が必要なのがネック。
さらに、割引を適用しなかった場合では、旧プラン「くりこしプランS +5G」のほうが圧倒的にお得。割引を適用しない場合の月額料金の差は737円であり、1GBぶんの金額としては割高になるためです。
節約モードは引き続き利用可能?
節約モードとは、低速通信に切り替えて使うことで、データ消費量がゼロになる機能です。
新プランでは、「ミニミニプラン」でのみ節約モードを利用可能。「トクトクプラン」「コミコミプラン」では、節約モードを利用できません。
自宅セット割・家族セット割はどう変わった?
新プランの「コミコミプラン」には、自宅セット割が適用されません。セット割がないライバルの例としてドコモのahamoがありますが、そちらはデータ容量20GBで月額料金が2,970円。セット割の適用がなくなったUQモバイルの「コミコミプラン」は、ahamoと比較しても308円の割高です。
UQモバイルの新プランは楽天モバイル「Rakuten最強プラン」よりお得?
UQモバイルの新プラン「コミコミプラン」と「Rakuten最強プラン」は、月額料金が同額。どちらがお得なのかを比較してみましょう。
Rakuten最強プラン | コミコミプラン | |
月額料金 | 3GBまで:980円 3~20GB:1,980円 20GB超過後:3,278円 |
3,278円 |
データ容量 | 無制限 | 20GB |
無料通話時間(国内) | 無制限(Rakuten Link時) | 10分 |
国際ローミング | 無料(2GBまで) | 有料 |
くりこし | なし | あり |
Rakuten最強プランとコミコミプランでは、総合的にコミコミプランが劣ります。たとえば月額料金は、データ使用量に関係なく一律3,278円のコミコミプランに対して、Rakuten最強プランは、20GBを超過してはじめて3,278円。コミコミプランで20GBを超過すると、5GB追加するのに550円かかるため、Rakuten最強プランが圧倒的にお得です。
国内通話についても、Rakuten最強プランは「Rakuten Link」を利用する必要があるものの、国内通話は無制限で無料。国際ローミングも2GBまで無料な点を考慮すると、コミコミプランよりもRakuten最強プランのほうがお得です。
新プラン「コミコミ/トクトク/ミニミニ」から従来プランに戻すことはできる?
旧プランは、2021年9月1日をもって新規受付を終了しているため、新プランからの変更はできません。したがって、現時点で旧プランを契約している人は、新プランに変更すると旧プランに戻すのは不可能。
旧プラン「くりこしプラン +5G(S/M/L)」から新プラン「コミコミ/トクトク/ミニミニ」に変更したくない場合は、プランを変更せずにそのまま使い続けましょう。
UQモバイルの新プランがおすすめの人・おすすめではない人
UQモバイルの新プランがおすすめの人は、通信量が少なく、かつ自宅セット割とau PAYカード割が適用になる場合のみ。上記の条件が該当する場合は「ミニミニプラン」の月額料金が990円となるため、現状よりもお得に使える場合もあるでしょう。
一方で、新たに契約する人や「コミコミプラン」のような大容量プランを希望する人にはおすすめしません。他社のほうが月額料金が安いケースが多く、シンプルでわかりやすいプラン内容となっているためです。
まとめ
6月1日から始まったこの3つの新プランに合わせ、従来プランである「くりこしプラン +5G(S/M/L)」は新規受付が終了してしまいました。しかし、「くりこしプラン +5G(S/M/L)」間のプラン変更は2023年7月現在も可能。また、引き続き利用もできます。
一方、新プラン「コミコミ/トクトク/ミニミニ」は割引を利用すればお得ですが、割引がないと新プランよりも料金が高くなってしまう場合も。
現在UQモバイルを利用している方は本記事で紹介した料金比較を参考にし、乗り換えを検討しましょう。