総務省が6月23日付で「令和4年度第四四半期(3月末)の電気通信サービスの契約数および、シェアに関する四半期データ」を公表したところ、楽天モバイルのシェアは2.2%で前期比で増減はなかったが、前年同期比を見ると0.2ポイント減少していた。MVNOサービス内でのシェア1位は19.9%のIIJmioだった。
楽天モバイルのシェアは、1年というスパンで見るとわずかに減少
総務省が6月23日付で「令和4年度第四四半期(3月末)の電気通信サービスの契約数および、シェアに関する四半期データ」を公表した。それによると、楽天モバイルのシェアは2.2%で横ばいだった。だが、前年同期比だと0.2ポイント減少していた。他のモバイル通信事業者のシェアはというと、トップがNTTドコモで35.7%、ついでKDDIグループで27.0%、そして、ソフトバンクが20.8%と続く。
この大手3社は前期比も、前年同期比も各社わずかではあるが減少しており、前期比に対しては、減少がなかった楽天モバイルは健闘している、といった見方もできるだろう。このデータだけでは推測の域を出ないが、では、減少した大手3社のユーザーはどこへいってしまったのかと考えると、おそらくMVNOサービスに乗り換えたのではないだろうか。
MVNOサービスのシェアは14.3%で、前期比は0.5ポイントの増加、前年同期比は1.3ポイントの増加となっている。
MVNOサービスの契約数は、増加傾向にある
MVNOサービスの契約数はここ数年右肩上がりで、今回の調査では3016万件と初めて3000万件を突破した。前期比は4.9%の増加、前年同期比は13.6%の増加となっており、今後も契約数は伸びていきそうだ。
また、SIMカードを利用したMVNOサービスの「SIMカード型」の事業者別シェアはというと、1位がインターネットイニシアティブ(IIJmio)で19.9%と、2割を占めそうな状況だ。前期比は0.2ポイント増加で、前年同期比は1.8ポイント増加なので、こちらもシェアはこれから増えていくのではないだろうか。
2位は、NTTレゾナント(OCN モバイル ONE)で11.9%、3位はオプテージ(mineo)で9.0%、4位は富士通(FENICS)で5.6%、5位はビッグローブ(BIGLOBE MOBILE)で4.9%だった。前期比では増えているが前年同期比は減っているところ、前期比も前年同期比も減っているところもあって、今後の契約数の推移は事業者によるのでは、といった感じだ。
楽天モバイルは2023年8月末に、契約数が500万回線を突破したことが話題になったが、楽天グループの中で足を引っ張る存在という汚名は返上できず、まだ厳しい道のりは続くのかもしれない。