iPhoneのおすすめしない、買うべきでない機種と「買うべき機種」【スペック/カメラで選ぶ】

スマホの中で圧倒的人気を誇るiPhone。2023年9月にはiPhone 15シリーズが発売され、注目を集めました。「Androidを使っていたけどiPhoneに変えたい」「今使っているiPhoneが古くなってきたから新しいiPhoneに買い替えたい」という人のために、今回は iPhoneのおすすめしない、買うべきでない機種と「買うべき機種」を解説します。

iPhoneのおすすめしない、買うべきでない機種とは?

まず、 歴代iPhoneの中から、おすすめしない、買うべきでない機種について解説します。

【前提】サポート切れの機種はおすすめしない

iPhoneのサポートが終了すると、新しいセキュリティアップデートや修理サポートは受けられなくなります。古い機種でもまだ使える場合がありますが、機能やセキュリティの面からいうと、サポート切れの機種はおすすめできません。
シリーズでいうと、iPhone Ⅹより前の機種については2023年12月現在サポートが終了しており、最新のiOS17にアップデートすることができないのでおすすめしません。

iPhone 12以前の機種はスペック面でやや非力感が強い

iPhone 12以前の機種は、2023年~2024年の基準から見るとスペック面でやや劣る感触があります。

iPhone 12は日本では2020年10月23日に発売され、フラットでエッジが効いたデザインに回帰したことや、5Gに対応したことで話題となりました

(画像引用元:Apple公式サイト

iPhone 12の搭載チップはA14 Bionicです。A14 BionicとA15 Bionic(iPhone 13、iPhone 14に搭載)を比較すると以下の通りです。

  A14 Bionic A15 Bionic
CPU コア数 高性能コア:2
高効率コア:4
高性能コア:2
高効率コア:4
ベンチマーク 4,247 ※ 4,777 ※
GPU コア数 4 5

※Geekbench 5 マルチコア ベンチマークによる

A14 BionicとA15 Bionicで比較すると、CPUのコア数は同じですがベンチマークはA15 Bionicの方が上回っており、GPUのコア数はA15 Bionicの方が1コア多くなっています。

カメラ性能で選ぶなら「iPhone 14 Pro」「iPhone 15」:iPhone 13 Proと比較してみた

今からiPhoneを購入するなら、やはりカメラ性能は重要な項目の1つでしょう。iPhoneシリーズは、iPhone 14 Pro以降、背面カメラの画素数が大きく上がりました。
iPhone 13以降のカメラのスペックは以下の表の通りです。

