Apple「認定整備済製品」と一般的な中古品は何がどう違うの?

iPhone、iPad、MacなどのApple製品は、日本では非常に人気がありますが、かなり高額ですよね。かといって、中古は実際に購入してみないと分からない不具合もあるので、なかなか手を出しにくいでしょう。そこでオススメしたいのがAppleが販売する「認定整備済製品」です。こちらは中古でもAppleがきちんと整備しており、1年保証もあります。そこで今回は、Appleの認定整備済製品は一般的な中古品と何が違うのか? 本当にお買い得なのか比較検討してみましょう。

そもそもAppleの「認定整備済製品」って何?

日本では非常に人気の高いApple製品ですが、その分、値段も他メーカーよりもかなり高額ですよね。

そこで、注目されているのが価格の安い中古品です。でも、中品はそれぞれ個体ごとで状態が異なるので、どんな不具合があるか買ってみないと分からないリスクがあります。

そこで注目してほしいのが、Appleの「認定整備済製品」です。こちらは初期不良やキャンセルなどで返品されたものを、Appleがきちんと整備したもの。

もちろん、不良パーツの交換やクリーニングが行われ、バッテリーも新品に交換されています。

中古品はバッテリーがヘタっていることが多いので、新品バッテリーに交換されているApple認定整備済製品は、それだけで安心感が高いでしょう。

(Image:apple.com)

こちらがApple認定整備済製品のWebサイトです。しっかり整備された最高のコンディションの中古iPhoneやiPad、Macなどが最大15%オフで購入できます(画像はApple公式サイトより引用)

パッケージは通常と異なる白い箱になりますが、アクセサリやケーブルなどもすべて備わっており、最大で新品の15%オフで購入できます。

もちろん、送料は無料で1年間の保障もあり、万一不具合があれば返品することも可能となっています。

また、Apple認定整備済製品で扱われているのはiPhoneやiPad、Macだけでなく、Apple WatchやAppleTV、アクセサリ類まで幅広く用意されています。

(Image:Funstock / Shutterstock.com)

Apple認定整備済製品なら、1年保証やアクセサリ類も付属しており、ほぼ新品のようなコンディションの製品が購入できますが、箱だけは新品とは異なる白箱になります

さらに、Apple認定整備済製品は中古品でありながらも新品同様の保証がついています。詳しくは下記の特徴でご確認ください。

●Apple「認定整備済製品」は→こちら

認定整備済製品の特長

【1】不具合のあるパーツはApple純正パーツに交換(新しいバッテリーや外装と交換)
【2】徹底したクリーニングを実施
【3】新品と同じ付属品がつく
【4】1年間のハードウェア保証つき
【5】90日間の無償テクニカルサポートがつく(AppleCare+に加入)
【6】最短翌日のお届け・日時指定も可能(送料無料)
【7】商品受取から14日以内なら返品可能(送料無料)
【8】箱は新品とは異なる白箱になる

このように、Apple認定整備済製品は中古とはいえ、“ほぼ新品のようなコンディションで販売されるアウトレット品”のようなものだと考えればイメージしやすいでしょう。

「認定整備済製品」と一般的な中古品とは何がどう違うの?

新品のようなコンディションのApple製品が、メーカー保証つきで最大15%オフで買えるお得なApple認定整備済製品ですが、一般的な中古品とは何がどのように違うのでしょうか?

まず、一般的な中古品は基本的に傷や故障があっても、そのままの状態で販売されています。もちろん、状態が悪いものはその分価格が安くなりますが……。

●イオシス(公式)は→こちら

秋葉原にも店舗を構える中古スマホの有名店イオシス。一般的な中古品の場合は傷などはそのままのなので、個体ごとに状態が異なり値段の幅も広いのが特徴です(筆者撮影)

これに対し、Apple認定整備済製品はAppleが責任をもって整備とクリーニングを行っていますので、中古品で言えばいわゆる“Aグレード”か、その上の新古品に近い状態のものだけが販売されているという安心感があります。

ただし、最近ではBack Market(バックマーケット)のように中古整備済品(再生品・リファービッシュ品)を販売する中古専門サイトも登場しています。

こちらは、現状品ではなく町の修理店による整備済みの中古を販売しているのがウリとなっています。

しかも、送料無料で30日以内の返金保証、1年間の動作保証などもついているので、比較的安心して利用できるでしょう。

ただし、交換パーツは必ずしも純正品ではなく、グレードは外装の状態でA・B・Cの3つがありますが、グレードに関わらずバッテリー最大容量は80%以上となっている点には注意が必要です。

●Back Market(公式)は→こちら

(Image:backmarket.co.jp)

Back Marketは整備済Apple製品の中古を販売するショップのマーケットプレイスです。購入すると各中古専門ショップより直接発送される仕組みです(画像はBack Market公式サイトより引用)

一般的な中古品は、傷の状態や付属品の状態などで価格が大きく変わります。Apple認定整備済製品は最大でも15%オフですが、一般的な中古なら、もっと安く買える場合もあるでしょう。

