iPhoneケース、同じインチ数でも合わないのはなぜ? スマホケースの互換性を解説

iPhoneにはさまざまな機種があり、それぞれの機種に対応した保護ケース(スマホケース)がたくさん発売されています。スマホケースを買うときに注意したいのは、画面のインチ数が同じiPhoneでも、本体サイズ、カメラ形状、ボタン配置などが違うと装着できないことです。そこで今回は、分かりにくいiPhoneケースの互換性について解説しましょう。

画面のインチ数が同じでもスマホケースが使い回せない場合も!

(Image:Hadrian / Shutterstock.com)

同じサイズのiPhoneケースなのに使えないのはなぜ?

新しいiPhoneを購入したら、同時にスマホケースやフィルムなどを買う人が多いと思います。

しかし、画面のインチ数が同じなら使えるだろうと思って適当にスマホケースを買うのはやめたほうがいいでしょう。

確かに、画面のインチ数が同じiPhoneであればスマホケースを使い回せる場合もありますが、画面のインチ数はあくまでも“画面の対角線の長さのこと”なので、本体サイズ(高さ・幅・厚さ)が一致するわけではないのです。

また、本体サイズがほぼ同じスマホケースでも、カメラ形状やボタン位置が違うと使えない場合もあるので、iPhoneのスマホケースを買うときは必ず“互換性”を確認しなければなりません。

そこで、今回はiPhoneのインチ数ごとに調べて、スマホケースの互換性を確認してみます。

iPhoneのサイズ一覧表

こちらがiPhone 6以降の画面インチ数の一覧表です。画面インチ数が同じならスマホケースも使い回せそうですが、カメラ形状やボタン位置が異なる場合もあるので要注意です(表はApple公式サイトを基に筆者が独自に作成)

6インチ代の大型iPhoneはカメラ形状の違いに注意!

iPhone 6以降の画面サイズは4.7インチから6.7インチまで7種類あります。

しかし、画面インチ数が同じでも本体サイズは微妙に異なりますし、カメラ形状が異なっているとスマホケースを使い回すことはできません。

まずは、大型の6.1〜6.7インチモデルから比較してみましょう。

6.7インチのiPhone

まず、もっとも大きい6.7インチのiPhoneを比較してみましょう。最新モデルのiPhone 15 Pro Maxと15 Plusは、同じ6.7インチでも本体サイズが1mmほど違ううえに、カメラの形状も異なるためスマホケースに互換性はありません。

また、15 Pro Maxと14 Pro Maxはカメラの形状は似ているものの、本体サイズが微妙に異なっているため、こちらもスマホケースに互換性はありません。

ただし、14 Plusと15 Plusは本体サイズとカメラ形状がほぼ同じなので、互換性のあるスマホケースが販売されています。

こちらは6.7インチのiPhoneサイズをまとめたものです。高さはどれも同じような感じですが、幅と厚さが意外と違います(表はApple公式サイトを基に筆者が独自に作成)

同じ6.7インチでもiPhone 15 Pro Maxと15 Plusは、本体のサイズが微妙に違ううえにカメラの形状も違いますので、意外と互換性はありません(画像はApple公式サイトより引用)

6.5インチのiPhone

次に、6.5インチのモデルにはiPhone 11 Pro MaxとiPhone XS Maxの2機種があります。しかし、本体サイズが微妙に違ううえに、カメラ形状がまったく異なるため、スマホケースに互換性はありません。

6.5インチモデルはiPhone 11 Pro MaxとXS Maxの2機種のみです。高さや幅はほぼ同じですが厚さが微妙に異なります(表はApple公式サイトを基に筆者が独自に作成)

iPhone 11 Pro MaxとXS Maxはどちらも6.5インチですが、カメラの形状がまったく異なるので、スマホケースに互換性はありません(画像はApple公式サイトより引用)

6.1インチのiPhone

iPhoneには6.1インチモデルが10機種もあります。iPhone 15/14 Pro/14/13/12/12 Proあたりの本体サイズはかなり近いので、互換性もありそうです。

まず、iPhone 14と13は厚さが少し違うだけで、本体サイズはほぼ同じ。カメラ形状も同じなので互換性があります。

次に、iPhone 12 Proと12は本体サイズがまったく同じで、カメラ形状もよく似ているため互換性のあるスマホケースが販売されています。

なお、iPhone 11とXRは本体サイズがまったく同じなのですが、カメラ形状が少し違います。そのため、XRで11のスマホケースを使うとカメラ部分の穴が広くマッチしませんが、装着することは可能となっています。

6.1インチモデルは10機種もあります。iPhone 15/14 Pro/14/13/12/12 Proあたりの本体サイズはかなり近いので、互換性のあるスマホケースもありそうですが……(表はApple公式サイトを基に筆者が独自に作成)

6.1インチではiPhone 14と13。iPhone 12 Proと12はサイズもカメラ形状も近いので、互換性のあるスマホケースが販売されています。また、カメラ部分がマッチしませんが、サイズが同じXRには11のスマホケースを流用可能です(画像はApple公式サイトより引用)

