楽天モバイルのデメリット&おすすめしない理由4選!メリット&向き・不向きも図解

楽天モバイルは、楽天モバイル株式会社が提供する携帯キャリア。3キャリアに次ぐ4番目のキャリアとして知られ、Rakuten最強プランでは楽天回線とパートナー回線(au回線)を利用して高速データ通信が無制限でできるのが最大の魅力。

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Rakuten最強プランは2,980円(税抜き)で高速データ通信が無制限で、なおかつ後述しますが速度制限も撤廃済み。楽天モバイル自体のプラチナバンド獲得見込みも高く、通信品質自体の一層の向上も期待されます(ロゴ画像は楽天モバイル公式サイトより引用)

一方で、楽天モバイルはやはり「繋がらないところでは繋がらない」のもまた事実。

また2023年には楽天モバイルは「楽天モバイル債」を2500億円規模で発行。足元のキャッシュが枯渇しているのではないか、といった見方ができます。また堀江貴文氏は自身のYouTubeチャンネルで、楽天モバイルについて「Amazonへの売却」を進言するなどしています。楽天モバイルの利用に不安を感じている人もいるのでは?

この記事では楽天モバイルのデメリットを図解を交えて解説しつつ、メリットや「楽天モバイルがおすすめの人」「おすすめできない人」などを紹介します。楽天モバイルへの乗り換えの参考にしてください。

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【図解】楽天モバイルのデメリット:あなたは楽天モバイルに向いている?

この記事をお読みの方の中には、少なからず「楽天モバイルは安いし、通信品質さえ改善されたならぜひ利用したい」「楽天モバイルに乗り換えたい」方がいるのでは。

代表的な楽天モバイルのデメリットには、たとえば「たまに繋がらないことがある」「Rakuten Linkの通話がやや不安定なことがある」といったものが挙げられます。

【図解】楽天モバイルのデメリット:あなたは楽天モバイルに向いている?1

一方で楽天モバイルの提供する「Rakuten最強プラン」は、高速データ通信が無制限という大きなメリットもあります。多少電波が弱いときがあったとしても、この点は圧倒的な魅力。つまり「電波の強さを重視するか、高速通信を重視するか」という点だけを見ても、人によって楽天モバイルは「おすすめできるか、おすすめできないか」が異なるのです(画像は楽天モバイル公式サイトより引用)

よって「あなたにとって楽天モバイルはおすすめか、否か」を判断できるチャート図を今回は作成しました。

デメリットとなり得るであろう項目に一つひとつ回答していくと、向き・不向きが分かります。まずはこちらの図をぜひ利用してください。

【図解】楽天モバイルのデメリット:あなたは楽天モバイルに向いている?2

この図が小さい場合はタップすれば拡大可能です。一つひとつ問いに答えて、矢印に従って進んでみてください。基本的な見方と向き・不向きの判断基準としては「通信の極めて高い安定性」を求めるのであれば、どちらかと言えば「向いていない」のが事実です。大手プロバイダーのOpensignalの調査では、楽天モバイルは他の3キャリアに比べると「一貫した素晴らしい品質」という点では低い評価を受けているためです。一方でデータ無制限を重視しており、なおかつ楽天ポイントの利用などを重視するならば楽天モバイルに向いているといえます

なお、上の図はあくまで「目安」です。より細かく一つひとつの項目を詳しく検討したい場合は、本記事を読み進めてください。

また「楽天モバイルの利用に不安がありますか?」にYESと答えた方は、昨今報じられているモバイル事業の雲行きに不安を抱いているのではないでしょうか。その点についても後半で解説します。

そもそも楽天モバイルは何故「つながりにくい」の?