もし、価格が安ければ多少の傷は気にしないということなら、一般的な中古店のほうが掘り出し物に出会える可能性は高いと言えます。

また、発売されたばかりの新製品に関しては、Apple認定整備済製品で販売されることはほとんどありません。

たとえば、2023年11月23日時点のApple認定整備済製品ではiPhone 12や13しか選べず、カラーやストレージ容量などもかなり限定されています。

(Image:apple.com)

2023年11月23日現在、Apple認定整備済製品ではiPhone12/12Pro、iPhone13しか販売されていません。しかも、カラーやストレージ容量も限定されています(画像はApple公式サイトより引用)

これに対し、一般的な中古店ならiPhone 14はもちろん、2023年9月発売の最新モデルiPhone 15シリーズも大量に販売されていますし、カラーやストレージ容量の種類もかなり豊富です。

(Image:iosys.co.jp)

イオシスなら最新のiPhone 15シリーズだけでも115台もあり、価格は11万4,800円からとなっています。もちろん、カラーやストレージ容量も自由に選択できます(23年11月23日時点)(画像はイオシス公式サイトより引用)

結局、Apple認定整備済製品と一般的な中古品はどっちがいいの?

ここまでApple認定整備済製品と一般的な中古品の違いを紹介してきました。

でも、結局はどこで購入するのが一番いいのか分からないという人も多いでしょう。 

まず、できるだけ新品に近い状態のApple製品を安心して買いたいなら「Apple認定整備済製品」がオススメです。

一般的な中古より割高になる場合もありますが、これだけの整備と保証があれば安心ですし、それも納得できるかもしれませんね。

とはいえ、Apple認定整備済製品で扱っている製品は限定的で、必ずしも自分の欲しいモデルやカラー、ストレージ容量の製品が買えるとは限りません。

とくに、発売したばかりの新製品はほとんど発売されておらず、基本的に型落ち製品だけになります。

■Apple認定整備済製品

【メリット】
・ほぼ新品の製品が最大15%オフで買える
・バッテリーも新品に交換
・メーカー保証が1年ある
・新品と同じアクセサリーがつく
【デメリット】
・最新モデルは買えない
・カラーやストレージの選択肢が少ない

最新モデルが欲しい、なおかつカラーやストレージ容量などにもこだわりがある人は、一般的な中古店がオススメになります。

新品のような手厚い整備や保証はありませんが、できるだけ安くApple製品を購入したいのなら、中古専門店はアリでしょう。

一般的な中古店なら、最新モデルからレアモデルまでラインナップはかなり豊富なのです。

もちろん、個体の状態にはバラつきがあるので購入時は注意が必要になりますが、傷があればその分安く購入できるので、機能に問題がなければ納得できる場合もあるはずです。

■一般的な中古品

【メリット】
・価格がかなり安い場合が多い
・最新モデルが購入できる
・カラーやストレージの選択肢が多い
【デメリット】
・バッテリーは基本的に新品ではない
(最大容量80%以下の場合も)
・傷や不具合がある可能性がある
・箱や付属品がない場合がある

まとめ

いかがでしょうか? 同じ中古品の購入でも重視するのは価格、保証、安心、本体の状態など、人によって大きく異なるはずです。

また、自分の条件に合致する中古品に出会えるかどうかは、運次第のところもありますよね。

というわけで、2023年11月23日時点でのiPhone 12(256GB・ブラック)の価格を、Apple認定整備済製品、Back Market、イオシスでそれぞれ比較してみました。ぜひ参考にしてみてください。

(Image:apple.com)

Apple認定整備済製品では8万6,800円で販売されていました。もちろん、バッテリーは新品で付属品も全部つき、メーカーの1年保証がつきます(画像はApple公式サイトより引用)

(Image:backmarket.co.jp)

Back MarketではCグレードが6万8,393円、Bグレードが6万8,997円、Aグレードは7万4,000円でした。バッテリーは80%以上の整備済み品、付属品は充電ケーブルのみで、1年保証がつきます(画像はBack Market公式サイトより引用)

(Image:iosys.co.jp)

イオシスではCランク(目立つ傷あり)が5万7,800円、Bランク(箱・付属品つき)が6万4,800円、Aランク(本体のみ)が6万9,800円で保証は3カ月つきます(画像はイオシス公式サイトより引用)

■iPhone 12(256GB・ブラック)中古価格比較

・Apple認定整備済製品         8万6,800円
・Back Market(Aグレード)7万4,000円
・イオシス(Aグレード)     6万9,800円
・Back Market(Bグレード)6万8,997円
・Back Market(Cグレード)6万8,393円
・イオシス(Bグレード)     6万4,800円
・イオシス(Cグレード)     5万7,800円

このように、同じ中古でも本体の状態(整備の有無)や保証内容によって、価格はかなり異なりますので、じっくり比較検討してみましょう。

ちなみに、まったく同じモデルの同グレードであっても、不人気なカラーなら価格もグッと安くなりますので、色にこだわりがないなら、少しだけ調べてみてみるといいでしょう。掘り出しものが見つかるかもしれませんよ。

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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