2023年1月23日、AppleはiPhone 6sなどの古いiPhone向けに「iOS 15.7.3」を公開しました。これはiOS 16にアップデートできない機種の脆弱性に対処したもので、古いiPhoneのセキュリティを強化できます。その後、Appleは何度かアップデートを繰り返し、23年7月24日には「iOS 15.7.8」をリリースしていますが、いったいどのような内容なのでしょうか? そこで今回は、筆者所有のiPhone 6sを実際にiOS 15.7.8にアップデートしてみましたので、その詳細を確認してみましょう。
iPhone 6s/7/SE(第1世代)を安全に使える「iOS 15.7.8」がリリース!
23年8月1日現在、iPhoneの最新OSは「iOS 16.6」ですが、iPhone 7以前の古い機種はiOS 16にアップデートできません。
そこでAppleでは、2023年1月23日に古いiPhone向けにセキュリティ機能を向上させた「iOS 15.7.3」をリリースしました。対象になる機種はiPhone 6s/7/SE(第1世代)となっています。
これによって、iOS 16にアップデートできないiPhone 6sなどが、引き続き安全に利用できることになりました。iOS 15.7.3がどのようなものなのか詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
その後、Appleはセキュリティアップデートを繰り返していますが、23年7月24日には「iOS 15.7.8」がリリースされました。
対象となるのはiPhone 6s/7/SE(第1世代)で、一部機種には機能向上なども見られますが、基本的に新機能はなく、セキュリティの脆弱性に対処するためのアップデートとなっています。
●Apple「Apple のセキュリティアップデートと緊急セキュリティ対応」は→こちら
●Apple「iOS 15 のアップデートについて」は→こちら
【iOS 15.7.8の対象となるiPhone】
・iPhone 6s (全モデル)
・iPhone 7 (全モデル)
・iPhone SE (第1世代)
■iOS 15.7.8の主なアップデート内容
【Face ID】
・iPhone 12以降で、マスクを着用したままFace IDを使用できるオプション
・Apple Pay、およびSafariとApp内のパスワード自動入力で、マスクを着用したままFace IDを使用可能
【絵文字】
・絵文字キーボードで、顔の表情、手のジェスチャー、調度品などの新しい絵文字を使用可能
・握手の絵文字で、それぞれの手に別々のスキントーンを選択可能
【FaceTime】
・SharePlayのセッションを対応Appから直接開始可能
【Siri】
・iPhone XS、iPhone XR、iPhone 11以降では、オフラインの間もSiriが日付と時刻の情報を応答可能
【ワクチン接種カード】
・“ヘルスケア”がEUデジタルCOVID証明書に対応し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種、検査結果、および回復状況の検証可能な記録をダウンロードして保存可能
・Appleウォレットの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種カードがEUデジタルCOVID証明書の書式に対応
●このリリースにはiPhone用の以下の機能向上も含まれます
・SafariのWebページ翻訳機能がイタリア語と中国語(繁体字)に対応
・Podcast Appにエピソードフィルタが追加され、シーズンや再生済み、未再生、保存済み、またはダウンロード済みのエピソードを絞り込み可能
・iCloudのカスタムメールドメインを“設定”から管理可能
・“ショートカット”が“リマインダー”とのタグの追加/削除/検索に対応
・“緊急SOS”の設定をすべてのユーザを対象に“長押しして通報”を使用するように変更。“5回押して通報”は“緊急SOS”の設定のオプションとして今後も利用可能
・“拡大鏡”のクローズアップ機能で、iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxの超広角カメラを使用して小さなものを見やすくすることが可能
・“設定”で保存済みのパスワードに自分用のメモを追加可能
●このリリースにはiPhone用のバグ修正も含まれます
・キーボードで入力した数字の間にピリオドが挿入される場合がある問題
・写真とビデオがiCloud写真ライブラリに同期されない場合がある問題
・“ブック” App内で“画面の読み上げ”のアクセシビリティ機能が予期せず終了する場合がある問題
・コントロールセンターでライブリスニングをオフに切り替えてもオフにならないことがある問題
まとめ
いかがでしょうか? iOS 15.7.8は古いiPhoneを今後も安全に使うためのものです。もし、最近iOSのバージョンを確認していなかったという人は、今すぐアップデートしたほうがいいでしょう。
なお、しばらくiOSのアップデートを実行していなかった人もいると思いますので、改めてiPhoneのアップデート方法を紹介しておきます。