楽天モバイルは自社回線を持っている「MNO」です。日本では他にdocomo、au、SoftBankがこれに当たりますが、実は他のキャリアの回線と比べ、楽天モバイル回線は電波が届きやすい「プラチナバンド」を2023年8月でまだ獲得できていません。そのため、「楽天モバイルは繋がりにくい」と言われています。

そもそも楽天モバイルは何故「つながりづらい」の?1

とはいえ通信品質は年々大きく改善が進んでおり、3キャリアとの差は縮まってきています。先に紹介したOpensiginalの調査でも、8月に発表されたレポートでは、たとえば4G分野では「4G Download Speed(Mbps)」は3大キャリア平均が40.5に対して36.1と下回るものの、「4G Games Experience」は3大キャリア平均が80.9に対し81.1を記録するなど「3台キャリアとそん色ない品質」となっています(「Opensignal」調べ)

つまり繋がりにくいというイメージだけで利用を避けるのは「勿体ないキャリア」へと楽天モバイルは進化しつつあると言えるでしょう。プラチナバンドの獲得見込みも非常に大きく、3キャリアとの差はより縮まることが確実視されます。

楽天モバイルのデメリット4選

楽天モバイルのデメリットと言われているのは以下の4点です。
・たまに繋がらないことがある
・au回線との切り替えが手動で出来ない
・Rakuten Linkの通話は回線の安定性と速度によってやや不安定
・実店舗が少ない

たまに繋がらないことがある

auとのローミング協定によって大きく通信品質は改善されたものの、たとえば山間部などではまだまだ不安定。たとえばX(旧Twitter)では、新潟県で開催されるFUJI ROCK FESTIVAL ’23に参加した観客の方々の間から「楽天モバイルが不通になった」といった声がしばしば見受けられました。使用する環境によっては「不通になる」ケースがあるのは事実とみられます。

au回線との切り替えが手動で出来ない

2023年6月から提供が始まった「Rakuten最強プラン」は楽天回線およびau回線データを無制限で利用可能。つまり、楽天回線が使えない場所でもau回線を好きに使えます。しかし実はこの回線の切り替えが自動でうまくいかないことがあるとして、一部ユーザーがネット上で不満の声を上げています。

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たとえば楽天回線が繋がりにくいと感じても「au回線に切り替わってほしいタイミングでうまく切り替わらないことがある」のはちょっと不便な面もあるかもしれません

Rakuten Linkの通話は回線の安定性と速度によってやや不安定

楽天モバイルでは、「Rakuten Link」という通話アプリを利用することで国内通話かけ放題となっています。

Rakuten Linkの通話は回線の安定性と速度によってやや不安定1

相手側はわざわざアプリを介す必要がないため便利ですが、デメリットは回線状況次第では通話がやや不安定な点(ロゴ画像は楽天モバイル公式サイトより引用)

モバイル通信でRakuten Linkを利用する場合、通信品質は回線の安定性と速度に大きく依存します。繋がりにくい環境で利用した場合などでは、通信品質が不安定になりやすいです。

実店舗が少ない

楽天モバイルは2020年4月のサービス提供開始以降、実店舗を開き続け、2022年3月には1000店舗を突破。さらに日本郵政グループと提携して郵便局内に「楽天モバイル郵便局店」を展開。こちらは約280店舗ありました。

しかし、2023年1月、突然「楽天モバイル郵便局店」のうち約200店舗を閉鎖すると発表しました。

Rakuten Linkの通話は回線の安定性と速度によってやや不安定1

さらに2022年12月頃から郵便局以外の店舗の閉店ラッシュもSNSで話題に。すべての手続きはネット上で可能とはいえ、使い方が分からない方には実店舗がないというのはデメリットになりえるでしょう。(画像は筆者撮影)

これまでデメリットを紹介してきましたが、楽天モバイルにはメリットも多くあります。

Rakuten最強プランのシンプルかつお得なプラン設計

楽天モバイルが提供している「Rakuten最強プラン」は月額2,980円(税抜)でデータ通信と国内通話が使い放題。さらに月のデータ利用料が3GBまでの場合、月額980円(税抜)、3GB~20GBまでの場合、月額1,980円に勝手に安くなります。

Rakuten最強プランのシンプルかつお得なプラン設計1

つまり「Rakuten最強プラン」の月額料金は980円(税抜)/1,980円(税抜)/2,980円(税抜)の3通り。詳しくは後述しますが、どれだけ使ってもデータは無制限で、オプションを除いて料金が2,980円(税抜)以上になることはありません(画像は楽天モバイル公式サイトより引用)

「Rakuten最強プラン」については以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

Rakuten Linkは話し放題

先述した通り、楽天は通話アプリ「Rakuten Link」を利用すれば通話料が無料になります。

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「Rakuten Link」は相手の携帯電話にかけるだけで無料になるので、相手が他社携帯や固定電話でもOK。さらにデスクトップ版もリリースされているため、PCから通話できます(画像は楽天モバイル公式サイトより引用)

