LINE、AirDropなど、データをやりとりするツールにこと欠かない令和の時代。デジタルネイティブ世代である若年層のみならず、青年層も中年層も高齢層もイマドキの機能を利用して便利なスマホライフを送っていることだろう。その陰で、忘れられつつ機能がある。
「赤外線通信」は、ガラケー時代の情報交換を支えた機能であり、意中の相手とガラケーを近づけ合いドキドキしながらことが済むのを待っていた経験は、皆にあるはずだ。しかし今は令和、すっかり目にしなくなったユーザーも少なくなく、時代の移ろいとともに存在感は薄れている気がする。そのような赤外線通信の現状をリサーチした結果が発表された。赤外線通信の現在地は、どのようになっているのだろうか。
10代にとって「赤外線通信」は過去の機能? 世代間の違いが明らかに
サウナサーチを運営するCREAKSは11月3日、赤外線通信に関するアンケート調査結果を発表した。15歳から39歳の男女300人を対象にした調査から、赤外線通信にまつわるジェネレーションギャップが明らかになった。
特筆すべきは、4人に1人が赤外線通信を「知らない」と答えたことだ。使ったことがない、聞いたことがあるならまだしも、知らない層が一定数存在することに平成を生きてきた筆者は驚いた。さらに、「赤外線通信を知らないが聞いたことはある」と答えたのは10代では64%と半数以上にのぼり、20代の45%、30代の42%と比べると大差がある。赤外線通信を使わずともデータのやりとりができる時代に生まれた10代にとっては、もしかすると、「ポケベル」のような旧式のデジタルツールと見なされているのかもしれない。
赤外線通信に対応する機種は、いまや絶滅危惧種…高齢世代にはいまだ必需機能か
スマホ業界を見回すと、赤外線通信に対応する機種は、減少の一途をたどっているようだ。2010年代なかばを境に赤外線通信に対応する機種はめっきり減り、いまでは探すのが難しいほどの絶滅危惧種だ。最近では、2023年3月にワイモバイルブランドから発売された「かんたんスマホ3」が赤外線通信機能を装備しており、高齢世代の情報交換には慣れ親しんだ赤外線通信機能はニーズがあるようだ。
赤外線通信が下降線をたどったのは、iPhoneシリーズが赤外線通信に対応していないことが大きいだろう。赤外線通信の代わりといえるAirDropがあるいま、若年層のみならず大人世代も赤外線通信を忘れつつあるのだ。
「赤外線通信がなければ、ガラケーとデータの送受信ができない」という見方もあるが、スマホユーザーが大半のいまそれはデメリットにならない。このまま赤外線通信機能は過去の遺産になってしまうのはさびしく思うが、限られた場でこれからも人々の携帯ライフを支えることを応援したい。
出典元:【株式会社CREAKS/PR TIMES】
参照元:【Y!mobile】