山手線内の通信速度、4キャリアで最速はどこ? – 4Gと5Gの違いも判明【ICT総研調べ】

JRの山手線で、通信速度が一番速いのは4社中どこのキャリアか。ICT総研が7月15日~7月21日の期間に調査した結果、5G優先で設定した場合下りの通信速度トップはauで、ソフトバンク、NTTドコモ、楽天モバイルと続く。5Gを受信せず4G優先モードでも下りの通信速度トップはauで、昨年に引き続いて安定した通信速度が提供されているのがわかる。

4大手キャリアでも、通信速度には大きな違いが

大手キャリアであれば通信速度に大きな違いはないのでは、と思う人もいるかもしれないが、調査結果を見るとそうでもないのかもと思わざるを得ない。ICT総研が、NTTドコモ、ソフトバンク、au、楽天モバイルの4キャリアの通信速度を2023年7月15日~21日の期間調査している。山手線30駅のホームと、駅間(移動中)の60カ所で、5G優先モードと4G優先モード(5Gを受信しない)のそれぞれについて調べている。

なお、混雑時間帯と密集状態を避けての測定となっている。測定に使ったのはSony Xperia 10 IV。Googleの「インターネット速度テスト」で下り(ダウンロード)と上り(アップロード)を3回ずつ測定している。サクサクと使いやすい通信速度を提供してくれているのはどこのキャリアなのだろうか。

4Gでも5Gでも一番速いのはau!

調査対象の60地点を「駅ホーム」と「駅間」に分けると、「駅ホーム」の4社平均下がりは140.2Mbpsなのに対し、「駅間」は61.1Mbpsと大きな差があった(「ICT総研」調べ)

まず、5Gの下りを見てみると、全60地点の平均の通信速度が最も速かったのはauの157.7Mbpsだった。その次は、ソフトバンクが145.6Mbps、NTTドコモが66.4Mbps、楽天モバイルが33.0Mbpsと続いた。下り通信速度の4社平均は100.7Mbpsで、前回調査(2021年5月実施)の95.6Mbpsを上回って使いやすくなっていることがわかる。だが、キャリア別で見ると、auとソフトバンクは通信速度が速まっているのに対し、NTTドコモは遅くなっていることがわかった。

5Gの上りを見てみると、auが平均41.3Mbpsとこの項目でもトップ。ついで、ソフトバンクが31.1Mbps、楽天モバイルが26.5Mbps、NTTドコモが13.4Mbpsと続き、下りと比べて上りが遅い傾向は変わりない。

全60地点の5G受信地点比率は、4社平均が77.5%。前回調査では31.3%だったので、この3年間で大幅に飛躍している。なかでも、auとソフトバンクは今回100%との結果で、60地点すべてで5Gの電波が受信できる、ということがわかった。NTTドコモは前回の15.0%から51.7%に、楽天モバイルは0%から58.3%に大幅改善されていることから、各社の5G対応の力の入れ具合がわかる。

楽天モバイルが6月からauのローミングを使っているが、全60地点中auの周波数帯を受信したのは3地点だった(「ICT総研」調べ)

4Gの下りに関しては、auが38.9Mbps、ソフトバンクが31.5Mbps、楽天モバイルが28.1Mbps、NTTドコモが26.4Mbpsで4社の平均が31.2Mbps。5Gと比較するとその差は歴然だ。4Gの上りでは3社とも約10Mbpsなのに対し、楽天モバイルが29.3Mbpsと速かった。
NTTドコモは、同社が「瞬速5G」と称するネットワーク充実化を取り組み中で、今後に期待が高まる。

出典元:【ICT総研

オトナライフ編集部
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