機種名 カメラレンズ 手ぶれ補正 光学ズーム 画素数
背面カメラ インカメラ
iPhone 13

レンズ2枚

メイン:12MP、ƒ/1.6絞り値

超広角:12MP、ƒ/2.4絞り値

センサーシフト光学式手ぶれ補正 0.5倍、1倍 1,200万画素 1,200万画素
iPhone 13 mini

レンズ2枚

メイン:12MP、ƒ/1.6絞り値

超広角:12MP、ƒ/2.4絞り値

センサーシフト光学式手ぶれ補正 0.5倍、1倍 1,200万画素 1,200万画素
iPhone 13 Pro

レンズ3枚

メイン:12MP、ƒ/1.5絞り値

超広角:12MP、ƒ/1.8絞り値

望遠:12MP、ƒ/2.8絞り値

センサーシフト光学式手ぶれ補正 0.5倍、1倍、3倍 1,200万画素 1,200万画素
iPhone 13 Pro Max

レンズ3枚

メイン:12MP、ƒ/1.5絞り値

超広角:12MP、ƒ/1.8絞り値

望遠:12MP、ƒ/2.8絞り値

センサーシフト光学式手ぶれ補正 0.5倍、1倍、3倍 1,200万画素 1,200万画素
iPhone 14

レンズ2枚

メイン:12MP、ƒ/1.5絞り値

超広角:12MP、ƒ/2.4絞り値

センサーシフト光学式手ぶれ補正 0.5倍、1倍 1,200万画素 1,200万画素
iPhone 14 Plus

レンズ2枚

メイン:12MP、ƒ/1.5絞り値

超広角:12MP、ƒ/2.4絞り値

センサーシフト光学式手ぶれ補正 0.5倍、1倍 1,200万画素 1,200万画素
iPhone 14 Pro

レンズ3枚

メイン:48MP、ƒ/1.78絞り値

超広角:12MP、ƒ/2.2絞り値

2倍望遠:12MP、ƒ/1.78絞り値

3倍望遠:12MP、ƒ/2.8絞り値

第2世代のセンサーシフト光学式手ぶれ補正 0.5倍、1倍、2倍、3倍 4,800万画素 1,200万画素
iPhone 14 Pro Max

レンズ3枚

メイン:48MP、ƒ/1.78絞り値

超広角:12MP、ƒ/2.2絞り値

2倍望遠:12MP、ƒ/1.78絞り値

3倍望遠:12MP、ƒ/2.8絞り値

第2世代のセンサーシフト光学式手ぶれ補正 0.5倍、1倍、2倍、3倍 4,800万画素 1,200万画素
iPhone 15

レンズ2枚

メイン:48MP、ƒ/1.6絞り値

超広角:12MP、ƒ/2.4絞り値

2倍望遠:12MP、ƒ/1.6絞り値

センサーシフト光学式手ぶれ補正 0.5倍、1倍、2倍 4,800万画素 1,200万画素
iPhone 15 Plus

レンズ2枚

メイン:48MP、ƒ/1.6絞り値

超広角:12MP、ƒ/2.4絞り値

2倍望遠:12MP、ƒ/1.6絞り値

センサーシフト光学式手ぶれ補正 0.5倍、1倍、2倍 4,800万画素 1,200万画素
iPhone 15 Pro

レンズ3枚

メイン:48MP、ƒ/1.78絞り値

超広角:12MP、ƒ/2.2絞り値

2倍望遠:12MP、ƒ/1.78絞り値

3倍望遠:12MP、ƒ/2.8絞り値

第2世代のセンサーシフト光学式手ぶれ補正 0.5倍、1倍、2倍、3倍 4,800万画素 1,200万画素
iPhone 15 Pro Max

レンズ3枚

メイン:48MP、ƒ/1.78絞り値

超広角:12MP、ƒ/2.2絞り値

2倍望遠:12MP、ƒ/1.78絞り値

5倍望遠:12MP、ƒ/2.8絞り値

第2世代のセンサーシフト光学式手ぶれ補正 0.5倍、1倍、2倍、5倍 4,800万画素 1,200万画素

iPhoneの背面カメラはiPhone 6s以降長らく1,200万画素に留まっていましたが、iPhone 14 Pro以降4,800万画素と大幅に画素数が上がりました。

そこで今回は記事執筆にあたって、筆者私物のiPhone 13 Pro(1,200万画素)とiPhone 15(4,800万画素)で、それぞれ同じ被写体を撮影した写真を比較してみました。結論からいえば特に「一部分を引き伸ばした」際に、画素数の違いが顕著に出ます。

それぞれの「1枚目」の写真でピンと来なかった場合でも、1枚目の写真を引き伸ばした2枚目の画像を見れば、その性能差が感じられるのではないでしょうか。

iPhone 13 Pro(メインカメラ)で撮影した植物(12MP)

iPhone 13 Proで撮影した植物の部分を引き伸ばした画像。1枚目の写真では普通に「綺麗だ」と感じても、一部分を引き伸ばした画像を見ると、表現力に課題が感じられるのではないでしょうか。赤い花の花びら1枚1枚や、草のシルエットがぼけています

キャプション:iPhone 15(ポートレートモード)で撮影した植物(24MP)

iPhone 13 Proでの検証と同様に、iPhone 15で撮影した写真の植物の部分を引き伸ばした画像。iPhone 13 Proの引き伸ばした画像と比べ、かなり鮮明であることが分かります。赤い花や草のシルエットがくっきりとしています

以上の比較からも分かるように、カメラ性能を重視するならばiPhone 14 Pro以降のモデルを選びましょう。2023年末~2024年初頭現在であれば、店頭での取り扱いが充実しているiPhone 15シリーズを選んでおけば問題ないでしょう。

【詳細】iPhone機種のおすすめの選び方は?

2023年末~2024年初頭現在のおすすめのiPhone機種の選び方を解説します。

 【標準モデル】iPhone 14:iPhone SE(第4世代)のベースモデル

最新機種を買うほどの予算は出せないけど、なるべくスペックが高いiPhoneを購入したい人におすすめのiPhone機種がiPhone 14です。

iPhone 14は2022年9月に発売されたモデルで、5コアGPUのA15 Bionicチップ搭載。バッテリー駆動時間が向上し、衝突事故検出機能が初めて搭載されたモデルになります

iPhone 14は華やかなカラーバリエーションが豊富なところも特徴のひとつ。ブルー、パープル、イエロー、ミッドナイト(黒)、スターライト(白)、レッドの6色が展開されています

(画像引用元:Apple公式サイト

2025年に発売される可能性が高い「iPhone SE(第4世代)」は、iPhone 14をベースにするのではと目されています。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【お買い得】iPhone SE(第3世代):iPhone 13と遜色ない5G対応端末

なるべく安くお買い得にiPhoneを利用したい人におすすめの機種が、iPhone SE(第3世代)です。

iPhone SE(第3世代)は、2022年3月に発売され、iPhone 13と同じA15 Bionicチップを搭載。明暗の差が大きい場面を撮影した際の白飛びやつぶれを小さくする機能「スマートHDR 4」や写真の画質を改善する「Deep Fusion」など、iPhone 13と遜色ない機能が搭載されています。ただし、iPhone SE(第3世代)のカメラ性能自体はiPhone 8とほぼ同じで、iPhone 13と比較すると見劣りします。とはいえこうした欠点を差し引いても、一定の性能のiPhoneを安く購入できるという点で「お買い得」ではあるでしょう

