新作が必ず話題になるiPhoneシリーズ。特に搭載の新機能やデザインが注目される傾向があるが、中古スマホ取引においては、Touch ID搭載の機種に根強い人気が見られた。中古市場でなぜTouch ID搭載機種が人気を博しているのか、「2023年4月~6月 中古スマホ取引数ランキング」を踏まえて紹介する。
中古スマホ市場、Touch ID機種が席巻
8月2日、株式会社マーケットエンタープライズが運営するウェブメディア「iPhone格安SIM通信」にて「2023年4月〜6月中古スマホ取引数ランキング」が発表された。iPhone全体の取引のなかでも、トップ3はiPhone 8が独占、iPhone SE(第2世代)も健闘する結果になった。2017年に発売されたiPhone X以降、生体認証はFace ID(顔認証)が主流になっていたが、前述の2機種はTouch ID(指紋認証)が搭載。高価格帯商品の多いiPhoneシリーズのなかでも、両商品は比較的安価で、かつ十分な性能を備えている点が人気の理由だろう。今もなお、Touch ID機種の人気ぶりがわかる結果となった。
平均価格は、iPhone SE(第2世代)を除き、前期比1,000円内の値下がり。iPhone SE(第2世代)のみ2,000円強の下落が見られた。2022年3月同シリーズ新作iPhoneSE(第3世代)の発売の影響か、今後は少しずつ取引価格の値下げが進むのかもしれない。
iPad Air2が人気急上昇、性能重視の結果か
中古iPad端末においては、iPad Air2の取引数が特に増加を見せた。第1位になったiPad Air2(au版)は前回のランキング(2023年1月~3月)では9位だったものの、急上昇。iPad Air2の発売は8年前となり、決して新しくはないモデルだが、高画質なディスプレイと高性能カメラの搭載により、現在でも十分に使える製品だとわかる。中古モバイル市場アナリスト 菅野氏によると、取引数急増の背景には、4月~6月の間auで実施された割引キャンペーンが関係しているとのことだ。このキャンペーンを利用した消費者が新しいiPadを購入したことで、結果、中古市場にiPad Airがまわったと想定される。
物価高が続く昨今、中古スマホ市場においても慎重な消費活動が見て取れる。最新の機能やスペックにこだわらず、必要十分な機能や手頃さを求めるのが、今の消費者のあり方なのかもしれない。
出典元:【マーケットエンタープライズ/PR TIMES】
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