スタンダードな5インチモデルの互換性は微妙……

次に、スタンダードな5インチ代のiPhoneを比較してみましょう。5.8インチモデルが3機種、5.5インチモデルが4機種、5.4インチモデルが2機種あります。

同じサイズのモデルならスマホケースを使い回せる場合もありますが、完全に互換性のあるモデルは意外と少なめでした。

5.8インチのiPhone

まず、5.8インチモデルはiPhone 11 Pro、XS、Xの3機種がありますが、このなかでXSとXは本体サイズがまったく同じ。しかも、ボタン配置も一致しますので、スマホケースに互換性があります。

ただし、XはXSよりカメラが約1mm小さいので、X用のスマホケースはXSでは使えない可能性もあるのでご注意ください(逆はOKです)。

一方、11 Proは本体サイズがほかの2機種とは違ううえに、カメラ形状がまったく違うため、XSやXとは互換性がありません。

5.8インチモデルのなかでXとXSは本体サイズがまったく同じですが、11 Proは全体的に本体サイズが大きく、ほかの機種とは互換性がありません(表はApple公式サイトを基に筆者が独自に作成)

本体サイズがまったく同じiPhone XSとXですが、実はカメラサイズが1mm違うので注意が必要です。また、11 Proはカメラ形状も他機種とはまったく異なります(画像はApple公式サイトより引用)

5.5インチのiPhone

5.5インチのiPhoneは、すべてホームボタンがある懐かしいスタイルのモデルになります。

まず、iPhone 8 Plusと7 Plusのサイズ差は、高さ、幅、厚さがそれぞれ0.2mmしか違わないので、スマホケースなら使い回すことができるでしょう。

同様にiPhone 6 Plusと6s Plusの本体サイズも0.2mm程度しか違わないので、スマホケースには互換性があります。

また、7 Plusと6s Plusは本体サイズがまったく同じですが、カメラ形状やイヤホンジャックの位置が異なっているため、スマホケースの使い回しは厳しいでしょう。

もちろん、これはカメラ形状の異なる8 Plusと、6s Plus&6 Plusでも当てはまりますので、ご注意ください。

5.5インチモデルでは7 Plusと6s Plusの本体サイズがまったく同じで、ほかの機種とのサイズ差も0.2mm程度しかありません。モデルによってはスマホケースを使い回すことも可能でしょう(表はApple公式サイトを基に筆者が独自に作成)

どれも同じようなサイズの5.5インチモデルですが、「8 Plus/7 Plus」と「6s Plus/6 Plus」ではカメラ形状やイヤホンジャックの位置が異なるので、この2グループに互換性はありません(画像はApple公式サイトより引用)

5.4インチのiPhone

5.4インチのiPhoneは小型の「mini」シリーズになります。片手操作ができる高性能な小型iPhoneとして、今でも意外と人気があるモデルです。

しかし、現在このminiサイズのiPhoneはラインナップから外れてしまい、iPhone 13 miniと12 miniの2機種しかありません。

この2機種の本体サイズはほとんど同じなので、スマホケースなら互換性がありそうですが、実はカメラ形状と位置が異なるので、残念ながらスマホケースの互換性はないのです。

iPhone 13 miniと12 miniの高さと幅はまったく同じで、厚さが0.25mm違うだけです。本体サイズ的には互換性がありそうですが……(表はApple公式サイトを基に筆者が独自に作成)

ほぼ同じサイズのiPhone 13 miniと12 miniですが、カメラ形状や位置、サイズも微妙に合わないため、互換性のあるスマホケースは発売されていません(画像はApple公式サイトより引用)

小型4.7インチモデルはiPhone 7を境に互換性が異なる!

今でもiPhone SEシリーズとして生き残っている小型4.7インチモデルは全6機種あります。

最新モデルは、2022年発売のiPhone SE(第3世代)になりますが、iPhone SE(第2世代)と8を含めた3機種は本体サイズ、カメラ形状、ボタン位置もまったく同じなので互換性があります。

また、7も本体サイズが8以降のモデルとほぼ同じですし、カメラ形状も近いので、スマホケースなら使い回すことができるでしょう。

iPhone 6sと6もサイズ的には7以降のモデルに近いのですが、7以降の機種ではカメラ形状が異なるため互換性はありません。

なお、iPhone 6sと6であれば、カメラ形状が同じで本体サイズも近いので、スマホケースなら使い回しできるはずです。

4.7インチのiPhone

4.7インチモデルのiPhone8、SE(第2世代)、SE(第3世代)はまったく同じサイズです。ほかの機種も似たようなサイズですが互換性はどうなのでしょうか?(表はApple公式サイトを基に筆者が独自に作成)

4.7インチモデルは全機種同じようなサイズですが、「7/8/SE(第2世代・第3世代)」と、「6s/6」とではカメラ形状が異なりますのでご注意ください(画像はApple公式サイトより引用)

まとめ

いかがでしょうか? 今回はiPhoneのスマホケースの互換性について調べてみました。

同じ画面サイズのモデルであっても、カメラ形状やボタンの位置などが異なると、微妙にスマホケースが使い回せないこともあります。

iPhoneのスマホケースは、どのモデルに対応しているかを事前にしっかり確認してから購入すべきでしょう。

※サムネイル画像(Image:Hadrian / Shutterstock.com

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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