【今でも魅力的】iPhone 13・iPhone 13 Pro

お買い得にiPhoneを利用したいけど、iPhone SE(第3世代)ではカメラ性能が満足できない、ディスプレイサイズが4.7インチでは小さすぎると感じる人には、iPhone 13やiPhone 13 Proがおすすめです。

iPhone 13は2021年9月に発売されたモデルで、センサーシフト光学式手ぶれ補正を搭載した新しい広角カメラが採用されています。デュアルカメラが縦ではなく対角に配置されました。もちろん5Gにも対応。2023年12月現在、128GBモデルなら10万円を切る価格で購入可能な点も魅力です

【小型】iPhone 13 mini

片手で操作したい人や手が小さい人など、サイズが小さいiPhoneを使いたいけれどある程度スペックが高いiPhoneを利用したい人には、iPhone 13 miniがおすすめです。

サイズ感は「iPhone SE(第3世代)より大きく、無印のiPhone 13より小さめ」です。iPhone 14シリーズからminiの販売はありません。なお、iPhone 13 miniはApple Storeやキャリアでの販売は終了しているため、スマホショップなどで購入することになります

【カメラ性能(4800万画素)】iPhone 14 Pro、iPhone 15

前述の通りカメラ性能を重視すると、背面カメラの画素数が4800万画素のiPhone 14 Pro、iPhone 15をおすすめします。また、遠くの物を撮影する機会が多く、光学ズームを重視する場合は、3倍の光学ズームが可能なiPhone 14 Pro、iPhone 15 Pro がおすすめです。

【A17 Pro搭載端末】iPhone 15 Pro・Pro Max

CPU重視なら最新のA17 Proチップ搭載端末であるiPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxがおすすめです。なお、同じiPhone 15 シリーズでも、iPhone 15 やiPhone 15 Plusはワンランク下のA16 Bionicチップ搭載なので注意しましょう。

 iPhone 15シリーズでは何が進化した?

前述の通り、やはりカメラ性能の大きな進化がポイントです。iPhone 13 Proとの性能差は、記事前半で紹介した「引き伸ばし写真」を比較すると一目瞭然です。

また、iPhone 15 Proシリーズには「A17 Pro」チップが搭載され、パフォーマンスコアが10%高速化、Neural Engineが2倍の速度になりました。GPUも前モデルより20%ほど処理速度が向上しています。

このほかにも、iPhone 15 では次の点が進化しています。

・充電ポートがUSB Type-Cに
・iPhoneの前面上部にあるカメラなどを格納する部分が「Dynamic Island」に変更
・背面に「カラーインフューズドガラス」を採用
・Proモデルのフレームがステンレス製からチタン製に
・Proモデルではアクションボタンが設置され、長押しするだけでよく使う機能を起動できる

iPhone 14とiPhone 13の違いは?

iPhone 14とiPhone 13は、画面サイズは両方とも6.1インチ、重さも1グラムしか変わらず外観的にはほぼ同じように見えます。しかし、 iPhone 14の方がチップのコア数が増えており、CPUのスペックが上がっています。またバッテリー性能も iPhone 14では向上しており、電池の持ちが良くなっています。

iPhone 14とiPhone 13の詳しい比較についてはこちらの記事を参考にしてください。

iPhoneのおすすめ機種の選び方に迷った際のヒント

主に予算の観点からiPhoneの機種選びに迷ったときのヒントをご紹介します。

まずは旧モデルを売ることも考える

Apple StoreではiPhone下取りキャンペーンを実施しており、新しい機種の購入価格から下取り額が差し引かれることがあります。また、街のスマホショップで下取りの見積もりを取ってみるのもおすすめします。

iPhoneをお得に購入したい場合、今お持ちの旧モデルがいくらくらいになるかチェックしてみましょう。

キャリアの購入プログラムを活用する

比較的新しいモデルのiPhoneは、ドコモやau、ソフトバンクなどが提供している「キャリアの購入プログラム」を利用すると、実質半額程度の価格で購入が可能です。

スマホを格安で購入する様々な方法については、こちらの記事が参考になります。

まとめ

今回は iPhoneのおすすめしない、買うべきでない機種とタイプ別に「買うべき機種」を解説しました。

ざっくりまとめると、iPhone Ⅹより前の機種はサポートが終了しているので「買うべきでない機種」に該当し、チップの性能からiPhone12以前の機種もあまりおすすめできません。よっておすすめはiPhone13以降の機種になりますが、カメラの画素数重視ならばiPhone14 Pro以降の機種を買うべきでしょう。

※サムネイル画像(Image:BadPixma / Shutterstock.com

オトナライフ編集部
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