近年はドコモやau、ソフトバンクなど大手キャリアだけでなく、格安スマホなど多くの携帯電話サービスが提供されています。そのよう中で、携帯電話サービスのどのような部分が評価されているのか気になるところ。今回は、株式会社J.D. パワー ジャパンがスマートフォンを利用している18歳~74歳の人を対象に実施した「J.D. パワー 2023年携帯電話サービス顧客満足度調査」をご紹介します。
通信品質を重視したユーザーが多い傾向
まず、au、ドコモ、ソフトバンクなどの「大手キャリア」、楽天モバイル、UQ mobileなどの「バリューキャリア」、イオンモバイル、BIGLOBEモバイルなどの「MVNO」、ahamo、LIなどのNEMO「オンライン専用ブランド/プラン」それぞれの携帯電話サービスの顧客満足度を調査。
大手キャリアの総合満足度は597ポイントで、前年調査と大きく変化はありませんでしたが、その他の携帯サービスは変化が見られます。バリューキャリアは前年より5ポイント高い639ポイントとやや向上。「通信品質」の部分でポイントが向上した結果、総合満足度も向上したものだと言えるでしょう。
また、MVNO・オンライン専用ブランド/プランはそれぞれ前年よりポイントが下がっています。「通信品質」の部分でポイントが低下していることが原因のようです。携帯電話サービスは、つながりやすいかどうかの通信品質を重視するユーザーが多いのではないでしょうか。
業界満足度が向上! オンラインでのサポートの満足度がアップ
次に、業界全体の総合満足度は前年比から4ポイント向上の結果になりました。大きく変化はなかったものの、「『手続き・サポート対応』ファクターにおける利用したページ・機能別の温アインサポート満足スコア」は15ポイント向上の結果に。その中でも「オンライン」での手続き・サポート対応のポイントが最も向上しています。オンラインのサポートの中では、「ビデオ通話のサポート」の満足度が高い結果に。他にも、「オペレーターとのチャットによるサポート機能」や、「AIチャットボット機能」のポイントも向上しています。
ドコモ、「通信品質」「サービスメニュー」「手続き・サポート対応」が評価
同調査で「2023年携帯電話サービス顧客満足度」も調査。大手キャリア部門では、ドコモが1位の結果になりました。「通信品質」「サービスメニュー」「手続き・サポート対応」が評価され、3年連続1位となっています。
バリューキャリア部門では、Y!mobileが2年連続1位に。「通信品質」「サービスメニュー」「提供端末」「手続き・サポート対応」で最高評価を獲得しました。
MVNO部門では、IIJmioが「通信品質」「各種費用」「提供端末」が評価され、3年連続総合満足度が1位になりました。2位にmineo、3位にイオンモバイルと続きますが、1位と大きなポイント差はありません。
オンライン専用ブランド/プラン部門では、LINEMOが「通信品質」「サービスメニュー」「手続き・サポート対応」で最高評価を受け、3年連続1位となりました。
どの部門でも「通信品質」「サービスメニュー」「手続き・サポート対応」が重視されています。SNSだけでなく、動画視聴などさまざまな用途で使われるため、つながりやすさが非常に重視されているのではないでしょうか。また、店舗ではなくオンラインで手続き・サポートする人が増えたことも、「手続き・サポート対応」を意識する人が多いのだと考えられます。
携帯電話サービスは、今後、どのような取り組みで満足度をあげるのか、期待したいところです。