通信障害時「無線LANを無料開放」携帯電話事業者5社が発表 – 00000JAPANの使い方は?

NTTドコモ、KDDI、沖縄セルラー、ソフトバンク、楽天モバイルの携帯電話事業者5社は、2023年9月4日以降、携帯電話の大規模な通信障害が発生した際の連絡手段を提供するため、災害用統一SSID「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」を活用した公衆無線LANサービスを無料開放すると発表した。万一の際に備えて、使い方も含めて、ぜひ覚えておいてほしい。

携帯事業者や自治体などが団結して推進。災害大国・日本には不可欠なサービス

「00000JAPAN」は大手キャリアや通信事業者、自治体などが多数参加し、災害時の通信確保を目的にスタートした(画像は「一般社団法人 無線LANビジネス推進連絡会【WiBiz(ワイビズ)】」より引用)

「00000JAPAN」とは2014年、携帯会社やメーカーなどで構成される「無線LANビジネス推進連絡会(Wi-Biz)」が開始したサービスだ。2011年の「東日本大震災」での教訓をもとに、地震や台風・大雨などによる大規模な自然災害発生時に、携帯会社が保有する公衆無線LANを無料で開放するというものだ。

これを利用することで、誰でも「00000JAPAN」を通じて、通信を行うことが可能となる。万一の際でも、メールやSNSを通じた家族との連絡や、避難情報の入手が行える。2016年の「熊本地震」ではじめて実際に提供。その有効性が証明されたが、今回、上記携帯電話事業者5社からの要望により、自然災害時以外でも、大規模な通信障害が発生した際には「00000JAPAN」が利用できるようになった。

Wi-Fi設定で「00000JAPAN」を選択すれば、誰でも利用可能。ただしセキュリティには注意が必要

スマホは令和社会に欠かせない重要インフラ。万が一の通信障害にも対応する「00000JAPAN」はありがたい存在だ(画像は「ソフトバンク株式会社」公式サイトより引用)

記憶に新しいのは、2023年7月に発生したKDDIの大規模な通信障害だ。数日間にわたって、つながりにくい状態が続き、スマホが使えないと、生活に与える甚大な影響をまざまざと見せつけられた。だが、これからは、自分が契約している携帯キャリアの回線がダウンしても、「00000JAPAN」を覚えておけば、ひと安心といえるかもしれない。

通信キャリア各社が自前の通信クオリティを強化するのではなく、全社で結束して、通信インフラのセーフティーネットを構築した点に、人々の生活を支える企業としての使命感が漂う。

気になる使い方だが、簡単そのもの。スマホやタブレットの設定画面でWi-Fiをオンにしたら、ネットワーク選択の画面で「00000JAPAN」を選択するだけでOK。すぐに、Wi-Fiにつながるようになる。パスワードやメールアドレスの登録なども不要で、利用時間や回数の制限もない。

ただし、緊急時に誰でも使えることが肝心なため、通信の暗号化などセキュリティへの対応はされていない。あくまでも、家族の安否確認や、避難情報などの確認用にとどめ、個人情報を含むやり取りや、クレジットカードを使った買い物などは避けた方がよいだろう。

引用元:【ソフトバンク株式会社
引用元:【一般社団法人 無線LANビジネス推進連絡会【WiBiz(ワイビズ)】
引用元:【KDDI株式会社

オトナライフ編集部
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