新型iPhone 15の発売に合わせて、2023年9月19日に最新版「iOS 17」がリリースされましたが、23年10月4日には早くも「iOS 17.0.3」が投入されています。今回はセキュリティ問題の解決だけでなく、iPhoneが動作中に予想より本体が熱くなる問題への対処が行われていますので、具体的に何がどう変わったのか詳しく解説しましょう。
23年10月4日リリースのiOS 17.0.3は何がどう変わった?
iPhone用の最新OS「iOS 17」が、23年9月19日にリリースされましたが、その2日後の23年9月21日には早くも「iOS 17.0.1」が投入されました。
翌22日にもiPhone 15シリーズ向けに「iOS17.0.2」が発表され、設定中に別のiPhoneから直接データを転送できなくなる問題が解決。
さらに、23年9月27日にはiPhone 15以外の機種向けにも「iOS 17.0.2」が公開されています。
そのようななか、23年10月4日には最新版の「iOS 17.0.3」がリリースされました。このiOS 17.0.3に新機能などはなく、重要なバグ修正とセキュリティアップデートとなっています。
iOSのアップデートはiPhoneの設定から「一般」→「ソフトウェア・アップデート」で確認できます。 もし、iOSをアップデートできないときはこちらの記事を確認してください。
なお、iOS 17はiPhone XS/ XS Max/ XRやiPhone SE(第2世代以降)が対象で、iPhone XやiPhone 8シリーズは対象外となっています。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
「iOS 17.0.3」は重要なセキュリティアップデート!
それでは、さっそくiOS 17.0.3の内容を確認してみましょう。
今回の修正は2点。まず「Kernel」ではローカルの攻撃者が自分の権限を昇格できる可能性があります。
次に「WebRTC」では、バッファオーバーフローにより、任意のコードが実行される可能性があるとのこと。
いずれも、Appleではこの問題をすでに解決しているそうなので、今すぐアップデートしたほうが安全でしょう。
■iOS 17.0.3の変更点
【Kernel】
ローカルの攻撃者が自分の権限を昇格できる可能性がある。Appleはこの問題がiOS 16.6より前のバージョンのiOSに対して積極的に悪用された可能性があるという報告を認識している
→チェックを改善することで解決
【WebRTC】
バッファオーバーフローにより、任意のコードが実行される可能性がある
→libvpx 1.13.1 に更新することで解決
●Apple「About the security content of iOS 17.0.3 and iPadOS 17.0.3」は→こちら(英語)
また、最近ネットではiPhone15 Pro/15 Pro Maxを使用していると、予想より本体が熱くなることが話題となっていました。
その原因については「最新チップA17 Proの冷却にあるのではないか?」といった憶測が流れましたが、Apple側は発熱の原因はハードウェアではなく、ソフトウェアのバグにあると発言していました。
そのため、今回リリースされたiOS 17.0.3では、iPhone 15 Pro/15 Pro Maxの予想外の発熱問題が解決されているようです。
まとめ
いかがでしょうか? 今回の「iOS 17.0.3」は2項目の脆弱性を修正したマイナーアップデートとなるほか、iPhone 15 Pro/15 Pro Max本体の発熱問題を解決するセキュリティアップデートです。
もし、iPhone 15 Pro/15 Pro Maxユーザーで本体の発熱が気になっている人は、今すぐiOS 17.0.3にアップデートしたほうがいいでしょう。