初代発売から15年以上が経ち、技術とセンスに裏打ちされた進化で世間を驚かせてきたiPhoneシリーズ。時に大胆な仕様変更が賛否両論を巻き起こし、フェードアウトする機能や仕様もあるなか、ナンバリングシリーズとは異なる個性でコアユーザーの支持を獲得しているのが「iPhone SEシリーズ」だ。2024年には待望の新作「iPhone SE(第4世代)」の発売が予想されていたが、開発が遅れているとの情報が報じられている。
自社研究モデムの開発に苦戦?iPhone SE(第4世代)の2024年発売は不透明に
iPhone SE(第4世代)の動向について発売遅延との見解を示したのはアナリストのトム・オマリー氏。開発スケジュールに立ちはだかっているのは「新型モデムの開発」と同アナリストは見ている。モデムとは、通信回線を介して送られるアナログ信号をスマホで受け取ることができるデジタル信号に変換するための役割を担い、いわばスマホにおける主幹部位のひとつだ。Apple社では2018年頃から独自モデムを確立する計画を進めており、iPhone SE(第4世代)には5Gモデムが搭載されると言われている。同アナリストはその開発が難儀なものとして発売日にも影響を与えるほどとしている。
2024年から2025年に発売延期になる根拠は他にもあり、iPhone SE(第4世代)向け有機EL(OLED)ディスプレイの供給時期が2025年に延期されたという情報も流れている。一部品の供給が延期されるとなれば、その分組み立て・輸送・発売は遅れていく。そのため、2025年発売といっても年初に発売するのは期待できないだろう。
iPhone SEといえば機能+コンパクト+お手頃、その開発は容易ではない?
スマホをはじめとしたデジタル機器の技術進化が加速するなか、Apple社としては新作iPhoneを通じて他の追随を許さないクオリティを示したいところだろう。フラッグシップモデルのiPhone Pro MaxシリーズであればApple社の技術の粋を“これでもか”と詰め込むことも可能だろうが、iPhone SEとなるとそうはいかない。iPhoneの機能性をそのままに、片手で操作しやすいコンパクトサイズに収め、価格も人気ブランドでありながら手が届きやすい水準に抑えなければならない。
5Gモデムしかり、自社開発に挑むのは機能向上だけでなく、部品間の連携性向上、外部開発のコスト削減などを目指してのことだろう。その先に様々な魅力を備えた、Apple社が理想とするiPhone SE(第4世代)があるに違いない。発売延期となればファンとしては残念だが、開発者たちの努力の結晶がかたちになることを信じて待ちたいところだ。
引用元:【MacRumors】
※サムネイル画像は(Image:「Apple」公式サイトより引用)