近年ではau、ドコモ、ソフトバンクなど主要キャリアから1年間限定の学割が春にかけて発表されるのが恒例行事になりつつあります。一部のキャリアでは学割に申し込むと、家族全員のスマホも割引となるプランも提供しています。
これらの学割は実は、条件を満たしていれば「学生証無し」で申し込み可能。そのため社会人の方でも申し込みできます。
一方でスマホの学割プランは「1年間だけ」が慣例であり、毎年学割を続けるには「毎年学割に申し込む」必要があります。加えて毎年プランが変わるため、料金体系や「本当にお得なのか」がわかりにくい側面があります。
結論から言えば、1年間限定で利用する場合は「auスマホ応援割(U22)」は非常にお得です。しかし2年以上利用する場合は、たとえば楽天モバイルが提供する「Rakuten最強プラン」がお得さで上回るケースがでてきます。
なお、学割は毎年期間限定で提供されるため、残念ながら2023年7月時点では申し込みが終了しているプランが多い点にもご注意ください。
学割の受付期間を過ぎてしまっている学生の方や、お子様のスマホプランを検討したい親世代の方は「学割は実際どの程度お得なのか」「学割を使わずとも、格安SIMで十分なのか」を検討する際に参考にしてください。
auの学割「auスマホ応援割(U22)」とは?期間・申し込み方法
まずauの学割には「機種代金に関する学割」と「回線料金に関する学割」があります。
auスマホ応援割(U22)は回線契約がなくとも適用できる点が最大のポイントで「機種のみ学割を受けるのか」「機種と料金プランの両方で学割を受けるのか」は慎重に検討すると良いでしょう。
プランの内訳と対象者
auの学割「auスマホ応援割(U22)」を適用させるには、以下の条件を満たす必要がありました。
・2022年12月1日時点で22歳以下であること
・新規契約、もしくは機種変更(12カ月以上利用の場合)、もしくは機種の契約
・残価設定型の端末購入プログラム「スマホトクするプログラム」を申し込むこと
対象端末
auスマホ応援割(U22)の対応端末はiPhone 14 Pro Max/iPhone 14 Pro/iPhone 14/iPhone 14 Plus、iPhone 13/iPhone 13 mini、Google Pixel 7 Proでした。
期間
「auスマホ応援割(U22)」の期間は2022年12月1日~2023年6月30日。すでに終了しているプランです。
30歳以下「au応援割(U30)」への新規申し込みは可能?
auには、30歳以下の利用者を対象にした「応援割(U30)」という割引プランもありました。結論からいえば、この「au応援割(U30)」もすでに終了しているため、新規申し込みはできません。
ただし、先述した通りこの「au応援割(U30)」は2022年5月31日をもってキャンペーン、割引特典ともに終了しています。
引用元:【auスマホ応援割U22】
学割は「スマホトクするプログラム」との併用が前提
auの学割「auスマホ応援割(U22)」を利用するには、「スマホトクするプログラム」という残価設定型の端末購入プログラムに申し込む必要があります。
auの学割「auスマホ応援割(U22)」の機種代金シミュレーション
実際にauの学割「auスマホ応援割(U22)」を利用した場合、どれくらい機種代金が安くなるのか見てみましょう。ここでは、iPhone 14 128GBとGoogle Pixel 7 Proを例にしてシミュレーションします。
iPhone 14 128GB
iPhone 14 128GBは、通常価格では140,640円ですが、「auスマホ応援割(U22)」を利用すると、実質負担金が39,640円になります。
Google Pixel 7 Pro
Google Pixel 7 Proの場合、通常価格では134,900円ですが、「auスマホ応援割(U22)」の利用で実質負担金が41,940円に。
iPhoneの場合と同じく、「auスマホ応援割(U22)」と、「機種変更おトク割」の割引にくわえ、「スマホトクするプログラム」による残価支払い不要分と、「スマホトクするボーナス」の還元を受けた金額になります。
auの学割は「ドコモ青春割」よりお得?
冒頭で述べた通り、au以外のキャリアでも学割プランは多数提供されています。特に回線料金に対する割引は、各社が力を注いでいます。そこで学割の中でも、回線の料金プランに絞ってドコモのプランと比較してみましょう。
引用元:【ドコモ青春割 U22】
「ドコモ青春割」では、「ドコモ青春割」にくわえ、「みんなドコモ割」、「ドコモ光セット割/home 5Gセット割」、「dカードお支払割」を併用することで、最大3カ月間5,660円の割引を受けることができます。
「auスマホ応援割(U22)」と「ドコモ青春割」をふたつのプランを比較してみました。
auスマホ応援割(U22) | ドコモ青春割 | |
最安月額料金 | 1,078円(1年間) | 1,078円(3カ月間) ※ギガホ プレミア |
対象者 | 22歳以下 | 22歳以下 |
データ容量 | 20GB | 60GB |
最安月額料金こそ変わらないものの、「auスマホ応援割(U22)」が1年間割引料金が適用されるのに対し、「ドコモ青春割」は3カ月間のみ。「ドコモ青春割」の方がより多くの通信料があるとはいえ、お得なのは「auスマホ応援割(U22)」だったといえるでしょう。
auの学割は「Rakuten最強プラン」よりお得?
auの学割は1年間限定で、2年目からは月3,916円で月20GBの通信となります。
他社ではデータ無制限プランを月3,916円より安価に提供しているケースがあり、auの学割の2年目以降のプランは「安い」とは言えません。ほとんどの方は新しくスマホを契約するならば、その端末とプランを2年以上利用するでしょう。1年目が安くとも2年目が割高ならば、はじめから格安SIMを使うのも1つの手です。
auの学割を1年で解約するのではなく、2年目以降も値上がりしたプランで継続する場合、はじめから楽天モバイルを契約した方が安いケースがあることは覚えておいても損はないでしょう。
引用元:【楽天モバイル】
auの学割「auスマホ応援割(U22)」に申し込む際のポイント
「auスマホ応援割(U22)」に申し込む際のポイントは以下の通りです。
適用条件を満たしていれば「学生ではない人」も申し込み可能
auの学割「auスマホ応援割(U22)」は、22歳以下であれば、学生でなくても申し込み可能。つまり、社会人やフリーターなどの方でも、このキャンペーンを利用できます。
「終了期間未定」と表記されている場合でも申し込みは早めに
学割プランは基本的に毎年定期的に期間限定で提供されているもの。そのため、2023年7月現在は申し込み可能なauの学割プランはありません。
「auスマホ応援割(U22)」も当初は「終了期間未定」と謳われていましたが、半年ほどで受付が終了しました。申し込む際は、冬から初夏にかけてプランの受付が行われることが多いということを留意しましょう。
まとめ
7月現在は終了してしまった学割「auスマホ応援割(U22)」ですが、22歳以下の人ならお得に利用できるプランでした。来期も再び同じような学割プランが発表される可能性が高いので、申し込みたい方はauの情報をチェックすることをおすすめします。
一方でその学割プランの内訳を見ていくと、一年目こそ確かに割安ですが、二年目以降は楽天モバイル「Rakuten最強プラン」の方がはるかにお得です。学割は募集期間が限定されているなど、料金プランや契約期間がややわかりにくい点もネックです。そのため2年以上スマホを使う予定があるならば、はじめから格安SIMを使うのも良いでしょう。