「Rakuten Link」アプリについては以下の記事でも解説しています。

 1日10GB使用後の速度制限が実は撤廃されている

楽天モバイルは以前「Rakuten UN-LIMIT」というプランを提供しており、1日に10GBを超える通信を行うと1~3Mbpsに通信が制限されるという仕様でした。しかし、2022年10月頃からこの速度制限がなくなったと一部で話題に。さらに現在のプラン「Rakuten最強プラン」が開始されてからは完全に速度制限がなくなったことがアナウンスされています。

なお、「Rakuten最強プラン」は楽天回線およびパートナー回線であるau回線でも制限なしで利用可能です。

1日10GB使用後の速度制限が実は撤廃されている1

そのため、たとえばSIMフリー端末であるドコモのホームルーター「home 5G」に楽天モバイルのSIMを挿入すれば「通信制限のないモバイル通信によるホームルーター」を利用するという裏ワザを使えます(ロゴ画像は各公式サイトより引用)

なお、ドコモの「home 5G」については以下の記事で解説しているので参考にしてください。

実はキャリア決済も可能(※Google Play限定)

格安SIMの多くはキャリア決済に対応していませんが、楽天モバイルはキャリア決済に一部対応しているのも強みです。

実はキャリア決済も可能(※Google Play限定)1

なお、キャリア決済できるのはGoogle Playのみ。アプリ内課金やアプリ購入を楽天モバイルのキャリア決済にまとめられます。Google Playのみの対応のため、必然的に利用はAndroidスマホユーザーに限ります(画像は楽天モバイル公式サイトより引用)

楽天ポイントが利用可能

楽天モバイルではスマホ本体代金や利用料の支払いに楽天ポイントを利用することが可能。さらに楽天市場でのポイントが最大3.5倍になることもあります。また、月額料金の支払い100円(税別)につき1ポイントを貯めることもできます。

実はデータ専用SIMも存在する

楽天モバイルにはデータ専用SIMもあります。これは電話番号を付与されないSIMで、通話はできませんが、月額2,980円(税別)でデータ無制限で利用できます。

実はデータ専用SIMも存在する1

データ専用SIMは楽天会員かつeSIM希望ならオンラインで最短3分で開通可能。ワンクリックで申し込みしたあと、重要事項説明などを確認し、アプリからすぐに開通させることができます(画像は楽天モバイル公式サイトより引用)

プラチナバンドの獲得見込みが大きい

楽天は以前からプラチナバンド獲得に動いており、2023年秋には獲得できる見込みといわれています。楽天モバイル代表取締役共同CEOの鈴木和洋氏によると、プラチナバンドが獲得できれば、早くて2023年12月から電波を使えるようになるとのこと。

これまで「楽天回線は遅い」と言われ続けていましたが、プラチナバンド獲得によりその不満が一気に解消できる可能性は高いといえるでしょう。

参考元:「楽天モバイル、プラチナバンド「早ければ12月に電波発射」–総務省からの割り当て前提に」

楽天モバイルから他社に乗り換えるデメリットは?

楽天モバイルから他社に乗り換える最大のデメリットとしては、やはり高速データ通信無制限という利点が失われてしまうことが挙げられます。月3,278円で高速データ通信が無制限というのは、その名の通り「最強プラン」と言っても過言ではありません。

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たとえば他社の大容量プランかつ格安プランに乗り換える場合、その候補には「ahamo」の大盛りオプションが挙げられますが、同プランは100GBで4,950円。Rakuten最強プランのような「無制限」とは言えません(ロゴ画像は各公式サイトより引用)

今後、楽天モバイルはプラチナバンドの獲得見込みが大きく、通信品質の一層の向上が強く期待されます。そのため「すぐに極めて安定した通信回線が必要」といった場合を除けば「たまに繋がらなくなる点には目を瞑りながら、高速データ通信というメリットを重視して使い続ける」のも悪くないのではないでしょうか。

逆に「いますぐ極めて安定した通信回線が必要な場合」などには、3キャリアに乗り換えるのも良いでしょう。

楽天はモバイル事業から撤退する可能性があるの?

