Belongが、2020年度のCtoC市場における中古スマートフォンの取引実績調査レポートを公開した。主要フリマサービスで売買が成立した中古スマホの取引実績かつ、IMEIの記載があり機種が特定できた1,512,277件をもとに調査したものとなる。
発売4年後の中古で比べると、iPhoneはAndroidスマホに比べて約2倍も高価格
取引件数のうち、iPhoneが占める割合は55.2%、Androidスマホが占める割合は44.8%で、iPhone:Androidスマホの比率は約6:4となった。日本でのiPhone人気の高さはやはり、中古スマートフォン市場でも同様のようだ。ただし、iPhoneのシェアはわずかながら年々減少。iPhoneの取引数比率は57.8%(2020年度)→56.3%(2021年度)→55.2%(2022年度)と推移しており、前年度比で1ポイント強ずつ減少している。
iPhone「iPhone XR」と、Androidスマホ「Pixel 3」「Xperia XZ3」の発売時からの価格推移を比較すると、発売から6カ月で価格差が発生。機種変更の3〜4年後のタイミングでは、iPhoneの方がAndroidスマホより再販価格の割合が2倍以上高い傾向にあることがわかった。また、iPhoneの再販価格は発売後3年半程度経過したタイミングから下げ止まる傾向があるようだ。
なお、Androidスマホで、Pixel 3とXperia XZ3を比較すると、発売から1年程はPixel 3の再販価格の割合が高い傾向が見られた。Pixelシリーズは一般的なAndroidスマホよりアップデート期間が長く、比較的長く使えることが、再販価格に反映されているのではないだろうか。
世代交代の機運が進むiPhone。Androidスマホユーザーのニーズは「機能が充実した機種」「新しい機種」の2つが主流か
iPhoneの年間取引件数ランキングでは、「iPhone 8」や「iPhone SE(第2世代)」などホームボタンを搭載している機種が多くランクイン。これは昨年度に引き続いての傾向となる。ホームボタン搭載機種には、「コンパクトで持ちやすい」、「Touch ID(指紋認証)が利用できる」といった共通点があり、同世代の機種と同等の性能を持ちながら安価に購入できることから、使い勝手のよさとコストパフォーマンスの高さが人気の理由と考えられる。
しかし一方で、「iPhone 11」や「iPhone 12」などより新しい機種の構成比が上昇。同社の中古スマホ販売サービス「にこスマ」でも、iPhone8と入れ替わる形で、iPhone SE(第2世代)が月間販売数ランキング1位を獲得するケースが増えているそう。iPhone 8やiPhone Xが最新のiOS 17で対象機種から外れたこともあり、今後も世代交代が着実に進んでいくと予測している。
Androidスマホは中古市場に流通している機種が多く、iPhoneに比べて1機種あたりの取引件数や構成比は小さいものの、傾向としては5年ほど前のハイエンド機と3年ほど前のミドルレンジ機種が多くみられた。「充実した性能・機能を持っている機種」「比較的新しい機種」という2つのニーズに大きくわかれているようだ。機種が豊富なので、さらにユーザーの細かいこだわりに合わせて好みの一台を選べるのは、Androidスマホの魅力といえるだろう。
出典元:【株式会社Belong/PR TIMES】
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