もしかすると、早ければ2024年後半にはiOS 18に、生成AIが搭載される可能性があるかもしれない。投資会社海通国際証券のアナリストであるジェフ・プー氏が投資向けのレポートに記載していることがわかった。一方、サプライチェーンアナリストのMing-Chi Kuo氏は、2025年以降になるのではないかとの見解を示していて、時期に関しては意見がわかれているようだ。
早ければ2024年に、iOS 18のリリースのタイミングでiPhoneやiPadに生成AIが実装されるかも
ChatGPTの登場は業界に大きな一石を投じたが、Appleも早ければ2024年後半に、iPhoneとiPadに生成AIテクノロジーを実装する予定だとの話が出ている。そう主張しているのは、Haitong International Securities(投資会社海通国際証券)のアナリストのジェフ・プー氏。プー氏はサプライチェーン関係者から情報を入手し、Appleは2023年内に数百台のAIサーバー網を構築、さらに2024年には台数を追加して生成AIの提供を開始する可能性があると述べている。
また、氏はより多くのデバイス上のデータ処理を含むいわゆる「エッジAI」と、クラウドベースAIの組み合わせを提供するとしている。さらに、Appleは顧客のプライバシーのため個人データを使用・処理する方法を検討しているため、生成AIの展開には忍耐が必要とも言っている。
一方、提供開始は2025年以降になるのでは?との声も
そういったことを聞くと、まだ発表までに時間がかかるのでは? との気もするが、プー氏はAppleは生成AIの提供開始時期として、2024年後半と掲げており、順調にいけばiOS 18や、iPadOS 18に実装される可能性があるとしている。
だが、サプライチェーンアナリストのMing-Chi Kuo氏は Appleの生成AIの開発は競合他社に大きな後れをとっているため、提供開始時期は2025年以降なのではと予想。また、Bloombergのマーク・ガ―マン記者は、Appleが「Apple GPT」という名前で「ChatGPT」のようなチャットボットを社内でテストしているものの『まだ生成AIツールを一般にリリースするための明確な戦略を考案していない』と述べている。
実装時期に関しては、憶測が飛び交っている状態だが、生成AIがそう遠くない将来Appleから発表されることは間違いなさそうだ。AppleのCEOのティム・クック氏は長年生成AIに取り組んで多くの研究を行ってきたとインタビューで語っており、またAppleは、ジェネレーティブAIへの関心を公にしており、ここ数カ月でWebサイトに掲載された求人情報でも、このテクノロジーに言及しているからだ。
この記事のコメントには、「プライバシーへの影響を懸念しているが、これに対応するためにAppleは他社より時間をかけていると信じている」、「Googleよりもプライバシーの面で彼らを信頼している」といった、Appleへの期待の声があった。今は出遅れた感じのあるAppleだが、プライバシーの保護という大きな武器で巻き返しをはかるかもしれない。
引用元:【MacRumors】
※サムネイル画像(Image:Koshiro K / Shutterstock.com)