冒頭で「楽天モバイルの利用に不安がありますか?」にYESと答えた方は、赤字続きの楽天モバイルの運営そのものに不安を抱いているのでは? 楽天はモバイル事業から撤退する可能性があるのでしょうか?

結論から言えば、たしかに楽天モバイル債の発行などキャッシュフローの苦戦は推察され、改善に向けた動きも見られますが、あくまで「モバイル事業の撤退」は一部のインフルエンサーが進言する「見解」にすぎません。

楽天モバイル債の発行

楽天は2023年1月30日から「楽天モバイル債」を発行。これは個人投資家向けとしては過去最大の2,500億円規模で、大きな話題になりました。

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年限2年で発行利率が3.3%(税引き前)ということもあり、発行の2日後には完売してしまいましたが、「足元のキャッシュを求めているのではないか」「キャッシュフローが思わしくなく、経営状況が危機的ではないか」という不安を抱いたユーザーは少なくありませんでした(画像は楽天モバイル公式サイトより引用)

堀江貴文氏の発言について

2023年6月10日には、株式会社ライブドア(旧:オン・ザ・エッヂ)の創業者として知られる堀江貴文氏が自身のYouTubeチャンネルに公開した動画の中で、楽天モバイル事業の苦境に触れ、「Amazonなんかに売っちゃったらどうだろう」と発言しました。

堀江貴文氏の発言について1

堀江氏がこのような発言をした背景には、楽天モバイルの赤字があります。楽天では公募増資や第三者割当増資による資金調達が活発化しており、その影響によって楽天グループ代表の三木谷浩史氏の株式保有比率は3分の1を割り込んでいます。楽天モバイル以外の事業は好調であるにも関わらず、モバイル事業は赤字であることから「楽天モバイルをやめさせたい」と思っている株主は多いだろうとし、手放すことを勧めていました

(画像引用元:堀江貴文公式YouTubeチャンネルより)

堀江氏の発言には一定の説得力があり、この動画は多くのメディアでも取り上げられました。一方でこの動画はあくまで「堀江貴文氏の一見解」であり、楽天がモバイル事業からの撤退の動きを具体的に見せているということは一切ありません。

そのためあくまで楽天モバイルに関する1つの考察として、参考する程度に留めるのが良いでしょう。

楽天モバイルがおすすめな人の特徴

楽天モバイルは2023年8月時点ではプラチナバンドを獲得できておらず、通信品質の面などに若干のデメリットがあります。しかし、データ使用量無制限で料金がここまで安価なのは楽天モバイルだけ。

「節約したいけどネットは惜しみなく使いたい」という方には強くおすすめです。また高速データ通信無制限のSIMをスマホはもちろん、ホームルーターやIoTデバイスなどで利用したいといった場合にもおすすめです。

また楽天経済圏の方にもおすすめ。楽天ポイントを貯めることも、使うこともできます。

楽天モバイルをおすすめしない人の特徴

「極めて安定した通信品質の回線をいますぐ利用したい」といった場合には、楽天モバイルを選ぶ優先度はやや下がります。

もちろんプラチナバンドを獲得した場合には、3キャリアに匹敵する通信品質が期待されるでしょう。しかし「いますぐ安定性が必要」といった場合は、ドコモなどのキャリアの方が適しているでしょう。

また実店舗については3キャリアよりは少ないのも事実で「分からないことは店員に聞きたい派」の人は楽天モバイル以外の大手キャリアをおすすめします。

まとめ

今回は楽天モバイルのデメリットを図解を交えて、解説しました。楽天モバイルは第三者の調査でも通信品質が改善傾向にあり、今後、プラチナバンドを獲得した場合には3キャリアに匹敵する通信の安定性が強く期待されます。

通信の安定性が実現されたうえで、現行の「高速データ通信無制限」が継続された場合、価格面を鑑みても極めて大きな魅力を持ったキャリアへと進化するでしょう。

一方でプラチナバンド未獲得の2023年8月時点では、やはり3キャリアには安定性で劣る面があります。まずは「高速データ通信無制限を重視するか」「通信の安定性を重視するか」吟味したうえで、楽天モバイルへの乗り換えを検討することをおすすめします。

※サムネイル画像は(Image:「楽天モバイル」公式サイトより引用)

オトナライフ編集部
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